FIM公認の女性として初めてロードレース選手権を制覇したアナ・カラスコ選手 Moto3にカムバック
FIM公認の女性として初めてロードレース選手権を制覇したアナ・カラスコ選手がロードレース世界選手権の軽量級クラス「Moto3」にBOE SKX(ボエSKX)から再挑戦することが発表されました。チームメイトにはMoto3ジュニア世界選手権で総合3位を獲得したダビド・ムニョス選手が起用されます。
感謝の気持ちを胸にMoto3に復帰
FIM公認の女性として初めてロードレース選手権を制覇したアナ・カラスコ選手がロードレース世界選手権の軽量級クラス「Moto3」にBOE SKX(ボエSKX)から再挑戦することが発表されました。

スペイン出身のアナ・カラスコ選手(1997年3月10日/24歳)は、2013年から2015年までの3年間にかけてMoto3クラスにレギュラー参戦した経験を持つライダーで、2017年からはスーパースポーツ300世界選手権(4ストロークの1・2気筒エンジン搭載の市販車をベースにしたバイクで競われるロードレース)に転向。
参戦2年目の2018年シーズンにはカワサキ「Ninja 400」を駆り、FIMが統括するモーターサイクルレースにおける初の女性チャンピオンに輝いています。

その後もカワサキのライダーとして活躍を続けたアナ・カラスコ選手ですが2020年は怪我によってシーズン半分を欠場しますが、2021年には復帰を果たしレースで優勝を記録しています。
今回の発表に際し、アナ・カラスコ選手は次のようにコメントしています。
■アナ・カラスコ選手(BOE SKX)

「レースはタフなもので、コース上だけでなく、このように厳しい決断を迫られることもあります。私の野望は、ライダーとして成長すること、他の人が不可能と考えるような新しい目標を自分に課し、それを達成することです。
両親に初めてミニバイクを買ってもらったとき、そしてレースを始めたとき、もちろん私の夢は他のライダーと同じように“いつか世界チャンピオンになること”でした。しかし、レースを理解している人なら、すべてのレーサーはプッシュし、野心的になり、何度も自分をテストする必要があることを知っているはずです。
Moto3に乗るこのチャンスは、感情的なステップは難しいとしても、私の中では論理的なステップです。そして、最高のマシンを与えてくれたピットクルーやチームスタッフ、プロフェッショナルな環境を作ってくれたプロベックに感謝したいと思います。
最後に、いつも親身になって相談に乗ってくれ、私を信じてくれたエリセオ・エスカメス氏、アルバール・ガリガ氏、ロダ兄弟、そしてプロベックのチームメンバー、そしてもちろん、この素晴らしい旅を始めた私の両親に感謝の気持ちを伝えなければなりません。
皆さんには感謝していますし、皆さんが私を今のようなライダー、そして人間に育ててくれたことを理解してほしいと思います。2度目の世界選手権で、皆さんの優しさに報いることができたらと思います。ありがとうございました」。
2022年Moto3クラスの初戦は3月6日にカタールのロサイル・インターナショナル・サーキットで開催予定です。