ウナギの焼き方は蒸し? 皮パリパリ? 高知県・佐川町『大正軒』の鰻重を堪能したら仁淀川周辺のワインディングへ!!
ライダーにも人気のツーリングエリア、高知県でオススメのグルメスポット「大正軒」について、ライターの後藤武さんがレポートします。
東西で焼き方が違う、鰻の蒲焼
四国へツーリングに行くライダーのために、高知県のグルメ情報をお届けします。今回は仁淀川(によどがわ)近くの佐川町にあるウナギのお店です。じつはゴトー(筆者:後藤武)、ウナギ料理研究家を自称しております。日本各地に旅行に行ったら必ずウナギを食べますし、かつてはスペインにも自腹でウナギ漁師の取材に行ったほど。残念なことにどこのメディアにも掲載されずに終わりましたが、スペインのウナギ漁師たちと過ごした日々は今も克明な記憶となって心に残っています。

日本では蒲焼や鰻重、鰻丼が一般的ですが、これがまた地方によってぜんぜん違って面白い。浜松あたりを境に焼き方が関東風、関西風に分かれるのは有名な話。で、ゴトーの場合、蒸しが入らない関西風が好み。愛知の豊川あたりにはゴトーが大好きなウナギ屋があるので、また別の機会に紹介させていただきたいと思っています。
話を高知のウナギに戻します。関西のウナギは蒸しが入らないので皮がパリパリになって身も少し歯ごたえがあります。この傾向、西に行くに従って強くなるように思います。
九州のウナギって、けっこう歯ごたえのあるものが多い印象(もちろん店によって違いますが)。四国のウナギってどうなんだろうなあ、と思っていたわけです。
高知でウナギを食べるとなったら、四万十の天然ウナギが有名です。今回も人気の四万十屋の天然ウナギを食べに行くか悩みました。ただ、以前「仁淀川漁師 弥太さん自慢話」を読んで感動していたゴトー、ずっと仁淀川に行きたくてしかたなかったのです。しかも今、高知に行くと仁淀ブルー推しが凄くて、アチコチに清流仁淀川の小冊子やパンフレットを目にします。しかし両方に行く時間的な余裕はなし。散々悩んだ結果、四万十川ではなく仁淀川に行くことにしたのでした。

仁淀川流域の佐川町には「大正軒」というウナギの有名店があります。予約も取れるのでツーリングのときに順番待ちで時間を浪費したりしなくて済むのもありがたいところ。
ちなみに「大正軒って中華料理屋みたいな名前だね」なんて言うヤツがいましたが、バカなことを言ってはいけません。大正時代から続いていることから名付けられている由緒正しき店です。
席に座ってほどなく鰻重が運ばれてきました。蒸しが入らないから調理時間が短いのも西のウナギの良いところ。蓋を開けたらジャーン! 肉厚なウナギが入っているじゃありませんか。ウナギ自体が大きいっていうこともあるんですが、蒸さないから身の厚みがそのままなんですよね。
期待通り皮はパリパリ、焼きめに甘めのタレがよく絡んでいます。ウナギは小骨があるとか言う人がたまにいますけど、あれはヒレです。直焼きだとこのヒレもパリパリになって気になりません。この皮と身のコントラストが西のウナギの醍醐味かな。身はやはり弾力があります。関東みたいなフワフワ感はありません。でもコレがいい。ウナギ本来の味が濃いしね。「ウナギ食ってんなあ」っていう実感があります。

ちなみに、鰻重の「上」をお願いしたのでご飯の下にもウナギが隠れています。ご飯で少し蒸されて食感が違うんですよ。テーブルに置いてあった仁淀川の山椒の香りが良いものだから、普段は山椒をあまり使わないゴトーも半分鰻重を食べたところでパラリ。山椒ってウナギ以上に味が違うなあ、と実感しました。
普段、ランチでウナギを食べると15時頃には「お腹が空いた」っていうことになるんですが、大正軒のウナギは全然お腹が空きませんでした。一緒に行った仲間全員も同じだったのでこれは間違いなし。それなりにボリュームがあったことに加えてウナギの密度が高くてギッシリと栄養が詰まっていたからかも。ついでに言うと西の方がお値段もリーズナブル。たぶん蒸しの手間がないからでしょう。なんて感じで大満足のランチになりました。

大正軒に来たら、仁淀川周辺のワインディングを楽しんでください。イヤって言うほどコーナーがあります。美しい仁淀ブルーを眺めたり、高知で有名な沈下橋を観光したりすればリフレッシュできることは確実。家に帰りたくなくなってしまうかもしれません。
どうです? 高知に行きたくなってきたでしょう?
■大正軒
住所/高知県高岡郡佐川町甲1543
電話/0889-22-0031
営業時間/11:50~14:00、17:00~21:00
定休日/日曜
Writer: 後藤武
クラブマン誌や航空雑誌の編集長を経て現在はバイク、食、飛行機などのライターと
して活動中。飛行機とヘリの免許を所持しエアレースのTV解説も担当していたことも。2スト、旧車、V8のアメ車など多数所有。










