中上貴晶かく走りき! 天才少年はいかにして最高峰まで歩みを進められたのか、MotoGPに至る軌跡とは?
Moto2で2回の優勝! 満を持して最高峰クラスへ
イタルトランスで戦った2年間、日本が誇る韋駄天は持ち前の速さを徐々に発揮する。2012年のイタリアGPで初めてトップを走ると、2013年の開幕戦では序盤から先頭に躍り出て初ポディウム。1年を通して3度のポールポジション、5回の表彰台を掴み取った。

イデミツ・ホンダ・チーム・アジアに移籍した2014年はチーム力の問題もあり、成績は下降線をたどるが、2015年はサンマリノGPで3位表彰台に立つなど、ランキング8位と復調。2016年はオランダGPで初優勝を遂げ、総合6位。2017年もイギリスGPで優勝し、MotoGPクラス昇格を決めた。
表彰台、優勝にあと半歩まで迫った充実の2020年
キャリアのハイライトといえるのは、やはり2020年だろう。マルク・マルケスを長期欠場で欠く中、ホンダ陣営の実質的エースとして活躍し、9連続を含む11回のシングルフィニッシュ。スティリアGPでは「赤旗による中断さえなければ表彰台のみならず優勝も狙えた」と語り草になる追い上げを見せた。

テルエルGPで最高峰クラス初のポールポジション。転倒リタイアに終わったものの、2004年の玉田誠以来となる優勝に再びあと半歩まで近づいた……。
I’m here again my friend #48…
ミサノのコース脇に設置されたガードレール前で佇んだあの日、一緒に世界の頂きを目指した親友に何を伝えたのだろう? もしかしたらそのひとつの答えが今度の日本GPで示されるのかもしれない。2024年いっぱいでひとまず幕を閉じる、夢の続きを見せてくれる前に。









