凄まじい加速でVツインでなくとも満足! 電動ハーレー「LiveWire(ライブワイヤー)」海外試乗記を最速でお届け!

充実の足まわりでハンドリングも軽快

 車両重量は249kgで、スポーツスターファミリーの「ロードスター」(250kg)と同等ですが、車体の剛性メンバーにもなっている大型リチウムイオンバッテリーの重量感があり、サイドスタンドから引き起こすときにはズッシリと重い印象です。

ワインディングでも軽快なハンドリングを見せるハーレーダビッドソン「LiveWire(ライブワイヤ―)」

 ただし走行中のハンドリングは軽快で、ロードスポーツとしての完成度の高さも目を見張るものがあります。試乗はワインディングが中心でしたが、終始ハイペースでコーナーを駆け抜けていくことができました。

 サスペンションは前後ともSHOWA製フルアジャスタブル式で、インナーチューブ径43mmの「SFF-BP(セパレートファンクションフロントフォーク-ビッグピストン)」と「BFRC-Lite(バランスフリークッション-ライト)」というハイスペックな組み合わせ。前後17インチのアルミキャストホイールには、ミシュラン製のラジアルタイヤがセットされます。

前後ディスクブレーキには信頼性の高いブレンボ製を採用

 エンジンブレーキにかわるのが回生ブレーキで、ライディングモードを「スポーツ」にすると強くかかってコーナー進入時の減速に役立ちました。回生ブレーキをハードに効かせる場合は、ブレーキへの入力がなくとも減速を後続車に知らせるようストップラップが点灯し、安全性を高めているのも好印象です。

 またブレーキのタッチ、制動力は抜群で、前輪はブレンボ製モノブロックラジアルマウントキャリパーと300mmディスクの組み合わせ。コーナリングABSも搭載し、ハードなスポーツライディングも余裕でコントロールしてくれます。

国内導入に向け、充電設備は!?

 アメリカでの価格は29,799ドル(約320万円)で、2019年中に北米と欧州にて発売され、2020年から2021年にかけ順次世界各国で発売される予定。日本上陸は現段階では未定としていますが、2年後には発売される見込みです。

ハーレーダビッドソンの電動モーターサイクル「LiveWire(ライブワイヤ―)」

 HDJ販売網での充電施設設置など国内導入にあたっては課題はまだ残されていますが、ライブワイヤーのエキサイティングなライドフィールは、日本のバイクファンにも大きな衝撃を与えることは間違いありません。

【了】

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Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。

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