さらばロレンソ! MotoGP2019最終戦バレンシアを終えた今、なにを思う
2019 MotoGP第19戦のバレンシアGPが、2019年11月17日にバレンシア・サーキット・リカルド・トルモで開催されました。ホンダのM・マルケス選手が勝利した今回のレースは、チームメイトのホルヘ・ロレンソ選手の引退レースとなっています。
ホンダがMotoGP三冠を達成!
2019年11月3日にスペインのバレンシア・サーキット・リカルド・トルモにて、MotoGP第19戦 バレンシアGPが開催されました。

注目の若手タイダー、ヤマハのF・クアルタラロがポールポジションを獲得した2019年のバレンシアGPでは、2番手にホンダのマルク・マルケス選手、3番手にドゥカティのジャック・ミラー選手が並びます。
既に年間チャンピオンを決めている王者M・マルケス選手は、オープニングラップは5番手とやや出遅れましたが、2周目に2番手に浮上。8周目にはトップを走るF・クアルタラロ選手をかわし、27周のレースを制しました。最終順位はM・マルケス選手、F・クアルタラロ選手、J・ミラー選手と続きます。
今回の結果により、レプソル・ホンダチームは28点を獲得してドゥカティを逆転。13点差をつけて3年連続10回目のチームタイトルを獲得し、ライダー、コンストラクター、チームの三冠を達成しました。
4年連続6回目のタイトルを獲得しているM・マルケス選手は、自身が2014年に達成したシーズン最多優勝記録の13勝には届きませんでしたが、シーズン12勝という歴代2番目の記録を達成。獲得ポイントも史上初の400点越えとなる420点を記録しました。

また、バレンシアGPに先立ち今季限りでの引退を発表しているホルヘ・ロレンソ選手は、予選16番手スタート、13位でフィニッシュし、レプソル・ホンダチームの三冠達成に貢献。デビューから18年、297戦目のレースを走り抜きました。
引退レースを終えたホルヘ・ロレンソ選手、2014年以来、5年ぶりに優勝で最終戦を終えたM・マルケス選手、そして来季の活躍に期待が掛かるヤマハのF・クアルタラロ選手は以下のようにコメントしています。
●ホルヘ・ロレンソ選手

「今日は特別な日でした。グリッドではこれまでのレースとは全く違う感情がありました。レース序盤はこれまでのレース以上に注意深く走りました。なぜならとても難しいコンディションだったからです。そして僕にとって最後になるレースを完走したかったからです。
レースでは自分自身の走りに集中しました。ポイントを獲得して終えることができてよかったです。マルクがすばらしいシーズンを過ごし、僕もRepsol Honda Teamのチームチャンピオン獲得に役立つことができてすばらしい気分です。
Hondaのすべての人に感謝しています。彼らは僕を最大限リスペクトして、プロフェッショナルな扱いをしてくれました。彼らの今後の健闘を祈っています」。
●マルク・マルケス選手

「3冠達成という完ぺきなシーズンを、優勝で締めくくることができました。今日はゴールドのヘルメットをかぶって、少し自分自身にプレッシャーを与えることにしました。レースはコンディションが難しく、頭を使う必要がありましたが、思ったように走ることができました。そして、チームタイトルを獲得することができました。三冠を達成することができて最高のシーズンです。
最初の目標はいつもライダーズチャンピオンシップですが、チームチャンピオンシップ達成に貢献することができてうれしいです。チームのためだけではなく、すばらしいチャンピオンであり、ライバルであり、すばらしいチームメートであるホルヘ・ロレンソのためにもうれしい気持ちです。今年を上回る成績を残すのは難しいと思います。なぜなら今年は完ぺきな走りをしたからです」。
●ファビオ・クアルタラロ選手

「マルケス選手の強さは昨日からわかっていたので、2位にとても満足ですし、ヤマハ勢トップを獲得できたことはうれしい結果になりました。しかも優勝のチャンスから大きく離されてしまったわけでもありません。今日の結果を誇りに思い、最終戦を全力で走り切ったことに満足しています。
2018年の時点では、MotoGPに席はないと多くの人から言われていましたし、私自身も準備をしていませんでした。その私が今、7回の表彰台と6回のポールポジションを獲得し、彼らの予想が外れたことを証明できたのです! この1年の出来事にとても満足しており、チーム全体にとっても誇るべき成果だったと感じています」。
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各社とも2020年シーズンにむけ早くもテストを開始しようとしていますが、来年はどのようなレースが繰り広げられるのか期待が高まります。
【了】