自転車“超初心者”が「ハマイチ」に挑戦!! ベテランライダーと電動アシストのおかげで体感できた「浜名湖」の魅力を全力リポート!?
自転車と言えばママチャリくらいしか乗らない初心者ライダーが、浜名湖を1周する「ハマイチ」に挑戦。膝に優しく、適度な運動としてサイクリングに注目していた中、ハマイチのベテランの先導でe-MTBの電動アシスト活用しながら走った約70kmのリアルな体験を詳細にリポートします。
同じ「バイク」でも未知の領域
バイク(モーターサイクル)歴は35年ほど、休日にロードバイクに乗ることもあるものの、普段の軸はあくまでオフロードバイクで、エンデューロレースや練習、仕事など、日常的にエンジン付きバイクとともに過ごしてきたライダーが、「ペダルだけで進む乗りもの」に対して、どこか未知の領域を感じていたのも事実です。
子供の頃から父親がロードバイク(自転車)で全国を走り回っている姿を見てきたためか、いつか自転車にハマる時が来るのではないかと思いながら過ごしていたところ、最近とくに興味を持っているのがe-MTB(MTBタイプの電動アシスト自転車)です。
電動アシストによって走破性を高めたこのカテゴリーは、オフロードバイクとも通じる部分があり、純粋に「電動アシスト自転車は乗りものとして面白そうだ」と感じていた次第。過去に何度か体験したMTBのダウンヒルは心底面白く、電動アシストパワーで「上り」も楽しめるe-MTBが欲しくてたまらない今日この頃。膝に負担をかけにくく、それでいて適度な運動になるという点でも、電動アシスト自転車は非常に理にかなっていると考えていました。

そんなタイミングで気になり出したのが「ハマイチ」です。浜名湖を自転車で1周するサイクリングで、ここ数年で一気に認知度を高めています。
そして身近な存在でこのハマイチに以前から取り組んでいるのが、長年仕事でお世話になり、現在も友人・先輩としてお付き合いが続いている、元『OGUshow(オグショー)』社長の小栗伸幸さんです。
オグショーと言えば、日本初のトランスポーター専門店としてバイク業界では知られた存在です。その代表を務めていた小栗さんは、実は元モトクロス国際A級ライダーであり、海外ラリーにも参戦してきた本格派アスリートでもあります。
ウインドサーフィンなど他ジャンルのアクティビティにも精通しており、「乗りもの」と「遊び」に関して幅広い知見を持つ人物です。60歳を過ぎた現在は仕事を引退し、体力維持のために取り組んでいるのがハマイチだったのです。
話を聞くうちに興味が膨らみ、小栗さんの先導で初ハマイチに挑戦することになりました。

ハマイチは約70kmのコースで、所要時間は3~6時間ほどが目安です。だいぶ時間に差がありますが、トレーニング的に適度な速度を維持して走るか、ゆっくりと観光も楽しみ体力を温存しながら進むのかによる違いです。
湖を左手に眺めながら走る反時計回りが一般的で、浜名湖周遊自転車道をベースに、ところどころ車道を繋ぎながら走る構成となっています。また、浜名湖に隣接する猪鼻湖(いのはなこ)をカットするなど、複数のバリエーションがあり、距離や時間を自由に調整できるのも特徴です。
今回ハマイチに使用した車両は、小栗さん所有のスペシャライズド製e-BIKE「TURBO VADO SL 4.0」です。電動アシストは3段階で調整可能で、体力や状況に応じて出力を変えられるのが最大の魅力です。オフロードバイクで鍛えた体力には自信があるものの、「自転車での70km」がどれほどの負荷になるのかは未知数です。その意味でも、このバイクの存在は大きな安心材料です。
スタートは午前9時。小栗さんの拠点である浜名湖北東部の「みをつくし橋」付近から走り出します。電動アシストは最弱設定でスタート。まずは自分の脚と相談しながら進んでいくことにしました。
前半はほぼフラットな区間が続きますが、段差や細かなアップダウンが随所に現れます。そうした場面ではギアチェンジとアシストを組み合わせて対応。バイクで言うところのスロットルワークに近い感覚で、「どう走るか」を自分でコントロールできるのが面白いところです。
小栗さんは普段、車道を平均20km/h以上で走っているそうですが、今回は浜松市内の条例により歩道走行も可能な区間が多く、平均17km/h程度のゆったりしたペースで進行。景色を楽しみながら走れる余裕があり、初心者にとっては非常にありがたい設定でした。

