ヨーロッパのEV化を感じた6カ月 ロンドンの街やオランダの高速道路を走るEVカーの多さ
ロンドンにやって来て、はじめのころに驚いたのは、街を走るEVカーの多さです。日本でも増えてきたと感じるEVカーですが、ロンドンではより多く走っている印象でした。また、オランダの高速道路でも、多くのEVカーを目にすることになったのです。
日本よりも多く見かけた、道路を走るEVカー
2023年、わたし(筆者:伊藤英里)は3月下旬から約6カ月間、イギリスのロンドンに拠点を置いてMotoGPの各グランプリを取材していました。ロンドンはもちろん、MotoGP取材のためにいくつかの国に行ったわけですが、そこで感じたのが、EVカーの多さです。

最も長く滞在したロンドンでは、生活を始めたころ、道を歩いているときに出くわすEVカーの多さに驚いたことを憶えています。わたしが滞在していたのは、バスと電車で1時間もあればロンドン中心部に出ることができる町でした。
その町では歩いているときにEVカーを見ることは当たり前で、ホームステイしていた家のすぐ近くには、充電スタンドがありました。充電スタンドは、縦列駐車用のスペースの一角に設置されていたり、ガソリンスタンドと併設されたりしていました。
最近では、日本でもEVカーをよく見るようになったとは思います。わたしが住む埼玉県の街でも、たまにEVカーを見かけます。ただ、その頻度が、ロンドンはより高いものだったのです。
2023年9月、イギリスでは2024年より、新車についてゼロ・エミッション車の販売義務化が発表されました。2024年は販売される新車のうち22%以上、以降は段階的に引き上げられていく模様です。そう考えると、次にロンドンに行ったときにはさらにEVカーを目にする機会が増えることになりそうです。
ロンドンだけではなく、EVカーの多さを感じたのはオランダでした。アムステルダムのスキポール空港からオランダGPの開催地、TT・サーキット・アッセンまでレンタカーで高速道路を走っていると、左の追い越し車線をやけにEVカーが走っていたのです。

初めてクルマを走らせる国の高速道路では、わたしは最も遅い走行車線一択です。オランダは右側通行なので、最も右の走行車線を走りながら、左車線を走り去るクルマやバイクを眺めていました。それはもはや、癖のようなものなのです。
オランダでは2~3時間のドライブで、本当に多くのEVカーを目にしました。はじめは首都であるアムステルダム近郊だけだろうと思っていたのですが、アムステルダムを離れても、EVカーを目にする確率はほとんど減らなかったのです。
オランダは、環境問題への意識が高いと聞いたことがあります。調べてみたところ、オランダの国土は4分の1が海抜0m以下なのだそうです。気候変動はオランダの人たちにとって、大きな問題なのかもしれません。一方、フランスやイタリア、スペインなどは、確かにEVカーも多いとは思うのですが、印象的なほどの数ではありませんでした。
ただ、わたしがその国で訪れるのは、MotoGPが開催されるサーキット、ホテルのある町、空港といった場所にほとんど限られます。詳細を知るには、もっといろいろな町を歩き、道を走る必要があるだろう、とも思います。
では、電動バイクはどうなのかと言えば、ロンドンではほとんど見かけませんでした。おそらく、電動バイクに関しては、クルマよりも短い航続距離がネックになっているのでしょう。ロンドンでは駐輪している電動バイクを一度、走っている電動バイクを一度、見ただけでした。
この6カ月間で、イギリス、ヨーロッパのEVカーの状況を見て、日本との電動化の状況の違いを知ることができました。将来的に電動化がベストなのかと考えると、現状においては、電動の一本化では難しいだろう、とわたしは思っています。ただ、電動のモビリティが「選択肢のひとつ」であることは確かではないでしょうか。
2024年、そしてこの先も、それぞれの国の道を注視して走っていきたいと思います。
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— eriito_伊藤英里 (@moto_writer110) May 28, 2023
「ポルトガルの町で見た電動バイク」https://t.co/dy0PDwSJp5
MotoGPポルトガルGPの取材のためにアルヴォルという町に滞在していたのですが、わずか1週間の滞在期間の中で、まあまあの確率で電動バイクを見かけたんです。 pic.twitter.com/2c4wvd2H8k
Writer: 伊藤英里
モータースポーツジャーナリスト、ライター。主に二輪関連記事やレース記事を雑誌やウエブ媒体に寄稿している。小柄・ビギナーライダーに寄り添った二輪インプレッション記事を手掛けるほか、MotoGP、電動バイクレースMotoE取材に足を運ぶ。





