【MotoGP第13戦オーストリアGP】Moto3クラスで佐々木歩夢選手が優勝、鈴木竜生選手2位で日本人ライダーがワン・ツー果たす
2022年8月21日、MotoGP第13戦オーストリアGPの決勝レースがオーストリアのレッドブル・リンクで行なわれ、Moto3クラスで佐々木歩夢選手(ハスクバーナ)が優勝を飾り、鈴木竜生選手(ホンダ)が2位表彰台を獲得、日本人ライダーがワン・ツーフィニッシュを果たしました。
21番手から猛然と追い上げ優勝、圧倒的な速さを見せた佐々木選手
2022年8月21日、MotoGP第13戦オーストリアGPの決勝レースがオーストリアのレッドブル・リンクで行なわれ、Moto3クラスで佐々木歩夢選手(ハスクバーナ)が優勝を飾り、鈴木竜生選手(ホンダ)が2位表彰台を獲得、日本人ライダーがワン・ツー・フィニッシュを果たしました。

今大会は、開催地となるレッドブル・リンクの2コーナーにシケインが設けられた新たなレイアウトとなって初開催となりました。佐々木選手は前戦イギリスGP決勝レースでの転倒により首の神経を痛め、レースウイーク前には手にしびれが残っているとのコメントもありましたが、予選ではポールポジションから0.01秒差の2番手を獲得し、影響を感じさせない速さを見せていました。
迎えた決勝レース、佐々木選手は1列目2番手、鈴木選手は3列目7番手からのスタートとなりました。佐々木選手、鈴木選手は序盤からトップ集団に加わります。
佐々木選手はイギリスGPでの転倒に対して、ダブル・ロングラップ・ペナルティ(※レース中、ランオフエリアに設定されたルートを通過しなければならないペナルティ。これによってライダーはラップタイムの数秒を失う。ダブル・ロングラップ・ペナルティの場合はこれをレース中に2度、消化しなければならない)を科されており、3周目に1度目、5周目に2度目のロングラップ・ペナルティを消化して21番手に後退します。

トップとの差は3秒以上ある状況でしたが、佐々木選手はファステストラップを叩き出しながら猛然と追い上げます。その速さは圧倒的で、10周目にはトップ集団に加わると、13周目にはトップに浮上しました。2番手には序盤からトップ集団の中でポジションを争っていた鈴木選手が続き、日本人ライダーがワン・ツー態勢を築きます。
終盤に入るとトップ集団は4人のライダーにしぼられ、この中で佐々木選手はトップ、鈴木選手は2番手をキープ。佐々木選手はトップを譲ることなく、チェッカーを受けました。
2度のロングラップ・ペナルティを跳ね除け、今季2勝目を挙げています。鈴木選手は2位でゴール。日本人ライダーがワン・ツーフィニッシュを果たす快挙となりました。日本人ライダーがワン・ツーフィニッシュを果たしたのは、2001年に鈴鹿サーキットで行われた日本GPの125ccクラスで、東雅雄選手が優勝、宇井陽一選手が2位を獲得して以来のことです。

佐々木選手は素晴らしい挽回のレースを、パルクフェルメで「決して諦めませんでした」と振り返っています。
「ペナルティがあることはわかっていたけど、それでも“よし、誰よりも速く走ってレースで勝たないと”と思って金曜日ここに来たんです。その姿勢は週末を通じてすごくよかったと思います。予選では単独で走り、とてもいいペースでした。
(レースでは)幸いドライコンディションで、信じられないことに全ラップでミスをしなかったんです。最終ラップでも、予選よりも速く走っていました。信じられません。全ての人にありがとうと言いたいです。今大会はKTM、そして僕のスポンサーであるレッドブルのホームレースでした。残り7戦、(チャンピオンシップで)上位につけるライダーたちに追いつけるよう頑張りたいです」

また、今季3度目となる表彰台獲得とともに、今季自己ベストリザルトの2位を獲得した鈴木選手は「もちろん、2位なので100パーセント嬉しいわけではありません。ただ、大事なことは、持っているものとコンディションの中で、自分ができることを100パーセントやった、ということです。(KTMのホームグランプリである)ここレッドブル・リンクでKTMと戦うのは、一筋縄ではいきませんからね。でも、2位を獲得できて嬉しいです」と語りました。
第14戦サンマリノGPは9月4日、イタリアのミサノ・ワールド・サーキット‐マルコ・シモンチェリで決勝レースが行われます。Moto3クラスで躍進を続ける若き日本人ライダーの活躍に注目です。
■Moto3クラスとは……
Moto3クラスは、4ストローク250cc単気筒エンジンのレーシングマシンで争われる。タイヤはダンロップのワンメイク。MotoGPクラス、Moto2クラス、Moto3クラスの中で最も年齢層が低く、Moto2クラス、MotoGPクラスへの昇格を目指す若いライダーたちがしのぎを削る。
Writer: 伊藤英里
モータースポーツジャーナリスト、ライター。主に二輪関連記事やレース記事を雑誌やウエブ媒体に寄稿している。小柄・ビギナーライダーに寄り添った二輪インプレッション記事を手掛けるほか、MotoGP、電動バイクレースMotoE取材に足を運ぶ。






