ヤマハの伝説的ライダー ヤーノ・サーリネン氏の秘蔵写真をフィンランド大使館にて妻のソイリさんへ贈呈

70年代ヤマハのマシンで活躍したヤーノ・サーリネン氏のプライベート写真がヤマハ社内で見つかり妻のソイリさんへフィンランド大使館において贈呈されました。

日本とフィンランドは、ムーミンやサウナ以外でも繋がっていた!

 2019年4月14日東京・港区にある在日本フィンライド大使館において日本との外交関係樹立100周年記念イベントが開催されました。また、フィンランド人として初の二輪世界チャンピオンとなったヤーノ・サーリネン氏のマシンTD-3も展示されました。

左から日高洋博社長、ソイリさん、ペッカ・オルパナ大使

 フィンランド大使館は、今回のイベントで初めて敷地を一般開放し、フィンランドの音楽やダンス、ハーブなどを使ったグルメや各種ドリンク、ムーミン毛糸を使った教室など数多くのイベントが催されました。

 さらに、フィンランド大使館内にあるサウナでは、熱した石に水をかけて蒸気を発生させる「ロウリュ」の体験会も開催されていました。

 駐日フィンランド大使ペッカ・オルパナ氏は、イベントに先立ち次のように述べています。

「今日は“Feelフィンランド”にようこそいらっしゃいました。また今年は日本とフィンランド外交関係樹立100周年です。実はこのように大使館を一般に公開するのは今日が初めてです。その理由というのは、外交関係100周年を皆様と一緒にお祝いしたいからです。

 今日本とフィンランドの関係はかつてないほど広範囲で深いものになっています。日本とフィンランドの経済関係もとても密なものになってきています。と、いうのは、お互いの企業や様々な研究機関が未来の技術やイノベーションに向けていつも協力しているからです。また、芸術や文化の面でも今では、日本とフィンランドの関係は本当に多様化して深いものになっています

 初代フィンランド行使は、100年前日本に来た時なんと船で3ヶ月かかりました。今日本とヘルシンキは、9時間ちょっとで往来することができます。ここにいる子供たちや後の世代には、200年後には9時間もかかったのと言われるかもしれません」

ヤーノ・サーリネン氏と共に世界グランプリを戦った「TD-3」

 大使館内の会場には、ヤマハ発動機からフィンランド人初の二輪世界チャンピオン、ヤーノ・サーリネン氏がグランプリで共に戦ったマシン「TD-3」を展示。「TD-3」は、市販ロードレーサーとして1971年に世界GPに登場し、72年にはサーリネン氏、73年にはブラウン氏が250ccクラスのチャンピオンを獲得しています。

 さらに、ヤマハ発動機が所蔵する過去の歴史写真を整理していたところ、ヤーノ氏とソイリさんが来日した時の写真アルバムが発見されました。

 アルバムは、ヤーノ氏とソイリさんのプライベート写真が多く、今回ヤマハ発動機日高洋博社長から妻のソイリさんへ贈呈されました。

 妻のソイリさんは、ヤーノ氏や贈呈されたアルバムについて語ってくれました。

「日本に来日したのは45年前になります。当時ヤマハから招待いただき、様々なところに訪問することができました。色々な思い出が心の中に残っています。またこの地にお招きいただきこのような機会を設けていただいて、大変感謝しています。今回は、私だけでなく娘のノーラも来日し、常に心の支えとなってくれています。

ヤマハ発動機 日高洋博社長から妻のソイリさんへアルバムが贈呈されました

 ヤーノについてもう少しお話しさせていただきますと、彼と私は40数年前になりますが、二人で各地のレースに転戦していました。普通はいろいろなチームの方々がサポートするのですが、ヤーノは 自分でメカニックもできましたので、自分で整備しレースを走っており、私はその他のところをサポートしていました。

 当時のスターライダー達と勝負することができたヤーノは、一人250ccマシンで戦い「ジャイアントキラー」と呼ばれていました。アメリカのデイトナ200マイルレースでは、アメリカ人以外で初めて勝利を挙げています。

 日高社長には、このような機会を頂戴しましたことを大変感謝しております」と語りました。

 ヤーノ氏が、ヤマハ製バイクで勝利を重ねていた時代から、間も無く半世紀。2019年も世界グランプリへヤマハは挑戦を続けています。

【了】

フィンランド大使館での模様を写真で見る

画像ギャラリー

最新記事