【MotoGP第19戦マレーシアGP】佐々木歩夢選手が激闘のMoto3決勝レースで2位表彰台を獲得!!
2022年10月23日、MotoGP第19戦マレーシアGPの決勝レースがマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行なわれ、Moto3クラスで佐々木歩夢選手(ハスクバーナ)が2位表彰台を獲得しました。
チーム初のワン・ツー、今季9度目の表彰台に上る!
2022年10月23日、MotoGP第19戦マレーシアGPの決勝レースがマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行なわれ、Moto3クラスで佐々木歩夢選手(ハスクバーナ)が2位表彰台を獲得しました。

マレーシアGPは、新型コロナウイルス感染症の影響で3年ぶりの開催となりました。佐々木選手は初日総合2番手で週末をスタート。予選では3列目7番手を獲得します。
決勝レースを7番手からスタートした佐々木選手は、1周目に11番手に後退。しかし4周目には6番手に浮上し、トップ集団に加わります。レース中盤には3番手争いを展開し、終盤の残り5周では一時トップを走行していました。
しかしこの周の最終コーナー立ち上がりで、佐々木選手のすぐ後ろを走っていた2番手のイザン・ゲバラ選手(ガスガス)が佐々木選手と接触。2人は転倒をまぬがれたものの、大きくバランスを崩してポジションを落とし、佐々木選手は4番手に後退しました。

激しい優勝争いは最終ラップまで持ち越され、佐々木選手を含む6人のライダーによる接戦となりました。
6人は集団で最終コーナーに入り、佐々木選手は2番手付近でコーナーを立ち上がると、チームメイトのジョン・マクフィー選手(ハスクバーナ)に次ぐ2番手でゴールしました。マクフィー選手と佐々木選手との差はわずか0.048秒という接戦でした。
佐々木選手は、今季9度目の表彰台を獲得しています。また、佐々木選手が所属するステリルガルダ・ハスクバーナ・マックスとして初めてのワン・ツーとなりました。

このレースが行なわれる前日の22日、レッドブルの共同創設者であるディートリッヒ・マテシッツ氏の死去が報じられました。
長くレッドブル・アスリートとしてサポートを受ける佐々木選手は、パルクフェルメで「昨日、レッドブルのオーナー(共同創設者のディートリッヒ・マテシッツ氏)が亡くなったと聞き、今日は全ての力を出し尽くしました。レッドブルはずっと僕をサポートしてくれているんです。このレースは彼に捧げたいです。常に笑顔の翼を捧げ、(今後の)チャンピオン争いに挑んでいきたいと思います」と、特別な思いをもって臨んだレースだったことを明かしていました。

次戦バレンシアGPは11月6日、スペインのリカルド・トルモ・サーキットで行なわれ、これが2022年シーズンの最終戦となります。
Moto3クラスのチャンピオンはすでにゲバラ選手が獲得していますが、佐々木選手はランキング2位獲得の可能性を残しています。佐々木選手はマレーシアGPを終えてランキング4番手、ランキング2番手のライダーとは14ポイント差という状況です。
今季を締めくくる最終戦での優勝争いに期待です。
■Moto3クラスとは……
Moto3クラスは、4ストローク250cc単気筒エンジンのレーシングマシンで争われる。タイヤはダンロップのワンメイク。MotoGPクラス、Moto2クラス、Moto3クラスの中で最も年齢層が低く、Moto2クラス、MotoGPクラスへの昇格を目指す若いライダーたちがしのぎを削る。
Writer: 伊藤英里
モータースポーツジャーナリスト、ライター。主に二輪関連記事やレース記事を雑誌やウエブ媒体に寄稿している。小柄・ビギナーライダーに寄り添った二輪インプレッション記事を手掛けるほか、MotoGP、電動バイクレースMotoE取材に足を運ぶ。