目の前に広がる虹の松原! 唐津湾を一望する『鏡山展望台』へお手軽絶景ヒルクライム
「気軽に絶景を楽しみたい!」そんなサイクリストにぴったりのヒルクライムコースを紹介します。佐賀県唐津市の『鏡山展望台』の山頂からは、唐津の街並みと、唐津湾に沿って伸びる日本三大松原「虹の松原」を一望することができます。ショートクライムで絶景を手軽に楽しめるスポットです。
「虹の松原」を一望できる展望スポットへ
「気軽に絶景を楽しみたい!」というサイクリストにオススメのヒルクライムコースを紹介します。今回の目的地は、佐賀県唐津市にある「鏡山展望台」です。山頂からは、唐津の街並みや唐津湾に沿って広がる日本三大松原のひとつ「虹の松原」を一望できます。短いヒルクライムの先には絶景が待っています。

唐津湾沿いを走っていると、ひときわ存在感のある台形の山が目に入ります。佐賀県唐津市のシンボルとも言える標高284mの鏡山です。
神功皇后が朝鮮半島に出兵したと伝えられる「三韓征伐(さんかんせいばつ)」の際に、戦勝を祈願して山頂に鏡を祀ったことが、名前の由来だと言われています。
ショートクライムにチャレンジ!
鏡山は約4kmで250mの標高差を駆け上がるヒルクライムです。平均勾配はおよそ6%と、楽過ぎず、厳し過ぎず、絶妙な傾斜です。

登坂開始地点には、「鏡山」の神額(しんがく:神社の名前などが記された鳥居に掲げられる木製の額)が掲げられた大きな鳥居があります。これ以上に素晴らしいスタートゲートの演出はありません。気合いが入ります。
登り始めてすぐに気づくのは、コーナーに番号が振ってあることです。その数は16あります。山頂までどのくらいの道のりが残っているのか、大まかに想像できますね。
大きな勾配変化はなく、淡々と標高を上げていきます。ただ、最終盤だけは急勾配が待っているので気持ちの準備をしておきましょう。最後の16番コーナーを曲がったら、右手に駐車場が現れて、フィニッシュとなります。
唐津湾の大展望!
山頂に広がる公園の奥に「鏡山展望台」があります。ここからの眺めが絶景なのです。大きく羽を広げるように左右に延びる、日本三代松原である「虹の松原」、「唐津城」が目をひく唐津市街地、その先に広がる唐津湾と玄界灘が一望できます。

「虹の松原」は、唐津藩初代藩主・寺沢広高(てらざわひろたか)が、潮風から田畑を守るために海岸沿いの砂丘にクロマツを植えさせたことが始まりとされています。 江戸時代にはその長さから「二里の松原」と呼ばれていましたが、やがて「虹の松原」という名前が定着しました。
続いて、山頂で注目したいのが、展望台の近くに立っている松浦佐用姫(まつらさよひめ)像です。鏡山は、『肥前風土記』や『万葉集』にも登場する日本三大悲恋物語である『松浦佐用姫』の舞台としても知られています。
時はさかのぼること537年。現在の唐津市の豪族の娘であった佐用姫が、恋仲にあり、朝廷の命令で朝鮮へと派遣された、大伴狭手彦(おおとものさてひこ)の船を、鏡山の山頂から見送ったという伝説が残っています。佐用姫が袖につけていた領巾(ひれ)を振りながら見送ったということから、鏡山は「領巾振山(ひれふりやま)」の別名を持っています。
佐用姫は、鏡山での見送りのあとも名残が尽きずに、鏡山から飛び降り、さらに沖合の加部島(かべしま)まで追いすがりましたが、すでに船の姿はなく、悲しみのあまり七日七晩泣き続けて、ついに石に化してしまいました。
この物語は万葉歌人にも多く読まれ、その後も詩歌や能などの題材となっています。
山頂で一休み「HASEGAWA~鏡山のカフェはせがわ~」
ヒルクライムにチャレンジして、絶景を心ゆくまで堪能したらそろそろお腹が減ってくる頃でしょう。そんな時は、ヒルクライムのフィニッシュ地点となる駐車場横の「HASEGAWA~鏡山のカフェはせがわ~」で一休み。イートインでランチやカフェを楽しんだり、ソフトクリームをテイクアウトするのも良いでしょう。

ヒルクライムを頑張った筆者(才田直人)は、もちろん空腹。注文したのは「スペシャルドリア」です。熱々の鉄板の上でグツグツと音を立てながら湯気をあげて登場し、五感に訴えかけてくるドリアを前に、期待が膨らみます。
ウインナーにホクホクのカボチャ、ほどよく食感の残ったブロッコリー。少し変わっているのは、ハッシュドポテトが具材として入っていること。パンチをプラスしてくれます。
辛さ控えめのカレーソースがメインの味付けで、自家製ホワイトソースとチーズがマイルドさをプラス。鉄板の上で最後まで熱々でいただけます。
音楽の流れる落ち着いた店内で、美味しい食事をいただきながら、ゆっくりすることができました。
日本三大松原「虹の松原」が織りなす白砂青松(はくしゃせいしょう)の風景が楽しめる鏡山。歴史に浸るもよし、カフェでゆっくりするもよし。ヒルクライムをちょっと頑張れば、これ以上ない感動の体験が待っています。
Writer: 才田直人
1985年生まれ。学生時代に通学用に購入したロードバイクをきっかけにトレーニングを開始。サイクルロードレースの全日本選手権参戦やフランスでの選手生活、国内での社会人兼選手生活を経て2023年に引退。日本だけでなく東南アジアなど自転車旅をこよなく愛し、現在はワーケーション自転車旅を続けている。専門的な知識と経験でTV出演やヒルクライムイベントのアテンド、講師なども務める。











