バイクとコーヒーって結構似てる!? “とある感覚”で気付いた共通点 バイク乗りのコーヒー屋デイドリップ通信VOL.1
バイクとコーヒー、その共通点についてバイク乗りのコーヒー屋店主、黒田悟志さんが考察します。
多くの選択肢があるからこその奥深さ
こんにちは! バイク好きのコーヒー屋、Day Drip Coffeeのクロダです。都内で小さなロースターカフェをやっています。コーヒーの世界と関わるようになってから、早いもので10数年が経ちました。
これまでコーヒーの美味しさを伝えたい一心で、たくさんの焙煎をし、何杯ものハンドドリップをしてきました。バイク歴の方はというとやっと3年目のビギナーです。

初めのうちは仕事と趣味という別々のものだったんですけど、結構似ているところがあるかも! と気付いてからは、共通するところをよく見つけるようになりました。
ボクのバイクの好みはレトロ過ぎないネイキッドなのですが、人によってスーパースポーツやアメリカン、オフロードなど、その好みはいろいろですよね。好きな走り方や好きな道もそれぞれだし。
コーヒーもハンドドリップ、エスプレッソ、サイフォンなど、淹れ方には多様なスタイルがあるし、更に豆の産地や品種、焙煎度合いとの組み合わせを考えると、もう無限の選択肢と好みがあります。
バイクもコーヒーもたくさんの選択肢の中から、皆それぞれに自分の好きな味わいやスタイルを追い求めていく……そんな世界だと思っていました。
お客さんが欲しいのは“コーヒー”ではない!?
でもある時、お客さまがコーヒーを飲みに来たり、豆を買いに来る姿を眺めているうち、ふと妙な考えが浮かんだのです。
お客さまが本当に欲しいものは、実はコーヒーではないんじゃないか?? と。その考えに至ったキッカケは、バイクを走らせている時に感じた“とある感覚”でした。
それはよく晴れた平日の昼下がり、環状8号線から第三京浜へと入ってすぐの3車線の中で、スロットルを開けていった時のことでした。多摩川を渡るあたりで空は大きく広がり、輝く陽射しの中をジャスト・マイ・サイズの軽量バイクは、唸りを上げて加速していきます。
そしてバイクと自分が一つになったような錯覚を覚えたその時、ボクが欲しかったのはバイクそのものじゃなくて、この瞬間の、このフィーリング、それは“歓びのようなもの”だったんだ! と閃いたのです。そしてコーヒーもまた同じ世界観にあるものだと気づくまで、そう時間はかかりませんでした。

コーヒーとバイク。どちらも好みは人それぞれです。どちらもモノを通じてもたらされる感覚や感情があり、それこそが得たいものの正体のようです。コーヒーとバイクは本来なんら関係のない別々の存在のはずなのに、なぜかいつも一緒にいるような、どこか繋がりがあるような……。そしてきっとこの二つの関係性はボクにさまざまな事を教えてくれるに違いない。そんなふうに感じています。
これからコーヒーとバイクをテーマに、いろいろなことを取り上げていこうと思います。深煎りのブレンドコーヒーのような味わい深いお話をお届けできたらいいな。どうぞお楽しみに。
Writer: 黒田悟志
世田谷の自家焙煎カフェDay Drip Coffee店主。自転車ロードバイクに20年ほど乗ってきたが、2年前オートバイに目覚めて自動二輪免許取得。両足2気筒から4スト単気筒へ。昨年はSSTRにも初参加しバイクライフを堪能中。






