4ストなのにマフラーから白煙が消えない!? その原因とは? 同い年のバイク=スーパーカブと生きるバイクライフ Vol.5
自分自身にとって思い入れがあるバイクには、ある種違った感情がありませんか!? 自分自身の誕生日=生誕年は「記念すべき年」だと思いますが、そんな生誕年に想いを馳せて「自分と同い年生まれ」のホンダ1962年型スーパーカブC100を購入してバイクライフを楽しんでいるぼくなのです。いよいよエンジン始動!! ところが……
比較的容易に目覚めたOHVエンジンでしたが……
自身と同い年のバイクとして手に入れたホンダ「スーパーカブC100」ですが、入手後、ポイント掃除と点火タイミングを確認点検し、新品スパークプラグを取り付けてフレッシュなガソリンをタンク内に注ぎ入れ、キックを力強く踏み込むと、僅か数発のキック踏み込みで、エンジンは簡単に目覚めてくれました。

しかし、マフラーからは白煙がモクモクと吹き出しています。しばらく始動していなかったのは確実なので、エンジン暖機しながらスロットルを軽く吹かしてやれば、白煙は減るはず!? あわよくば、白煙は出なくなるのでは!? といった妄想を膨らませながら、暖機運転をしばらく続けてみました。しかし、いつになっても白煙モクモクが消えません……。
燃焼室内に溜まっていたエンジンオイルなら、数分の暖機運転で白煙の量は減って薄まっていくはずです。ところが、一向に消える雰囲気がありません。こりゃ十中八九「オイル上がり」ではないかと思われます(※オイル上がり:ピストンリングとシリンダーの隙間からエンジンオイルが燃焼室に入ってしまう症状。エンジンオイルと混合気が一緒に燃えることで、マフラーから白煙が出ることがあります)。
あくまで勘=妄想になりますが、以前、C100に詳しいバイク仲間から「ピストンリングの磨耗が早いですよ~」と言ったお話しを聞いたことがありました。仮に、ピストンリングの固着が原因で、エンジンオイルをシリンダー内壁から掻き落とせない状況なら、エンジンが温まってくるのと同時に、リングの固着が緩んで白煙の量は、僅かながらでも落ち着く傾向にあります。それが「ピストンリングの固着トラブルの症状」だと思います。
しばらく暖機運転した後に、一度エンジン停止し、エンジンオイルを交換しました。そしてまた、エンジン始動した頃には「白煙が目立たない程度に収まるかな?」過去にはそんなこともありました。
エンジン腰上の分解・整備で本来のコンディションを目指す
倉庫に長く眠っていたボロバイクを「目覚めさせる」ようなメンテナンス機会を、過去に何度も経験していますが、4ストエンジンの場合は、そのような実例が何度かありました。さらに今回は、エンジン暖機後にコンプレッションゲージで実圧縮圧力を測定したところ1100kpaという、決して悪くはないデータも得ることができました。冷間時の測定では1000kpaありましたので、深刻になるデータではないと思いました。

白煙の源であるエンジンオイルが燃えて、それがカーボンとなって、燃焼室内やピストントップに相当量堆積しているため、ある程度の圧縮圧力を維持できているのかも知れません。ここまで白煙が出続けているので、何となくそのような雰囲気に感じます。
今後は、吸排気バルブのシートカットや摺り合わせを行ない、さらには、現状ピストンよりも外径が大きなオーバーサイズピストンを組み込めば、白煙モクモクは無くなり「楽しめるバイクになるのでは!?」などとも考えました。

実用優先で、毎日バイクに乗っている、使っている方々にとっては、多少のエンジン不調は気にすることなく、このようなコンディションになるまで、走り続けてしまったのか…… そのように思います。昔は、白煙モクモクの2ストエンジンモデルが多かったので、スーパーカブが白煙モクモクでも、そうは違和感が無かったのではないかとも思われます。
そんな現状エンジンのコンディションを垣間見ることができましたので、とりあえずは、エンジン腰上=シリンダーとシリンダーヘッドを分解して、本来のコンディションを目指していこうと思います。
Writer: たぐちかつみ
フリーランスライター。バイクも作る国内自動車メーカーの生産技術開発部門を経てから大人向けのバイク専門誌「クラブマン」誌へ合流。同誌のメンテナンスコーナーが縁で、1995年春には「モト・メンテナンス」誌を創刊し編集長を務めた。同誌休刊後の2019年秋からは、内外出版社にて「モトメカニック」誌を創刊。現在も同誌編集長を務めている。





