海水浴にバーベキュー! 夏は「酒気残り運転」に要注意
飲酒が運転に与える影響とは?
JAF(日本自動車連盟)は2022年に、飲酒前と直後、翌朝における運転能力の比較テストを実施。運転シミュレーターを使って6人のモニターにさまざまなコースを走行してもらい、運転や人体に飲酒がどのような影響を与えるのかを検証しました。
その結果、飲酒直後は飲酒前と比べてハンドルミスや判断ミスが多くなり、事故を引き起こす人がいるという結果に。飲酒直後だけでなく、飲酒した翌朝も飲酒前と比べると操作ミスや判断ミスが多くなり、ヒヤリハットについては飲酒直後より多い結果が出ています。
また、アイトラッキングという眼球がどこを見ているかを表示できる装置を使用し、モニターの眼の動きを検証した結果、飲酒前は首を振って広い範囲を見て運転しているのに対し、飲酒後や翌朝は正面のみを注視したりミラーの確認を怠るなど、視野の狭い運転となって事故を誘発したケースも見られたそうです。
このように、飲酒したあとはたとえ翌朝でもアルコールの影響により、判断力の低下や視野を狭めてしまい正常な運転ができない可能性があるので注意してください。
また警視庁のデータによると、令和5年度に起きた飲酒運転による死亡事故112件のうち、呼気1Lあたりのアルコール濃度が「基準以下」または「検知不能」の人が全体の25%を占めていました。つまり、死亡事故を起こした人のうち、4人に1人が「酒気残り」の状態で運転していたと考えられます。
では、飲酒後に正常な状態で運転するには、どれくらいの時間を空ければよいのでしょうか。

厚生労働省によると、1日の適正な飲酒量は、純アルコールで男性が20g、アルコール分解速度が遅い女性で10g程度とされています。
この1日の適正量を、お酒の種類とアルコール度数でみると男性の20gの場合で、ビール500mL(度数5%)、日本酒1号 180mL(度数15%)、チューハイ350mL(度数7%)、ワイン小グラス2杯 200mL(度数12%)、焼酎コップ半分 100mL(度数25%)、ウイスキーダブル1杯 60mL(度数43%)となっています。
また日本アルコール関連問題学会によると、「1時間で分解できるアルコール量は4g程度」。つまり先ほどの例でいえば、ビール500mLの中ビン1本や日本酒1合などを飲んだ場合は、アルコールを分解するのに5時間かかることになります。
さらにアルコール分解にかかる時間は、飲んだ量にほぼ比例するそうで、そのためビール2本、日本酒2合と飲酒量が増えた場合はアルコール分解に10時間かかり、単純に2倍の時間を要すというわけです。
なお、多くの人は「睡眠をしっかりとれば大丈夫」と安易に考えがちですが、実際は睡眠にアルコールの分解を促す作用はありません。
その理由は、睡眠中は全身の血流が低下し、アルコールを分解する働きをする肝臓をはじめ臓器の活動が鈍るため。つまり、起きている時に比べてアルコール分解スピートは低下してしまうのです。
翌日に運転の予定がある人は、アルコールを分解するには自分が思っている以上に時間がかかることを忘れずに飲酒するようにしてください。

では、酒気残り運転をしないためには、どのようなことを心掛ければよいのでしょうか。
それには、アルコール摂取量と、お酒を飲み終えた時間を正確に把握することが重要。
純アルコール量は、「アルコール度数(%)÷ 100 × 飲んだ量(ml)× 0.8」という計算式でわかります。また、アルコール処理に要する時間は「純アルコール量(g)÷ 4」で、飲酒後にどれくらいで完全にアルコールが抜けるかを知ることが可能。
ただし、これはあくまでも目安であり、アルコール分解の時間は個人差があることを忘れてはいけません。体の大きさや年齢、そのときの体調などが分解速度に影響するため、けっして同じ時間ではないことを念頭に置いておきましょう。
なお確実に体内のアルコール量を知るには、アルコールチェッカーを使う方法もあります。これは、呼気を機器に吹きかけるとアルコール濃度を測定できるというもの。現在は、持ち運びに便利なハンディタイプの製品が販売されていて、手軽にアルコールチェックができます。
夜遅くにお酒を飲む習慣があり、翌朝に運転することが多い人は、アルコールチェッカーを使って体内の「酒気残り」を確認すると、より安心です。









