めちゃくちゃ話題になったけど結局どんなエンジンなの? ホンダが公開したコンセプトモデル「電動過給機付きV型3気筒エンジン」の正体とは〜小野木里奈の○○○○○日和〜
『小野木里奈の○○○○○日和』は、バイク好き女優の小野木里奈さんが、ホンダからECMA2024で世界初公開されたエンジンのコンセプトモデル「電動過給機付きV型3気筒エンジン」について、ホンダモーターサイクルジャパンの森口さんに徹底インタビュー!
2024年のEICMAで世界初公開されたコンセプトエンジン
皆さん、こんにちは! バイク好き女優の小野木里奈です。本日はホンダモーターサイクルジャパンの森口さんに、二輪として世界初の「電動過給機付きV型3気筒エンジン」について話を聞いてきました。
市販化までまだ先とのことですが、去年世界初公開されたこのコンセプトモデルについては誰もが気になっているはず! ということで、今回は初心者目線で色々と質問しちゃいました。

小野木:まさに開発途中とも感じられるコンセプトモデルの形ですね。
森口さん:昨年の11月にイタリアのミラノショーでECMAという大きいオートバイショーがあり、そこで世界初公開されたエンジンのコンセプトモデルです。V型3気筒エンジンに電動過給機を搭載したものです。
小野木:過給機ってどういうものなんですか?
森口さん:一般的に過給機というのは、「ターボチャージャー」や「スーパーチャージャー」と呼ばれているものがあります。「ターボチャージャー」というのは排気の力を使ってタービンを回すのですが、「スーパーチャージャー」というのはエンジンの回転力をもってタービンを回します。
小野木:「電動過給機」というものはどういうものなんですか?
森口さん:この「電動過給機」は、電動でタービンを回して過給するものです。過給とは、空気を燃焼室に詰め込んで、その燃焼効率を高めるという技術なのです。
排気ガスを使う「ターボチャージャー」の場合はターボラグといって、その力によってトルクが出てくる際にタイムラグがあるのですが、これは電動なのでエンジンの回転数にかかわらず任意で過給のコントロールができるというところが特徴です。
これからのスポーツモデルに期待していただけるような電子製品と過給機です。これに「V型3気筒」という他ではあまり見かけないエンジンレイアウトを組み合わせました。
今後「ホンダは電動化」と言っていますが、こういった内燃機関の領域と電動の両輪でもってお客様にご提案していくといった取り組みを続けていきます。
小野木:初心者ライダーの方に向けて「V型3気筒エンジン」がどういうものなのか、具体的に教えていただいてもいいですか?

森口さん:エンジンの形にはシリンダーやピストンというものが関わっています。それがどのように配置されているかで、呼び方がちょっと違うんですよ。
一番シンプルなのはスーパーカブのような単気筒エンジンで、ひとつのシリンダーで構成されています。シリンダーが横に2つ繋がっていて、1個のシリンダーが50ccだとしたら、2つ入ったら100cc。そういった並列や直列になるエンジンというのがそれぞれ「直列エンジン」や「並列エンジン」と呼ばれています。
ピストンの上下運動は動力を最終的にアウトプットする「クランクシャフト」という軸に繋がります。その軸を中心に、そのシリンダーを前後に傾けて、横から見るとV字に見える形になっているのが「V型エンジン」になっています。
並列だと横幅が広くなりますが、V形では前後にずらすことによって、横方向の幅を少しコンパクトにできたりします。それぞれのエンジンのシリンダーの配置によって各特徴があり、色んなバイクの性格によってそういったレイアウトを変更して持ち味を出しているんです。
小野木:3気筒を選んだ理由を教えてください。
森口さん:ホンダって、人によって様々なイメージを持っていると思います。独創性など、「他のバイクメーカーさんがやられていないようなことにチャレンジしたい」というような気質があると思っています。
昔、ホンダでいうと80年代に「V型3気筒」のレーサーモデルや市販車などを出したことがありました。80年代は「2ストローク」というエンジン形式がレースでは主流でしたが、今回は「4ストローク」のエンジンで「V型3気筒」という、これまでにないレイアウトと独創性でホンダらしさを感じていただけるのではないかなという思いの下で、このレイアウトをチョイスしているんではないかなと思います。

小野木:「電動過給機」の反応力は、今までの「ターボチャージャー」や「スーパーチャージャー」とは違うのでしょうか?
森口さん:電動なので、付け加えたいところに電気を流せば機能するということなので、「ターボチャージャー」などの排気ガスで回ってタービンが回るようなタイムラグなどはありません。
電動にすることによってトルクの出し方みたいなところを、任意にデザインできるというイメージです。
小野木:もちろんコンセプトモデルなのでまだまだ先だと思いますが、例えばこのエンジンを搭載したバイクでどんな走りを楽しんでもらいたいですか?
森口さん:この「電動過給機」が搭載されて市販化されるのであれば、当然2輪としては世界初の機能なので、これまでに皆さんが味わったことのない走りが味わえるんじゃないかなと思いますし、私もワクワクしています!
私もまだ乗ったことがないし、ターボ付きのオートバイですら私は乗ったことがないので(笑) 、それが電動の過給機が付いて、しかも「V型3気筒」でどういうものなのか私には想像できませんが、これまでにないライディングフィールを味わっていただけることは間違いないと思います。ぜひ楽しみに待っていてください!
小野木:いつ頃市販化されるかは、まだ分かんないんですよね?
森口さん:まだ全然わかりません。ただ、将来に向けて開発中だということは言えます。私自身も楽しみなので、お客様と一緒に楽しみに待ちたいなと思います。
小野木:貴重なお話ありがとうございました! 私もいつか乗れる日を楽しみに待ちたいと思います!
Writer: 小野木里奈
女優。両親の影響で幼い頃にはバイクに憧れを持ち、23歳で大型バイクの免許を取得。いつか自分もお気に入りのバイクを見つけて、友達とツーリングに行くのが夢。初心者の立場で感じたことを素直に発信する。









