シニアカーに代わる、電動キックボードと同等の速度で走る4輪が欲しい ~木下隆之の、またがっちゃいましたVol.192~
レーシングドライバーの木下隆之さん(筆者)は、スズキの「セニアカー」に代わる、もっと速度が出る乗りものは無いものか、と言います。どういうことなのでしょうか?
いずれは自分も……と、考えてしまう
僕(筆者:木下隆之)は最近目にすることが多い、スズキの「セニアカー」について考えさせられることがあります。スズキでは「ハンドル形電動車いす」と言います。いわゆる「電動カート」の部類ですね。

車いすを『バイクのニュース』で話題にするのもどこか違うような気がしますし、4輪だからと言っても『くるまのニュース』で紹介するもちょっと違うようです。ですが、バイクやクルマの免許を持つ我々も、いずれ老化します。もしかしたら避けて通れない乗りものなのかもしれない……という動機です。
この「セニアカー」は電動の「車椅子」ですから、道路交通法の分類では「歩行者」になります。したがって歩道を走ります。そして最高速度は6km/hと定められています。
じつはここに問題が潜んでいるような気がします。電動の車椅子がビュンビュン速度が出てしまうのも問題ですが、「セニアカー」とは別に、もう少し速度の高い乗りものが提案できないものかと思っているのです。
電動キックボードは1枚の小さな板の上に立ち乗りで20km/hまで速度を出すことが許されています。なのに、4輪の乗りものが時速6km/hなのは、ややアンバランスな気がするのです。
高齢者の免許返納が叫ばれています。ですが、免許証を失った後に歩行による移動手段として「電動カート」や「電動車椅子」に乗らざるを得ないことを考えた場合、それまでバイクやクルマに乗ってきた高齢者にとって、その遅さは許容し難いものです。それが嫌で免許返納を躊躇っている方も少なくないらしいのです。
20km/hまでの速度を許された、「セニアカー」に似た4輪の乗りものが提案できないものか……これはもう、クルマメーカーではなく、バイクメーカーの仕事のような気がします。
Writer: 木下隆之
1960年5月5日生まれ。明治学院大学卒業後、出版社編集部勤務し独立。プロレーシングドライバーとして全日本選手権レースで優勝するなど国内外のトップカテゴリーで活躍。スーパー耐久レースでは5度のチャンピオン獲得。最多勝記録更新中。ニュルブルクリンク24時間レースでも優勝。自動車評論家としても活動。日本カーオブザイヤー選考委員。日本ボートオブザイヤー選考委員。




