「クルクルっと巻き上げて格納できる」オーニングテントが「ガレージライフ」を変える!! バイク整備から雨避けまで多用途に活躍 たぐちかつみ・マイガレージ回顧録
個人ガレージの取材やガレージ見学の履歴数は、この30数年で100数十軒に達しています。組み立て直後から利用でき、車両盗難に対しても安心感を得られる市販「物置型ガレージ」が、ここ数年は特に注目されています。ここでは、オーニングテントをDIYで取り付けたことで、利便性を一気に向上させた個人ガレージをリポ―トします。
使い道いろいろ、アイデア次第で拡張性を楽しめるオーニングテント
住み慣れた街に高年式住宅の中古物件を見つけ、立地条件も良かったので、住宅ローンで物件購入に踏み切ったオーナーさん。
自宅購入から1年後には、耐久性を考えて土間型の市販ガレージを購入しました。施工開始から約20日で完成引き渡しになり、その日以来、週末だけを利用して、ガレージ内のカスタマイズが始まりました。

そして、梅雨時期を見越して取り付けたのが、いわゆるオ―ニングテントです。オーニングテントとは、商店の店先でクルクルっと出すことで知られているあのテントです。野菜や果物や生魚に直射日光が当たると鮮度が落ちてしまうので、八百屋さんや魚屋さんの店先で見掛けることが多い、日除けのテントになります。
クルクルっと巻き上げることで格納できるオーニングテントは、今では様々な用途に利用されています。キャンピングカーの側面、例えば、ハイエースの屋根沿いに格納したオーニングテントを取り付けた状態で走っている車両は数多く見かけます。オートキャンプ場でテントを拡げれば、清々しく気持ち良い風にあたりながら、バーベキューを楽しむこともできます。そんなオーニングテントをマイガレージで活用しようと考えたのが、ガレージオーナーさんでした。
一般市販型のオーニングテントは、突っ張り棒でテントを支える支柱式と、折り畳み式のテントフレームの2タイプになります。オーナーさんは頑丈そうな土間型ガレージの金属柱に本体を固定してみようと考え、折り畳み式フレームタイプを購入しました。

購入当初は、ガレージ柱に近い外壁鉄板にテントユニットを支持する金具を固定しました。しかし、気になることがあり、後日、アイデアを駆使して取り付け位置と取り付け方法を変更しています。具体的には、テントユニットを固定支持する金具の取り付けをオフセットする追加金具(一般市販品)を用意しました。
この金具を利用して、テントユニット本体の取り付け金具を柱でも固定できるようにしました。また同時に、テントユニットをガレージ壁面寄りへ追い込むことができ、ガレージ本体の天井軒部分(出っ張り部分)とオーニングテントの隙間を減らすことができました。さらにオーバーハングが減ったことで、ガレージ本体への重量的負担が減りました。
「普段はバイクを仕舞うガレージとして利用してます。バイクをガレージ内に格納した状況でも作業は可能ですが、スペース的にはギリギリで、満足な作業ができません。」と語るオーナーさん。
しかし、オーニングテントがあることで軒下スペースを確保することができ、今では大活躍しています。以前は、急な雨でバイクが濡れてしまったりなど、不便な思いをしていましたが、今は大丈夫。オーニングテントを拡げた下へバイクを移動し、ガレージ内で音楽を聴きながら大好きなバイクいじり(エンジンのオーバーホールなど)を楽しめるようになりました。
本来、オーニングテントは、日除けとして利用するための商品ですが、暴風雨ではない限り、雨避けとしても利用可能です。市販型ガレージの拡張性向上アイテムとして、今後さらに注目されるのがオーニングテントでしょう。
Writer: たぐちかつみ
フリーランスライター。バイクも作る国内自動車メーカーの生産技術開発部門を経てから大人向けのバイク専門誌「クラブマン」誌へ合流。同誌のメンテナンスコーナーが縁で、1995年春には「モト・メンテナンス」誌を創刊し編集長を務めた。同誌休刊後の2019年秋からは、内外出版社にて「モトメカニック」誌を創刊。現在も同誌編集長を務めている。











