狙いはEVネイティブ! サイクルショーで脚光浴びたBMW「CE 02」開発責任者とリスボンを走って聞いた!!
既存の常識は通用しない
アグレッシブな走りを可能としているのは、ニーグリップができることもひとつ理由に挙げられます。シート前方がせり上がり、両膝で挟み込めるので、下半身をしっかりとホールドできます。

ひとつ疑問だったのは、前後ステップどちらに足を置くべきか。ジャーナリストらもそれぞれ、前に足を投げ出したり、バックステップ気味にリヤステップを利用したり、さまざまです。
「どうぞ、ご自由に」
トランスミッションはなく、シフトペダル操作は要りません。ウィンマー氏は「どちらでもいい」と教えてくれました。公式PVでもライダーはケース・バイ・ケース。リラックスしたいときはフォワードコントロール、アグレッシブに走るならパッセンジャー用のペグでバックステップ気味に。こうした発想もこれまでになかった新感覚と言えるものではないでしょうか。

また、スマートフォンをハンドル周りにセットするのが前提で、充電のためのUSB-Cポートやマウントするためのステーを最初から備えています。スマホは車体メーターとBluetooth接続ができ、BMW Motorrad Connectedアプリをハンドルスイッチで操作することが可能。ナビゲーションなど多彩な機能が使えるので、異国の地でも道に迷う心配がありませんでした。
培われた技術とノウハウは膨大
「バッテリーはどこにあるのか?」
ハンドルスイッチでロックを解除したウィンマー氏は、シートを取り外すと、48Vのリチウムイオンバッテリーを見せてくれます。脱着式ではなく、車載したまま充電をおこないます。コネクターは車体の左側にあり、専用の1500Wクイックチャージャーで家庭用100V電源にて140分で80%、210分で100%のフル充電ができます。

ウィンマー氏は「これまでの市販車で培われたテクノロジーやノウハウが、CE 02にはふんだんに盛り込まれている」とも話してくれます。バッテリー制御やトラクションコントロール、回生ブレーキなど多岐に渡る技術を「Cエボリューション」や「CE 04」から受け継いでいます。
「いろいろと試して欲しい」と言うのは走行モードで、スロットルレスポンスが穏やかな“FLOW”、中間的な“SURF”、ダイレクトで強力な“FLASH”と、3段階に3.5インチのマイクロTFTディスプレイで乗り手は設定できます。

ライディングを終えて、ホテルに戻ると冷たいビールが用意されていました。エンジンブレーキの役割を果たす回生ブレーキの効き具合が“FLASH”では強くなり、この味付けが秀逸でスポーティな走りも楽しめるとウィンマー氏に伝えると、大きく頷いて笑みを見せます。
初めてのバイクにもうってつけ
「CE 02は誰でも乗れる」とも言います。というのも、欧州ではAM免許(50ccモペッド免許)に対応する最高出力4kW/定格出力3.2kWバージョンも設定され、国によっては14歳から運転ができます。

日本導入は最高出力11kW/定格出力6kWのフルパワー仕様のみで、普通二輪AT免許が必要ですが、「CE 02」はバイクに乗った経験のない人も運転することを想定して開発されているのです。初めてのバイクが電動。そんなEVネイティブにオススメです。

Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。














