ベスパ「GTV 300」なら、モノコックフレーム+前後12インチならではのキビキキビ感を堪能できる

日本市場では2023年7月に発売開始されたベスパの新型「GTV 300」は、伝統のスチール製モノコックフレームや片持ち式フロントサスペンションの車体に排気量278ccの単気筒エンジンを搭載し、フロントフェンダーのヘッドライトやパイプハンドルなどデザインも特徴的です。その乗り味はどうなのか? 試乗しました。

スクーターの世界で、唯一無二の地位を獲得

 門外漢の視点で見ると、ずっと同じモデルを作っているような……? ピアッジオが販売するベスパのスクーターに対して、そんなイメージを抱く人は少なくない気がします。

ベスパ「GTV 300」に試乗する筆者(中村友彦)
ベスパ「GTV 300」に試乗する筆者(中村友彦)

 ちなみに、ベスパには昔から「ラージボディ」と「スモールボディ」の2種が存在し、現在のルーツは前者が2005年に登場した「GT200」で、後者の原点は2013年にデビューした「プリマベーラ50/125/150」です。

 もちろん、キメ細かな仕様変更は頻繁に行なわれていますし、いろいろなバリエーションモデルも発売されています。とはいえ、2005年型「GT200」と現代の「GTS150/300」シリーズ、2013年型と最新の「プリマベーラ」を比較して、別物と感じる人はほとんどいないでしょう。

 そしてその事実は、ベスパがスクーターの世界で唯一無二の地位を獲得していることの証明と言っていいのかもしれません。大手メーカーが販売する主力スクーターのほとんどは、基本的に数年ごとのフルモデルチェンジが定例になっているのですから。

 2輪の世界には数多くのロングセラー車が存在しますが、変わらないことがヨシとされているのは、ベスパを除くと、ホンダの「スーパーカブ」系くらいではないかと思います。

各部に専用パーツを導入した上級仕様

 当記事で取り上げる「GTV 300」は、日本では2023年から販売が開始された、ラージボディの新型車です。とはいえ、23.8HP/8250rpmの最高出力や、26Nm/5250rpmの最大トルク、1380mmのホイールベース、前後12インチタイヤなど、基本的なスペックは既存の「GTS 300」シリーズと同様で、スチール製モノコックボディや片持ち式フロントサスペンションなど、ベスパならではの特徴も継承しています。

フロントフェンダーに取り付けられたローヘッドライトが特徴的なベスパの新型「GTV 300」。試乗車は純正アクセサリーのオレンジ色のバイザーとリアシートカウルを装着した状態
フロントフェンダーに取り付けられたローヘッドライトが特徴的なベスパの新型「GTV 300」。試乗車は純正アクセサリーのオレンジ色のバイザーとリアシートカウルを装着した状態

「GTS 300」シリーズとは異なる装備として、「GTV 300」は1940~1950年代前半のベスパを彷彿とさせるフェンダーライトやコンパクトなバイザー、ムキ出しのパイプハンドル、前後の段差を強調したシート(試乗車が装着するオレンジ色のバイザーとリアシートカウルは純正アクセサリー)などを採用しています。

 ただし、それらは過去に販売した「GT」シリーズの特別仕様車「モンデナポレオーネ」や「セイジョルニ」などに通じるパーツなのです。

 逆に言うなら、このモデルならではの新作パーツは丸型LCDメーターや、ラウンドタイプでブラック仕上げのバックミラー、スポークを放射状に配置したアルミキャストホイールくらいでしょう。

 そんな「GTV 300」の価格(消費税10%込み)は、「GTS 300」シリーズの上級仕様である「GTSスーパーテック300」と同じ91万3000円です。ちなみにベーシック仕様の「GTSスーパースポーツ300」は88万円となっています。

 このモデルを排気量250ccクラスのプラスアルファと考えると決して安くはないですが、現在の日本市場で販売されている排気量が近いスクーターを見ると、スズキ「バーグマン400」が89万5400円、BMWモトラッド「C 400 GT」は108万円~ですから、「GTV 300」が飛び抜けて高額なわけではありません。

【画像】老舗イタリアンブランド、ベスパの新型「GTV 300」を画像で見る(23枚)

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