新旧モデルが入り交じる異種格闘技戦!? 筑波ロードレース選手権「TC250/400」クラスの面白さに注目!!
全国各地のサーキットでは、様々にクラス分けされてたバイクのアマチュアレースが開催されています。今回は筑波サーキットで行われている筑波ロードレース選手権の見どころについて、自身も参戦経験のある後藤武さんが解説します。
バイク乗りの方には、レース観戦の経験が無い方もいるかと思いますが、プロライダーによる競技はもちろんですが、実は実際に見に行くととても面白いのがアマチュアレースです。
今回の記事では筑波ロードレース選手権「TC250/400」クラスの紹介をさせていただきたいと思います。新旧色々なマシンが入り乱れて激しいバトルを繰り広げるのがとても面白いレースです。

まず、TC250は2ストロークマシンが対象のレースです。
市販車に関しては1989年以前であれば500ccまで。1990年以降は250ccまでと定められているので、主だった2ストロークマシンはほぼすべて参加できてしまいます。さらに1990年以前であれば、レーシングマシンのヤマハ「TZ250」やホンダ「RS250」もエントリー可能。主催者の許可があればモトクロッサー250ccエンジンを搭載した車両なども認めてもらえるのだとか。
また、TC 400は4ストロークマシンが対象で3気筒、4気筒は500cc以下。 単気筒、2気筒は700cc以下というレギュレーション。こちらも主催者の許可があればモトクロッサーなどの450ccエンジンを搭載したマシンも出場できてしまいます。
つまり往年のレプリカやスーパースポーツと、現行マシンがガチンコで対決するという異種格闘技的ロードレースなのです。
ちなみにこのレース、少し前までは250cc、400ccのレプリカ勢が上位を占めていました。#99の選手はTC400クラスで何度もチャンピオンを獲得している池田宗敏選手。今回のレースでも2位に入賞しています。
マシンはホンダの「CBR400RR」で、井上ボーリングのICBM(鋳鉄スリーブを削り落としアルミメッキスリーブを挿入する技術)を使用し、ピストンを変更して443ccに排気量アップ。フロントフォークはノーマルでバネと減衰力を変更。リアサスペンションをオーリンズにしている程度。実際に走りながら不具合を感じるところのみ変更していったということで、このクラスとしては比較的ライトなモディファイ内容。このマシンで20年以上TC400に出場し続けています。
古いモデルは部品供給が最大の問題。整備をすることも大変なはずなのですが、それぞれの選手が独自に考えてキッチリとマシンのコンディションを整えて、素晴らしい速さでバトルを展開しているという点が素晴らしいところです。
また、最近になって増えてきたのがアプリリア「RS660」。最新モデルであることに加え、サーキット走行にも対応したモデルなので戦闘力がとても高く、今回も優勝しています。今後参加台数が増えてきたら勢力図が書き換えられてしまうかもしれません。
前出の池田選手に聞いたところ、トップエンドのパワーに関しては、RS660のほうが若干速いくらいなのですが、排気量のあるツインということもあって低速コーナーの立ち上がりで有利。さらに最新マシンの場合はトラクションコントロールの強みがあるのではないかということ。後ろを走って見ていると、低速コーナー立ち上がりでリアがほとんど滑っていないのだそうです。
池田選手いわく、ストレートの速さでいえばこのクラス最速はカワサキの4気筒。今回のレースでもカワサキ「ZX-4」が出場していますが、同型のカワサキ4気筒エンジンを471ccにしたマシンが非常に速いということでした。カワサキの4気筒はテイストオブツクバなどでも活躍しているので、もしもレースを見に行ったら、このあたりのことを頭に入れておくと面白いかもしれません。
ちなみにTC400には他にスズキ「SV650」,カワサキ「Er-6」なども出場しています。ヤマハ「YZF-R7」も出場が可能なので、今後は増えてくるかもしれません。そしてそれを迎え撃つのは80年代、90年代のレプリカマシンを駆るベテラン勢。TC250/400クラスの異種格闘技戦は、今後ますます激しくなっていきそうです。
Writer: 後藤武
クラブマン誌や航空雑誌の編集長を経て現在はバイク、食、飛行機などのライターと
して活動中。飛行機とヘリの免許を所持しエアレースのTV解説も担当していたことも。2スト、旧車、V8のアメ車など多数所有。










