ホンダ新型「スーパーフォア」にも登場するか? 外観も中身も“走り”を追求した「バージョンR」とは

1992年に登場した400ccクラスのホンダの直4ネイキッド「CB400 SUPER FOUR」から派生したスポーツモデルの称号を持つ「バージョンR」(1995年)は、ビキニカウルやアルミサイレンサーに加え、中身も「R」な装備が満載でした。

「バージョンR」で全身スポーツ仕様に

 1992年にデビューしたホンダ「CB400 SUPER FOUR(スーパーフォア)」は、フルカウルモデル以外の選択肢を待っていたバイクファンに歓迎されました。

 馬力や性能だけにとどまらないバイク本来の魅力を持ちながら、あるべき走りの性能も備えた新時代のネイキッドバイクは、スポーツバイクとしても優れたパフォーマンスも持っていました。

 排気量400ccクラスの定番モデルと言える地位を確立し、発売から約3年間で4万4000台の売り上げを記録するヒット作となりました。

 そしてホンダは1995年に、従来モデルに対してよりスポーティな走りの醍醐味を満喫できる「CB400 SUPER FOUR バージョンR」を追加ラインナップします。

 これは単なるスタイルのアレンジにとどまらず、エンジンから車体まで、さまざまな仕様変更が施されました。

1995年にホンダ「CB400 SUPER FOUR」の派生モデルとして登場した「CB400 SUPER FOUR Version R」は、カスタム車のようなビキニカウルが特徴的
1995年にホンダ「CB400 SUPER FOUR」の派生モデルとして登場した「CB400 SUPER FOUR Version R」は、カスタム車のようなビキニカウルが特徴的

 外観からも分かる変更点として、エキゾーストパイプが4-1集合から4-2-1集合となり、艶消しブラックの塗装でボリュームアップしたアルミサイレンサーへ繋がります。

 一般的に4-2-1の方が中低回転域向きと言われていますが、単に排気管を交換しただけでなく、変更はエンジン各部に及んでおり、3Dマップによりスロットル開度とエンジン回転数から算出される最適な点火時期が得られるPGM-IG(電子制御点火システム)を採用しています。

 さらにバルブスプリングの断面形状やバネレートとバルブタイミング変更により、1000rpmも高い回転数で最高出力を発揮します。

 エンジントータルで変更されパワーバンドはワイド化され、それに合わせてドリブンスプロケットは42Tから45Tとなっています。

 車体側ではキャスター角を27°15′から26°45′へ立てて、リアショックも5mm延長し、それらともなってホイールベースも5mm短くなっています。

 また乗り心地の快適性を損なうことなく、ワインディングで路面追従性を向上させるためにチューニングされたハイグリップタイヤ(バイアス)を装着し、サスペンションのセッティングも変更されました。

「バージョンR」の外観的特徴となるビキニカウルに配置されたヘッドライトには、新開発のH4ハロゲンランプ「フューチャーフォーカスバルブ」が採用されました。

 新設計のリフレクターとともに、1灯でありながら高性能なヘッドライトは個性的なフェイスとなっています。

暴風効果も期待できるビキニカウル内はブラックアウトされた特別なデザイン。タコメーターのレッドゾーンは13000rpmから
暴風効果も期待できるビキニカウル内はブラックアウトされた特別なデザイン。タコメーターのレッドゾーンは13000rpmから

 もちろん、スポーツライディングに適したライディングポジションとなるよう、ハンドル形状やステップ周りも変更されています。

「スーパーフォア」シリーズは販売台数の伸びとともに多様化するユーザーニースに応え、「バージョンR」に続き1996年には丸形ヘッドライトの「バージョンS」をバリエーションに追加しています。

 バイクブームの成熟時に生み出されたネイキッドモデルとそのスポーツバージョンは、それぞれの仕様と装備が充実し、今となとなっては羨ましい限りです。

 2026年春のモーターサイクルショーでコンセプトモデルがお披露目され、8月21日に新発売となる新型「CB400 SUPER FOUR E-Clutch」にも、こうしたスポーツバーションの登場を期待してしまいます。

 ホンダ「CB400 SUPER FOUR バージョンR」(1995年型)の当時の販売価格は60万9000円です。

■ホンダ「CB400 SUPER FOUR Version R」(1995年型)主要諸元
エンジン種類:水冷4ストローク直列4気筒DOHC4バルブ
総排気量:399cc
最高出力:53PS/12000rpm
最大トルク:3.7kg-m/10000rpm
全長×全幅×全高:2080×720×1125mm
シート高:770mm
始動方式:セルフ
燃料タンク容量:18L
車両重量:195kg
フレーム形式:ダブルクレードル
タイヤサイズ(前):110/70-17 54H
タイヤサイズ(後):140/70-17 66H

【取材協力】
ホンダコレクションホール(栃木県/モビリティリゾートもてぎ内)

【画像】直4ネイキッドを“走り”に振ったメーカーカスタム!? ホンダ「CB400 SUPER FOUR Version R」を画像で見る(12枚)

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Writer: 柴田直行

カメラマン。80年代のブームに乗じてバイク雑誌業界へ。前半の20年はモトクロス専門誌「ダートクール」を立ち上げアメリカでレースを撮影。後半の20年は多数のバイクメディアでインプレからツーリング、カスタムまでバイクライフ全般を撮影。休日は愛車のホンダ「GB350」でのんびりライディングを楽しむ。日本レース写真家協会会員

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