高速道路、大雨でも水がたまらないのはなぜ? 1989年から試験採用された「高機能舗装」とは?

高速道路では雨の日に水たまりがほとんど出来ないことに気づきませんか。一体、どのようにして水たまりが出来ないようにしているのでしょうか。

高速道路に水がたまると運転に影響

 雨の日の走行で気をつけなければならないのが、タイヤと路面の間に水が入り込み、水の層ができて滑走状態になるハイドロプレーニング現象です。水の上に浮いているような状態になってハンドルが取られ、車をコントロールできなくなってしまうこの現象は、タイヤが正常な場合、サマー用では時速80キロ以上の走行で起き、スタッドレスはそれより低速でも発生するといわれています。

雨の日に起こりやすいハイドロプレーニング現象(画像はイメージ)

 特に高速道路では、重大な事故につながりかねません。二輪車の場合、バランスを崩して転倒してしまう危険性もあります。そのような事態を防ぐために、もちろんライダーの注意は必要ですが、実は高速道路には水が溜まらないようにするための対策が取られています。

雨が道路にしみこみやすい「高機能舗装」を採用する高速道路

 高速道路においてハイドロプレーニング現象を防ぐためには、路面の排水管理が特に重要になります。そこで、高速道路各社は水たまりが道路にできないよう、排水性に優れた「高機能舗装」を採用しています。

高速道路で採用されている「高機能舗装」

 一般的に、道路の舗装は耐久性を重視し、骨材と呼ばれる砂や砂利などが詰まったアスファルトを使いますが、水を通しにくく表面に水がたまりやすくなります。この対策として、最初に排水性に優れた高機能舗装I型が導入されました。

 新素材を使っている高機能舗装は、通常のアスファルト舗装に比べて舗装内部の空間を大きくできるため、排水性が高くなります。路面に降った雨水は舗装内部に浸透しやすく、下の方に抜けていくため、水たまりはできにくくなります。前の方を走行している車が巻き上げる水しぶきも少なくなり、視界を確保しやすくなる効果もあります。ただし、道路の強度が下がり、耐久性の面で課題が残りました。

 そこで、新たにII型と呼ばれる高機能舗装が登場しました。II型では、舗装の表層部だけに高機能舗装を用い、下の方は通常のアスファルトを使用しています。路面に降った雨水は表層部を浸透した後、アスファルトの部分を横に伝わって、排水溝に流れて行きます。そのためII型は排水性と耐久性を合わせ持っているといえるでしょう。また、NEXCO中日本によると、高機能舗装は舗装内部の空間が大きく音を吸収しやすいので、騒音対策としても効果があります。

 高機能舗装は比較的早くから使われており、I型は1989年に東北自動車道で試験採用されています。1998年ごろからそれぞれの高速道路で相次いで正式採用され、2003年にはII型が登場しました。新設の道路に用いられているほか、すでに供用されている区間も順次、新しい高機能舗装に更新されています。

【了】

★東京~大阪間の高速バス・夜行バス便を検索する
★東京~名古屋間の高速バス・夜行バス便を検索する

高速道路の水たまりを解消! 高機能舗装の画像を見る

画像ギャラリー

最新記事