実際に走ってみて印象的だったのが、サイクリングルートの整備状況です。道路上には青い矢印がしっかりとマーキングされており、ルート案内としてよく機能しています。普段は何気なく見ていたこの表示が、いざ走ってみるとどれほど重要な役割を果たしているかを実感しました。
とはいえ、すべてが完璧ということもなく、ところどころに分かりにくい分岐も存在します。YouTubeなどでも紹介されていますが、初見では迷いやすいポイントもあり、小栗さんも当初は動画でコースを研究していたとのこと。やはり初心者は、経験者に先導してもらうのが安心です。
道中で立ち寄った「t-flow.Water Side Community」では、ウインドサーフィンのスペシャリストが営む空間でひと休み。オーナーは小栗さんとも旧知の間柄ということで、ご厚意に甘えてコーヒーとおやつをいただきながら、しばし歓談の時間を過ごしました。ウインドサーフィンの話に耳を傾けながら過ごす青空の下のひとときは、普段のオフロードライフとはまったく異なる、穏やかで贅沢な時間です。
「弁天島」の手前で「新居(あらい)関所跡」にも立ち寄ります。こうして観光を織り交ぜながら進めるのも、ハマイチの大きな魅力でしょう。
さらに、歴史好きの身としては、浜名湖ガーデンパーク近くに位置する「志津城跡」にも思いを巡らせました。1573年「三方原(みかたがはら)の戦い」で、徳川家康を破った武田信玄がこの地を制していたら、浜名湖の水運を掌握し、織田・徳川にとって大きな脅威となっていたはず。そう考えると、日本の歴史が大きく変わっていた可能性もあり、非常に興味深い場所です。
観光地として有名な弁天島の鳥居が見えてくると、いよいよ後半戦です。太平洋に近づくこのエリアは風が強く、コンディションによってはかなりの負荷になります。ここで電動アシストの出番。出力を上げることで向かい風の中でも無理なく巡航でき、体力の消耗を大きく抑えることができました。
途中、ハマイチの定番スポットである「志ぶき橋」にも立ち寄って記念撮影。この小さな橋は多くのサイクリストが訪れるポイントで、ここを起点にする人も少なくないそうです。
そして終盤、小栗さんが「ラスボス」と呼ぶ激坂が待ち構えています。ゴール地「みをつくし橋」の約6.4km手前に位置するこの坂は、間違いやすいポイントとして動画でも頻繁に取り上げられる難所です。

その存在は事前に知っていたため、手前で一度停止して撮影しました。本来であれば手前から勢いをつけて一気に登りたかったであろう小栗さんですが、撮影に付き合ってもらって一旦停止。ゼロスタートからの登坂です。
それでも小栗さんは、さすがの走りで一気に駆け上がっていきます。電動アシストをフルに使っているのに追いつけないほどのスピードには、元IAライダーとしての実力をあらためて感じさせられました。
そして無事にゴール。今回の走行距離は67.73kmで、平均速度は17.6km/hという結果でした。
長年浜松で暮らしてきた小栗さんが、ハマイチを通じてあらためて気づいたという浜名湖の水の美しさが、実際に走ってみるとその透明度の高さに驚かされます。場所によっては湖底が見えるほどで、とくに冬場はさらに澄んだ景色が広がるとのことです。
適度な疲労感と、それを上回る達成感。エンジンに頼らず、自分の力で進むからこそ得られる満足感は、これまでのバイクライフとはまた違った魅力がありました。
「ハマイチ」は単なるサイクリングではなく、新しい発見と楽しさに満ちた体験です。今後も継続して挑戦したい、そう思わせてくれる1日となりました。





























