美味しいアジフライを求めて走る旅 侮れない美味しさ!! 新東名「遠州森町PA」にこだわりの“あじ”があった!?
アジと言えばアジフライ! というライダーのために、美味しいアジフライを味わえるお店を紹介します。新東名「遠州森町PA」(上り)で“こだわりのあじ”を見つけました。
新登場? まさかPAで美味しいアジフライに出会うとは!!
2022年の正月早々、愛知県の「ハーレー・ダビッドソン知立(ちりゅう)」へ伺い、筆者(増井貴光)の新しい愛車「ロードグライド・スペシャル」をピックアップ。じつは年式は異なりますが、同じバイクを3台乗り継いでいます。
さておき、愛知県から愛車に乗って神奈川県へ帰ります。途中で昼食を、と思いましたがとっくにランチタイムは過ぎているので、高速道路のサービスエリア(SA)かパーキングエリア(PA)で済ませようと、とりあえず新東名に乗り入れました。すると路面には融雪剤が撒かれていて、これは夜になると凍結するかもしれません。海沿いを走る東名高速の方が危なくないかも、などと思いつつも早く帰りたい気持ちが先行し、「浜松いなさJCT」をスルーして新東名を走り続けます。
西日が当たる背中は暖かく、ヒーティングジャケットのスイッチをオンにしなくても走れるくらいの気温ですが、やはり冷えてきたので一度休憩しようと「遠州森町PA」(上り)に入ります。給油以外は、あまりSAやPAに入らないで走り続けてしまう筆者ですが、寒さには弱いのです。
2輪車専用の駐車スペースにバイクを停め、地面に降り立った瞬間、走っている時はすっかり忘れていた空腹感がいきなりピークに達します。新東名のSAやPAはどこも新しく綺麗ですが、レストランや食堂がフードコート化していて筆者的にはあまり魅力を感じません。SAの大きなレストランより、PAにあるトラックドライバーがドンブリで白飯かき込んでいるような(イメージの)昔ながらの食堂が好きなのです。
そんなこともあって「遠州森町PA」の食堂にもあまり期待はしていなかったのですが、建物に入る自動ドアに「手付けあじフライ!!」と書かれたポップが貼ってあるではないですか! さらに「鯵の味をご堪能ください!!」のダジャレ的フレーズに、運命を感じる筆者でした。
建物内には「遠州お土産処あおい屋」と「遠州とろろ蕎麦 もりかけ庵」があります。やはり清潔感のある新しい店舗です。「もりかけ庵」でメニューを見ると、券売機の横には「新登場/こだわりのあじ」というパネルがあって、「鮮度抜群のあじ」「こだわりの手付けフライ」と、こだわりがダブルで更に期待が高まります。
“あじメニュー”には、あじ丼とアジフライの両方が楽しめる「あじあじセット」とシンプルな「あじフライ定食」、それに単品の「あじ丼」があります。「鮮度抜群のあじ」と言われると生のあじを使った丼も捨てがたいのですが、アジフライ2枚に期待して「あじフライ定食」(1000円)の食券を購入しました。
店名にもありますが、とろろが名物のようで「とろろ汁」を追加することもできます。セルフサービスの温かいお茶を飲みながら窓際の席で定食が出来上がるのを待ちます。窓からはバイクの姿も見えるので防犯上も安心です。
数分で「あじフライ定食」が出来上がったのでカウンターへ取りに行きます。メニュー写真通りの美味しそうなアジフライです。お皿にはアジフライ2枚、付け合わせはキャベツのみでタルタルソースが付いています。小鉢や漬物は無く、シンプルにご飯とみそ汁のみ。ご飯は大盛りもお替りも無料となっています。
席に戻り、早速アジフライに箸を入れます。アジの反り具合が新鮮さを語っています。粗めのパン粉を使ったサクサクの揚げたてで、身は柔らかめ、うっすら塩味がします。これはソースなどを付けなくても美味しくいただけるアジフライ、かなりレベル高めです!
1枚目の半分は何もつけず、残りの半分はタルタルソースで、これも良く合います。2枚目はソースと共に味わい、あっと言う間に完食です。PAでいただく「PA飯」おそるべし、侮れません……。
食後は建物を出てPA内をウロウロします。施設内は小山が作られ、公園のようです。ここは一般道からも商業施設を利用可能な「ぷらっとパーク」となっており、駐車場が整備されています。スマートICもありますが、出口専用のようです。
さて、自宅まではまだ200キロと少し、凍結する前に帰らなくては!
■遠州とろろ蕎麦 もりかけ庵(新東名高速道路「遠州森町PA」上り内)
営業時間:7時から21時
※営業時間、休日は変更となる場合があります
所在地:静岡県周智郡森町円田
Writer: 増井貴光
旅をライフワークにバイク専門誌などで活躍するカメラマンでコラムニスト。国内だけでなく、アメリカでランドスピードレースやドラッグレースの撮影を続けている。著書としてユタ州ボンネビルで最高速に挑戦するライダーを撮影した写真集『bonneville』と、ルート66を実際に走って撮影した『movin’on』がある。また撮影だけでなく、イベント等の企画・運営にも携わるなどその活動は幅広い。愛車はハーレーFLTRXS、ホンダXR250とCT110