パラレルツインはヤマハの専売特許だった? ~2輪系ライター中村トモヒコの、旧車好き目線で~ Vol.4

先んじて欧米で発売され、日本では2021年冬頃の発売を予定しているスーパースポーツモデル「YZF-R7」は、「MT-07」同様のパラレルツインエンジンを搭載
「YZF-R7」は2021年の「MT-07」と同一仕様の「CP2」(クロスプレーンの2気筒)エンジンを採用
ヤマハが考案した270度クランクによってパラレルツインを取り巻く状況は一変。「TRX850」と「TDM850」のバランサーは2軸式だったが、「MT-07」(2014年)シリーズは小型軽量化を追求した結果として、シンプルな1軸式を採用
ヤマハ4サイクル第2号車となった「TX750」(1972年)は、一体鍛造クランク、プレーンメタル支持のコンロッド、2軸バランサー、ドライサンプなど、「XS-1」とは異なる機構を随所に採用
デビュー当初は“4サイクルマッハ”と呼ばれた「TX500」(1973年)最大の魅力は、量産車初となるDOHC4バルブヘッドだろう。「XS-1」と「TX750」のクランク位相角が360度だったのに対し、高回転高出力化を追求した「TX500」は180度を採用
「XTZ750スーパーテネレ」を世に送り出したヤマハは、1991年になるとキャラクターをオンロード寄りに改めた「TDM850」を1991年に発売。そして1995年には久しぶりのパラレルツインロードスポーツとして「TRX850」を市場に投入した
ヤマハ初のパラレルツインとなった「YD-1」(1957年)は、ドイツのアドラーが手がけた「MB250」を規範にして開発された。1959年にはスポーツ仕様として「YDS1」が登場
動弁系はOHC2バルブ、1次減速はギア式だったが、1970年に登場した「XS-1」は、1950年代から1960年代に栄華を極めたブリティッシュツインを継承するかのような構成。エンジンの開発ベースは2ストロークツインの「350R1」
ヤマハ製アドベンチャーツアラーの先駆車と言うべき「XTZ750スーパーテレネ」(1989年)。このモデルを基盤として生まれたワークス・市販レーサーの「YZE750T」「XTZ850R」は、1991年から1993年、1995年から1998年のパリダカールラリーを制覇
「XTZ750スーパーテネレ」のエンジンは、並列4気筒の「FZ」「FZR」の開発で培った技術が投入されていた。当初のクランク位相角は360度

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