6月1日は「防災用品点検の日」 甚大な被害をもたらす災害時に被災地ではバイクが活躍!? 過酷な環境下での機動力は2輪ならでは
毎年6月1日は「防災用品点検の日」です。甚大な被害をもたらす災害に対して防災グッズの点検や意識を高めるために年4日制定されましたが、災害時の情報収集活動などにおいて、じつはバイクが配備されています。災害対策用のバイク部隊や具体的な活動内容について紹介します。
優れた機動力と走破性で被災地の情報収集を担う「バイク隊」とは
毎年6月1日は「防災用品点検の日」です。季節の変わり目である3月1日、6月1日、9月1日、12月1日の年4日が制定されており、備蓄品をはじめとした防災グッズを点検し、災害への備えと意識を高めるための日とされています。
「地震大国」と呼ばれる日本では、災害への備えが欠かせません。大規模災害の発生時には、道路の寸断や瓦礫の散乱、深刻な渋滞などが起こり、4輪の緊急車両では現場に近づけないこともあります。
そこで大きな力を発揮するのが、4輪車よりも軽量、コンパクトなうえに機動力に優れたバイクです。一般社団法人日本自動車工業会が公開する資料によると、警察や消防、地方自治体において、被災状況の初期調査にバイクを活用する動きが広がっています。
それが、段差を乗り越えたり、悪路を走行する能力に長けたオフロードバイクで編成された「バイク隊」です。孤立してしまった地域へのアクセスルートを開拓したり、緊急物資の輸送などさまざまな役割を果たします。
また、バイクの機動力を活かして進入不可能な狭い路地や山間部にも入り込み、被害状況をいち早く、正確に把握することを目的としています。
なお、バイク隊が使用する車両では、無線機やスマートフォンを充電するためのサブバッテリー電源などのほか、転倒時に車体やエンジンを保護する頑丈なエンジンガード、救助用の道具が収納された大型ボックスやリアキャリアなどが装備され、災害地向けの特殊仕様となっています。
全国で活躍する専門バイク部隊
バイク隊が広く認知されるようになったきっかけは、1995年に発生した阪神・淡路大震災での教訓だったとされています。

当時、通信や交通網が完全に分断された深刻な状況下で、渋滞をすり抜けて物資や人、情報を運ぶ2輪車の有用性が再認識され、阪神・淡路大震災の翌年、地方自治体として日本で初めてオフロードバイク隊を発足させたのが、静岡県静岡市でした。
「SCOUT(Shizuoka City Off-road Utility Team)」(スカウト)と呼ばれる部隊は市職員によって構成され、大規模災害に備えて厳しい訓練を重ねています。2011年に発生した東日本大震災の際にも被災地へ派遣され、岩手県から福島県にいたる広範囲なエリアで情報収集や避難所運営の支援にあたりました。
また、2016年の熊本地震においても先遣隊として投入され、4輪車では大渋滞する道を短時間で走破する機動力を発揮しました。
こうした活動は自治体に限らず、全国の警察組織に設けられている「広域緊急援助隊」や、陸上自衛隊の偵察部隊などでも行われています。
とくに陸上自衛隊の偵察用オートバイは、災害派遣時にいち早く現場へ急行し、孤立地域の状況確認や人命救助のためのルート開拓などで活躍しています。
過酷な現場で安全かつ迅速に任務を遂行するため、バイクで階段の昇降、丸太を乗り越えるなど、普段から専門的な操縦訓練を行っています。
さらに各機関では、バイクメーカーのライディングインストラクターを招いた合同訓練なども実施しており、組織の垣根を越えた体制構築が進められています。
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ちなみに、バイク隊の代表的な車種として知られているのが、2019年に生産終了が発表されたヤマハ「セロー250」です。
113kgの車両重量は250ccクラスのなかでも軽量で、「二輪二足」をコンセプトに開発された車体は、ライダー自身も足と全身を使って仲間と助け合って進むという、それまでに無かったオン/オフモデルのジャンルを構築しました。まさに、被災地の過酷な環境下で威力を発揮するバイクと言えます。
2020年にファイナルエディションが発売され、1985年の発売開始以来、35年に渡って多くのファンに愛され、その歴史に幕を下ろしました。今でも大事に乗り続けるライダーも少なくありません。







