ノーマルでも個性的! BMW Motorrad「R nineT Scrambler」は女子ライダーにも優しいジェントルマンモデル
2018年に公開された人気映画「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」に登場したことでも人気を集めた、BMW Motorrad「R nineT scrambler」に試乗しました。
BMWの敷居の高さを払拭する乗りやすさ
2018年に公開された人気映画「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」にも登場し、注目を集めたBMW Motorrad(以下:BMW)のヘリテージモデル「RnineT Scrambler(アール・ナインティ・スクランブラー)」に試乗しました。

BMWは私(先川 知香)にとって、アドベンチャーやスーパースポーツなど、“THE走り重視の大型バイク”という印象が強く、背の高いヨーロッパ人向けで、カッコいいけど自分が乗るには少し構えてしまうイメージのバイクブランドです。
そんな私がR nineT Scramblerを初めて見た印象は、めちゃくちゃオシャレ!

グラナイト・グレー・メタリックの艶消しボディと、赤茶色のレザーシートの組み合わせが新しくもどこか懐かしい、現在、過去、未来のどの時代にも馴染む個性的なデザインが印象的でした。
しかも、元々完成度の高い作りこまれたデザインが多いBMWのラインナップでは珍しく、オーナー好みにカスタムしたような個性的な世界観すら感じます。純正マフラーがアクラポビッチ製の2本出しという点も嬉しいポイントで、ビジュアルは私の好みド真ん中。あえてマイナスポイントを挙げるとすれば、むき出しのボクサーエンジンの無骨さが、少し気になる程度です。

と、デザインについては、一目惚れレベルで気に入った私でしたが、いくらカッコいいとはいえ、BMWの排気量1169㏄モデルです。車重はそれなりにあるだろうし、足つきもいいはずがない。そこに、両側に突き出したボクサーエンジンの大きな突起が加わるとなれば、停車時の不安感は拭えません。
私がいろいろなバイクのインプレッションでいつも重要視する足つきの良さは、走っている時ではなく、走り終わって停車する際に何かあったら対処ができないという心配から来るものなのです。

そんな不安を抱きながらも、RnineT Scramblerに跨ってみると、まず身長165㎝の私の両足がしっかりと着く足つきの良さに驚きました。見た目より、跨ってみた方が、車体が小さく感じます。
そしてエンジンをかけて走り出すと、最初は左右に揺れるようなボクサーエンジンの独特な加速フィーリングに少し違和感を覚えるも、車体の軽さと操作性の良さにビックリ。これまで乗ってきた、色々なメーカーのネイキッドモデルのなかでも1・2を争うぐらいの乗りやすさです。

大型バイクでありがちな、低速域でのギアのギクシャク感もなく、すべてがスムーズ。苦手な小回りも、思いどおりのラインを通ってくれるので、狭いパイロンコースでも安心してアクセルを開けることができました。
Rnine T Scramblerに試乗をする前に、編集部メンバーから「ボクサーエンジンは、好き嫌いが結構分かれる」という話を聞いたのですが、私は大好き! 乗っていて、こんなにも不安感なく面白いと感じられた大型モデルは無いと思うほど、最高のフィーリングです。
絶対に手が届かないと思っていた超絶イケメンが、話しかけてみると驚くほど気さくで意気投合! というような、ギャップ萌えの1台でした。
BMW「RnineT Scrambler」の価格(消費税10%込)は、202万7000円からです。
【了】