交通違反をしてしまった! 「赤切符」と「青切符」の違いとは?

交通違反をすると、違反の重度に応じて「赤切符」や「青切符」といった切符が渡されます。切符は、色によってどのような違いがあるのでしょうか。

切符の種類は「赤」「青」「白」の3種類!

 バイクで走行中に交通違反をおこなうと、取り締まりを受けた際に、警察官から「切符」が渡されます。切符といっても電車の切符のようなものではなく、細長い用紙に違反内容や違反者の情報、車両の情報などが記載されたものになっています。

バイクで走行中に交通違反をおこなうと、取り締まりを受けた際に、警察官から「切符」が渡されます
バイクで走行中に交通違反をおこなうと、取り締まりを受けた際に、警察官から「切符」が渡されます

 切符の色には「赤」「青」「白」の3種類があり、違反の度合いによって、違反者には異なる色の切符が渡されます。それぞれどのような切符となっているのでしょうか。

 まず、違反点6点以上の重度な違反の際に渡されるのが「赤切符」です。

 赤切符の場合には、刑事処分と行政処分の両方の対象となり、行政処分としては、免許停止処分、いわゆる「一発免停」となります。場合によっては、免許取り消しになることもあり得ます。

 過去3年間の違反履歴などによっても異なりますが、免許停止の場合、その期間は30日から最大180日となっています。この期間内にバイクを運転すると、無免許運転と同様の扱いになり、さらに重度の違反とみなされる可能性があります。また、その場ですぐに違反を認めるなどしても刑事処分を免れることはできず、罰金刑となるほか、裁判がおこなわれて前科がつくことになります。

 続いて、赤切符より比較的軽微な違反の際に渡されるのが「青切符」です。違反点5点以下の違反の際に渡されるもので、3種類の切符のなかでは、もっとも多くのユーザーが目にする切符となっています。

青切符の場合は、期日までに決められた違反金を支払うことで刑事処分を免れることができる
青切符の場合は、期日までに決められた違反金を支払うことで刑事処分を免れることができる

 処分としては、赤切符同様に刑事処分と行政処分のふたつとなるのですが、青切符の場合は、期日までに決められた違反金を支払うことで刑事処分を免れることができます。

 なお、違反点5点以下の違反の際に渡される切符となっているため、赤切符のように行政処分で一発免停になることはありませんが、それまでの違反の履歴によっては、累積で免許停止処分や取り消し処分になる可能性があります。

 最後に、もっとも軽微な違反の際に渡されるのが「白切符」です。

 白切符は、違反金が定められていないような違反の際に渡されるものになっており、違反の内容としては、例えばヘルメット未着用などが挙げられます。

 ヘルメット未着用は違反点1点の加点ですが、こうした違反が累積すると、青切符同様に免許停止や取り消し処分になる可能性があります。また、着用義務が定められているので、違反点の大きさにかかわらず、おこなってはいけません。

 いずれの違反の場合でも、切符を受け取る際に警察官からその後の流れについて説明されるケースが多く見られます。違反直後は気が動転してしまうかもしれませんが、しっかりと説明を聞き、適切な対応をするようにしましょう。

違反点6点の違反って…例えば?

 では、赤切符が渡される違反点が6点以上を超える違反には、どのようなものが該当するのでしょうか。

違反点の大きい違反には、「酒酔い運転」「麻薬等違反」「妨害運転」などが該当する
違反点の大きい違反には、「酒酔い運転」「麻薬等違反」「妨害運転」などが該当する

 もっとも違反点の大きい違反には、「酒酔い運転」「麻薬等違反」「妨害運転」などが該当します。これらの違反点は35点と、圧倒的に大きな違反点が設定されています。周囲の交通に著しく危険を及ぼす状態での運転をさしているので、一発での免許停止処分は免れません。

 ちなみに、妨害運転とは「あおり運転」をさしており、あおり運転をおこなったことによって、周囲の交通に事故を生じさせた場合には違反点35点、事故が生じなくてもそのリスクがあった場合には25点の違反点が加点されます。

 同じく違反点25点が加点される違反には、「共同危険行為等禁止違反」「無免許運転」「過労運転等」などが挙げられます。

 共同危険行為とは、2台以上の複数のバイクで並走したり、著しく遅いスピードでツーリングをおこなって周囲の交通の流れを乱したり、安全性を欠くような走行をしたりした場合に該当する違反です。

 また、過労運転等については、道路交通法第66条において「過労、病気、薬物の影響その他の理由により、正常な運転ができないおそれがある状態で車両等を運転してはならない」とされています。しっかりと休憩をとり、身体が万全な状態でバイクに乗れるようにしましょう。薬を服用していたり、運転に支障がでるほど疲れていたり、そうした状態でバイクに乗ることは自車だけでなく、周囲の交通にも危険をおよぼします。

仮免許状態で条件を満たさずに公道を走行する「仮免許運転違反」は、違反点12点
仮免許状態で条件を満たさずに公道を走行する「仮免許運転違反」は、違反点12点

 これら以外にも、仮免許状態で条件を満たさずに公道を走行する「仮免許運転違反」や、資格がないのに大型車両などを運転する「大型自動車等無資格運転」などが違反点12点と定められています。また、車検なしの状態のバイクで走行する「無車検運行」や、運転中にスマホを操作して事故を起こす「携帯電話使用等(交通の危険)」は、違反点6点の違反となっています。

 ほかにもさまざまな違反がありますが、違反はすべて自車だけでなく、周囲の交通にも著しい危険をおよぼします。自己中心的な運転はせず、周りのためにもルールを守って安全な運転を心がけましょう。

※ ※ ※
 
 白切符の際には違反金は発生しませんが、赤切符・青切符の場合は、所定の違反金や罰金が科されます。正しく手続きをおこない、それ以上、重度の状況になってしまわないように注意しましょう。

 また、青切符の際の違反金の納付は、郵便局や銀行などでおこなうことができます。もし納付書を紛失してしまった場合は、直ちに通告センターに連絡し、納付書を再発行してもらう必要があります。

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