ホンダ「かもめカブ90」を念願の4速化!! 「ベンリィCS90」系パーツが本当に流用できる??

マフラーとステップを取り外し、次に、前向きに取り付けられたキャブレターを外しますが、マニホールドとキャブボディは一体でシリンダーヘッドから切り離し、フレームへ宙づりにします。その後、エンジンマウントボルトを抜き取ります。キャブ仕様のスーパーカブなら、このような手順でエンジンを降ろせます。所用時間は20分程度でした
1970年代のスーパーカブC90は、明らかに50や70とはグレード感に違いを出す演出が成されていました。フロントフォークアクスルのマウント部にはメッキ製カバーが取り付けられ、シート側面にもおしゃれなモール装飾が取り付けられていました
消耗部品の準備をまったくせずに作業へ突入してしまいました。多分、CS90系エンジンのガスケットがあれば、使えるだろうと楽観視していました、が……。こんな肝心な部分にも違いがありました
走行距離が大変少なく、オイル交換もしっかり成されていた様子を、目の当たりにすることができるエンジン内部です。とにかくキレイでした!! カムチェーンテンショナーは、50や70のようなタイプではなく、クランクベアリングのマウント周囲を円弧スライドする凝った仕様のようです
自動遠心式一次クラッチ(クランクシャフトの延長上に組み込まれる)の構造は、本当にシンプルで素晴らしいです。チェンジペダルを踏み込んだときにだけクラッチがレフトされて切れ、同時にシフターがシフトドラムを回して、ギヤチェンジをスムーズに行います
部品取りエンジン用に購入したCS90エンジンとは大違いで、オイル交換がしっかり成されていた様子を窺い知れるのが、このオイルストレーナーのコンディションだと思います。気になる汚れやゴミは、一切引っ掛かっていませんでした
遠心式オイルフィルター機能が、ホンダ横型エンジンの生命線との意見も多いようです。モンキーに軽量クランクを組み込み二次クラッチ仕様にモディファイすると、昔は「オイルフィルターレス」になりクランクの寿命が著しく低下しました。現代のスペシャルクラッチキットには、濾紙式オイルフィルターが装備されています
左右のクランクケースを分割して驚きました!! なんと、キックシャフトが左右クランクケースを貫通していませんでした。つまり、右側クランクケースに片持ち支持されています。超量産車だからあり得るコストダウンなのかも知れません。クランクケースの内側も大変キレイでした
左側のクランクケースにCS90用のロータリー4速ミッションとシフトドラムを収め、右側ケースにはカブ90用のキックシャフト&ピニオンギヤセットを組み込みました。果たして、ツジツマが合うのでしょうか……!?
クランクシャフトを組み込まずに、取り敢えずはミッションユニットとキックギヤ周辺部品だけを組み込み、状況確認を先行してみました。ローギヤのギヤ数がカブ90とCS90で同じだったので、スムーズにキックできると判断できました。大丈夫かな!?
しかし、ここには落とし穴? がありました。スーパーカブ90とCS90は、以前の連載で記した通り、エンジンマウントの位置が違うため、クランクケースのセンターガスケットの穴位置が違っています。そのままでは使えませんので、瞬着作戦の決行です!? エンジンマウント部分のガスケットをハサミでカットして、マウント位置をズラして瞬間接着剤で固定するといった方法です
左側クランクケースにカブ90用クランクシャフト(CS90とは同一部品番号でした)を組み込み、CS90用4速ロータリーミッションを組み込みました。旧横型フルサイズ90ccエンジンのケースブリーザー機能は、大気解放式で排出口はドライブスプロケット部になります
分解した2機のエンジンから部品を取り外して確認しました。クランクシャフトはまったく同じで、品番も重量も同じでした。ド初期のCS90のみクランクウェブ外径が大きな仕様だったようです。後期のCS90シリーズとスーパーカブは、すべて同じ部品のようです。見るからにキレイなスーパーカブ用パーツで復元しました
年式によってピストンのバルブリセス寸法に違いがあるようです。しかし、メーカー発表のコンプレッションレシオ的には、CS90もスーパーカブ90も同じです。同シリーズエンジンでは唯一、郵政バイクのMD90のみ、ハイコンプピストンが採用されていました
カムシャフトはスーパーカブ90に対して、インテークカムの開き始めが10度早いのがCS90用カムシャフトです。プロフィールを真横から見ると、確かにインテイク側のカム山が若干広めに見えました。ここではCS90用をチョイスし、組み立てます
厳密な数値データを調べませんでしたが、実測では、スーパーカブ90に対して、最大進角値が+5度ほど進んでいるCS90用のスパークアドバンサー(通称ガバナー)。スーパーカブ用のアームストッパーを削ることで、進角値は同じように進めることができますが、ここではCS90用を組み込むことにしました
消耗部品を別途用意することなく組み立て復元できました。センターガスケットは瞬間接着剤作戦で何とか切り抜けることができました。内部の共通パーツは、程度が良いスーパーカブ用で復元しました。CS90用部品の移植と組み立てとエンジン搭載で、3時間強でした。今回の結果は、ラッキーだったと思います
スーパーカブ50や70、HA02型のスーパーカブ90とは、間違いなくフィーリングが異なり車格もやや大柄な、初代横型エンジンシリーズのスーパーカブC90。インナータンク仕様モデルでも、90だけはタンク容量が多く、フレーム幅が広い作りです
左側クランクケースにカブ90用クランクシャフト(CS90とは同一部品番号でした)を組み込み、CS90用4速ロータリーミッションを組み込みました。旧横型フルサイズ90ccエンジンのケースブリーザー機能は、大気解放式で排出口はドライブスプロケット部になります

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