良く見たら違う!! 自転車の車輪に張られた細い針金 「スポーク」の本数には意味がある!?

自転車の車輪の強度を保つ重要な役割を果たしている「スポーク」ですが、自転車の種類によって本数が異なり、それぞれ理由があります。意外と知られていないスポークの本数について紹介します。

多ければいいということでもない

 自転車の車輪を見ると、中心から放射状に、細い針金のようなものが何本も張られています。これは「スポーク」と呼ばれる部品で、車輪の強度を保つ重要な役割を果たしています。自転車の種類によって本数が異なり、それぞれ理由があります。

 車輪の中心にあるハブ(回転軸)と、外周のリム(タイヤが装着される部分)をつなぐスポークの役割は、乗る人や荷物の重さ、ペダルを漕ぐ力など、車輪にかかる荷重を分散させることです。スポークによって、これらの力を均等に分散し、車輪全体で支えています。

 何気なく見ている細い針金が、実は自転車を支える縁の下の力持ちなのです。

 そんなスポークの本数は、自転車の種類によって異なります。

自転車の種類によって異なる、「スポーク」の本数
自転車の種類によって異なる、「スポーク」の本数

 ママチャリ(シティサイクル)は、前輪36本、後輪36本が一般的です。日常的に使う自転車なので、買い物の荷物を載せたり、長時間乗ることを考慮した強度が求められます。

 スピード重視のロードバイクの場合は、前輪20~24本、後輪24~28本と、軽量化と空気抵抗の低減のため、ママチャリより少なめです。

 マウンテンバイクは前輪32本、後輪32本が一般的です。悪路を走るため強度が必要ですが、ママチャリほど荷物を載せないため、この本数でバランスを取っています。

 ちなみに、前輪より後輪の方がスポークが多い自転車もあります。これは、後輪には体重だけでなく、ペダルを漕ぐ駆動力もかかるため、より強度が必要になるからです。

 そしてスポークの本数には、それぞれメリットとデメリットがあります。

 本数が多い場合、強度が高く耐久性があり、荷重に強く、仮に1本が折れても他のスポークでカバーできる安心感があります。日常的に荷物を載せたり、長距離を走ったりする場合は、本数が多い方が安全です。

 一方で、スポークが多い分、車輪全体の重量が増し、風を受ける面積も大きくなるため、スピードを出しにくくなります。

 本数が少ない場合、軽量で空気抵抗も減り、加速しやすく、スピードを出しやすくなります。見た目もスッキリしていてスタイリッシュです。

 一方で、強度が下がり、1本あたりにかかる負担が大きくなるため、1本折れた時の影響も大きく、荷物を載せる用途には向きません。

 スポークの本数は「多ければ多いほど良い」というワケではなく、用途に合わせて強度と軽さのバランスが最適な本数となっています。

 また、細い金属製の部品なので、衝撃や経年劣化で折れることがありますが、じつは1本折れてもすぐに走れなくなるわけではなく、ゆっくりであれば走行は可能です。ただし、そのまま放置すると他のスポークに過度な負担がかかり、次々と折れてしまう可能性があります。

 折れていることに気づいたら、できるだけ早く自転車店で修理する必要があります。スポーク1本の交換は、それほど高額ではありません。

 自転車に乗る際は日常的にタイヤの空気圧を気にすると思いますが、ついでにスポークに異常が無いかもチェックすると良いでしょう。

【画像】けっこう負荷かかってる!? 自転車の「スポーク」を画像で見る(7枚)

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