ヤマハ「シグナス グリファス」は技術の進化を感じるスクーター! レーシングライダー石塚健の市販車インプレッション
国内外で様々なレースに参戦するレーシングライダー石塚健選手が、ヤマハ「シグナス グリファス」をインプレッションしてくれました。
背は高めだけど安定感抜群
皆さんこんにちは!レーシングライダーの石塚健です。今回は、2021年12月23日にヤマハから発売されたばかりの、BLUE CORE(ブルーコア)エンジン搭載の原付2種スクーター、「シグナス グリファス」に試乗させてもらったので、そのレポートを書かせていただこうと思います!

ブルーコアエンジンというのは、高燃焼効率、ロス低減、冷却性の3点に照準を合わせて開発され、走りの楽しさと燃費、環境性能を両立させるエンジンです。
そしてシグナス グリファスは、「Advanced Total Performance Sport」をコンセプトに開発。従来モデルの「シグナス X」をフルモデルチェンジした、シグナスシリーズ初の水冷エンジン搭載車となっています。パワーは従来比で20%以上、燃費は約20%向上しているとのこと。

まずは足つきですが、身長165センチの僕だと、つま先は問題なく着きますが、両足のかかとが少し浮いてしまい、このクラスのスクーターにしては少しシートが高め。といっても、乗っていてまったく不安はありません。お尻を左右にずらして片足で支えれば、なんの問題もありませんでした。
また、シートの座り心地が適度に固く、先端に向かって細く絞られた形状になっているため、乗車中にお尻を動かしやすいので、様々な走りに対応してくれ、座り心地も抜群です。
走りの印象はスポーティ
走行してみると、まず思ったのが、なんだか前方の見晴らしがとても良い!
姿勢を正し、背筋を伸ばすとより視界が広くとれ、運転に余裕が生まれる気がします。そのため、混雑した街中やコンディションの悪い道路などでも、状況を把握しやすく、安心して走行できるでしょう。

続いてスロットルを開けた際ですが、レスポンスは手の動きに対して忠実で、エンジン音は割と静かめ。とてもスムーズに加速していき、スムーズでありながらも、なかなかの加速力を発揮してくれます。エンジンは中速から上の力がある感じで、ポテンシャルの高さを実感。
サスペンションは前後ともカッチリとしていて、フワフワ感はありません。ブレーキング時の荷重がかかっている時も、しっかりと踏ん張りが効くスポーティな特性を持っていると感じました。

安定感もあり、とても乗りやすい「シグナス グリファス」。価格(消費税込 以下同様)は、35万7500円です。
また、ロードレース世界選手権参戦60周年記念カラーが施された「シグナス グリファス WGP 60th Anniversary」も1000台限定で2月24日に発売されるとのことで、同モデルの価格は36万8500円となっています。

原付二種スクーターでありながら、スポーティな感覚を楽しめるシグナス グリファス。スクーターも、ここまで進化してたのか!と純粋に驚きがたくさんありました。
是非、この記事を読んでいるみなさんにも、体感して頂きたい1台です。
Writer: 石塚健
(レーシングライダー)埼玉県出身の26歳。3歳からポケットバイクに乗り始め、ロードレースというオートバイ競技に参戦。現在はその世界選手権である「MotoGP」を目指して日々、活動中。
2019年から、ヨーロッパでおこなわれる「FIM CEV REPSOL Moto2ヨーロピアンチャンピオンシップ」への挑戦を開始。2022年は、「全日本ロードレース選手権」のST1000クラスをメインに、「世界耐久選手権」、「FIM CEVREPSOL Moto2ヨーロピアンチャンピオンシップ」にも参戦します。スポンサー募集中!応援よろしくお願いします。