ツーリング中に見かける「落石注意」の標識、どう気をつければ良いのか?
バイクツーリングが趣味というライダーは、山道などに多いワインディングルートをツーリングで走行する機会も多いでしょう。そういった道でよく目にするのが、「落石注意」と表示された黄色い標識。ただ、石が落ちてくる危険性があるのだろうと伝えたいことはわかっていても、具体的にどう気をつければ良いのかわからない人は意外と多いかもしれません。では、「落石注意」の標識は、具体的にどのような点に気をつければ良いのでしょうか。
山道ツーリングの際に気をつけたい落石
バイクの楽しみ方は人それぞれですが、ツーリングが趣味というライダーは多くいるでしょう。時には、ワインディングの多い山道を走行することも多いはずです。
そういった道では、よく「落石注意」と表示された黄色いひし形の標識を目にします。こういった標識は警戒標識といい、主に道路上や沿道などに看板で表示され、運転中の危険や注意事項、道路の形状等を示します。

落石は土砂災害のひとつで、特に毎年多発する傾向にあります。雨や雪、湧水の影響で地山が脆弱化したり、強風により樹木が揺れることで地面が不安定になったり、地震が原因で発生しやすくなるといいます。
また、前述のような自然の影響だけではなく、登山によって人が地面を踏み荒らしたり、用水路等の排水路設備の工事といった人為的なことが誘引理由のひとつに挙げられることもあるようです。
ツーリング中に目にする「落石注意」…つまりどう気をつければ良い?
落石注意の標識に表示されたマークを見ればわかるように、崖から石が落ちてくる危険性を示していることを理解している人は多いでしょう。しかし、具体的にどう気をつければ良いのかわからないという人は、意外と多いかもしれません。

バイクがいかに機動性に優れていたとしても、実際に石が落ちてきた場合に咄嗟に避けることが容易ではないことは、想像に難くないでしょう。
では、落石注意の標識は、具体的にどういう点に気をつければ良いのでしょうか。
国土交通省道路局が公表する情報によると、落石注意の標識は「落石のおそれがあり、道路交通上注意の必要があると認められる地点の手前30mから200mまでの地点における左側の路端に設置される」といいます。
また、前述の国土交通省道路局のホームページには、「この先に路側より落石のおそれがあるため車両の運転上注意が必要であることをさします。なお、落ちてくる石(岩)、もしくは道路に落ちている石(岩)の一方のみに対して注意が必要であるということではありません」とも記載されています。
つまり落石注意の標識は、ただ崖から石が落ちてくる危険性のみを示しているわけではなく、落ちてきた石や岩が道路上に散乱しているかもしれない旨についても警告しているというわけです。

もし落ちてきた石がぶつかってしまった場合はバランスを大きく崩してしまい転倒したり、ボディに傷がついたりする可能性もあります。また、道路上に落ちている石を踏んでしまった場合もつまずいたり、バランスを崩したりする危険性が考えられます。最悪の場合は小石がタイヤにめり込んで、パンクしてしまうかもしれません。
過去には、走行中のクルマが落ちてきた岩と衝突した事例もあります。いずれにせよ、枠席注意の標識が設置された道路は、より慎重に走行することを心がけると良さそうです。
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落石注意の標識は、崖から石が落ちてくる危険性のみを示しているだけではなく、落ちてきた石や岩が、道路上に散乱している可能性についても警告していることがわかりました。
落石は、転倒やタイヤのパンクといった事故や車両トラブルの原因になりかねないため、非常に危険です。落石注意の標識を目にしたら、油断せず慎重に走行することを心がけたいものです。