【警察に聞いてみた】いわゆる違反者講習の「特定小型原動機付自転車運転者講習制度」 どれくらいの人が受講している?

特定小型原付の利用が広がる一方で、違反や事故が増え、警察では「特定小型原動機付自転車運転者講習制度」を導入しています。実際どれくらいの人が受講しているのでしょうか。

利便性の高さで普及、違反や事故が絶えない特定小型原付

 電動キックボードを中心とする特定小型原動機付自転車(以下、特定小型原付)を街中で目にする機会が増えています。特定小型原付は、定格出力が0.6kW以下で最高速度が20km/h以下に制御され、16歳以上であれば免許がなくても利用可能です。その利便性の高さから、都心部や観光エリアなどで手軽な移動手段として定着しつつあります。

特定小型原付の利用者による違反や事故が増えている!?
特定小型原付の利用者による違反や事故が増えている!?

 一方で、間違った運転による検挙や事故も増加しています。内閣府のまとめによれば、2024年中の取り締まり件数が4万2126件に達し、そのうち通行区分違反が2万4628件と半数以上を占めています。

 続いて信号無視が9838件、指定場所一時不停止が2643件と、基礎的な交通ルールが守られていないことが際立っています。

 さらに警察庁が公開している事故状況では、2024年度の特定小型原付に関連する事故は338件で死傷者数は351人と、重大事故につながるケースも発生しているようです。

 そして警察では特定小型原付区分の設定と同時に、一定の違反を繰り返した利用者に講習受講を義務付ける「特定小型原動機付自転車運転者講習制度」を導入しています。

 対象者は、信号無視などの危険行為をおこない取締りを受けた、または事故を起こして送致された者のうち、違反や事故を3年以内に2回以上繰り返した利用者です。都道府県公安委員会が講習の受講を命じます。

 なお、受講命令に従わなかった場合は5万円以下の罰金が科されます。

 この制度が導入されてから2025年11月までに、いったいどれほどの人が受講しているのでしょうか。

 警視庁では、2023年7月から2025年10月末までの受講者数は3441名に上ると言います。

 さらに、違反者の傾向について警視庁の担当者は、「交通違反者には20歳代から30歳代の若年層が多い傾向があります」と説明します。

 2025年中の違反や事故の発生状況については、2025年10月末時点で特定小型原付の交通違反取締件数が2万3770件(駐車違反を除く暫定値)、交通人身事故件数が239件(第1、2当事者件数暫定値) に上るとのことです。

 特定小型原付による違反や事故は、決して無視できないものとなっているようです。

 また、違反者の多い交通違反について、前出の担当者は「通行区分違反、信号無視が多い傾向にあります」と述べており、基本的な交通ルールの理解不足が依然として課題となっていることがうかがえます。

 車道通行の原則や、例外的に歩道を通行できる条件など、特定小型原付特有のルールが浸透していない状況も、違反増加の背景にあると考えられます。

 特定小型原付を利用する際に注意すべき点について、警視庁の担当者は次のように話しています。

「特定小型原付を利用する際は、車道通行の原則や例外的に歩道を通行することができる場合などの通行区分の理解や、飲酒運転禁止などの交通ルールを遵守していただくとともに、 交通事故時における被害軽減のため、乗車用ヘルメットの着用をお願いいたします」

※ ※ ※

 特定小型原付は手軽で便利な乗りものとして急速に普及していますが、その一方で、交通ルール違反や事故が後を絶ちません。

 利用者1人ひとりが正しくルールを理解し、万が一に備えヘルメットを着用し、安全な利用を心がけることが重要であり基本だと言えるでしょう。

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