カワサキ初の量産モデル用4ストローク「Z2」エンジンいよいよエンジン組立!! 消耗品の手配は大丈夫!? 〜日本の至宝「空冷4発」を未来へ継承〜Vol.30

組み立て関連部品で、もっとも数多くあるのが各種ボルト類です。純正部品のボルトの中には一般市販されていない専用デザインのボルトもあるため(フランジボルトなど)、分解時に洗浄した各種ボルトは、ユニクロメッキ仕上げへ依頼しました。ボルトの頭とネジ山をワイヤーバフできれいにクリーニングします
高回転で回るワイヤーバフからワイヤーが抜けて刺さると怪我をしますので、作業時には革手袋と綿の帽子(もしくは手ぬぐい巻)、フルフェイスシールドを着用して作業に取り掛かりましょう。小物部品は飛ばされないように、プライヤーでつまんで磨きます
100ボルト電源の一般型の双頭グラインダーでも、ワイヤーバフを取り付けて磨くことはてきますが、ガレージには動力200ボルト電源を引き込んでいますので、磨き専用のバフモーターを中古機械商から購入し使っています。表面サビ程度なら地肌からピカピカになります
銀色に仕上げられたボルト類を、メッキ業者さんは「白」と呼び、インシュレーターラバーなどの締め付けバンドの黒色は「黒色クロメート仕上げ」と呼ばれます。電装部品などに多い金色のような仕上がりは「黄色クロメート仕上げ」と呼ばれます。メーカー純正仕上げに倣って、同じ色味に仕上げていただきました
カムチェーンのトップアイドラーと呼ばれるシリンダーヘッド上方のアイドラーマウントには、振動防止でラバーマウント方式が採用されています。左の部品が35年以上使われてきたダンパーラバーで、右の部品が新品になります。その厚さの違いには驚きです。劣化したラバーゴムは、もはやプラスチックのように固かったです
初代空冷Z系エンジンは世界的に熱烈なファンが多く、補修部品の発注実績が多いからか、このオーバーホール当時はメーカー在庫があり、入手可能な部品が多かったです。しかし、年を追うごとにメーカー在庫は無くなり、部品の調達が年々大変になっているのが現状です
社外部品でも実績のあるパーツに関してはドレミコレクション製パーツを利用することにしました。シリンダーヘッドの、スタッドボルト締め付け座へ入る銅ワッシャーなどなどは、すべて新品部品に交換しました
肝心要のカムチェーンは、カワサキ空冷Zを得意とするコンストラクターから発売されていた強化タイプのカムチェーンになります。メーカー純正としても知られるDID製なので、安心して利用できます。強化チェーンは、数種類発売されていました
初代空冷Zの4気筒エンジンにはカバー類が多く、それらにはオイルシールが組み込まれる設計となっています。つまりオイルシールを後々交換しやすい設計でもあります。現代のエンジンとは大きな違いになります。エンジン本体へ組み付ける前に、オイルシール関係は、すべて新品部品へ交換しました。組み立て作業性の向上にもなります
クランクケースのリフレッシュペイント時には、邪魔になってしまうのがスタットボルトです。すべて取り外しておきましたが、そんなスタッドボルト類もすべて洗浄し、ネジ山はクリーニング(ワイヤーバフを利用)しました。スタッドボルトを復元する際には、ダブルナットでしっかり締め付けました。
次の連載では、エンジン腰下を順序良く組み立てます。正直なお話し、初代カワサキ空冷Z系のエンジンのオーバーホールは初体験でしたが、経験豊富な先輩の指導があるので、安心して組み立てることができました
外観的に美しく仕上げられているように見えても、実は、肝心要のインナーパーツが「使い古し部品で組み立てられて……」なんてことは良くあれませんが、そんな経験を持つオーナーさんもいることでしょう。カムチェーン関連部品は、特に、要注意部品の筆頭です
初代空冷Zのエンジンはカワサキ初の量産モデル用4ストロークエンジンということもあり、カムチェーン関連の設計は緻密かつパーツ点数が実に数多いです。オーバーホール時には、これらの部品は全て交換するのが基本になります。テンショナー、アイドラー、ローラー、ダンパーゴムなどなど、全て交換しました

この画像の記事を読む

画像ギャラリー

編集部からのおすすめ

水上バイクの免許は1日半で取得できる!? 初めて水面を走ってみた|葉月美優のSea-Dooエンジョイライフ 免許取得編【PR】

水上バイクの免許は1日半で取得できる!? 初めて水面を走ってみた|葉月美優のSea-Dooエンジョイライフ 免許取得編【PR】

最新記事