一生に一度は走りたい!? 高知と愛媛の県境に広がる絶景ルート『四国カルスト』の魅力とは

高知県と愛媛県の県境に広がる標高1000~1500mの高原地帯「四国カルスト」は、青空の下に見渡す限りの草原と、点在する白い石灰岩が特徴です。そんな絶景の中を走るサイクリングルートを紹介します。

「四国カルスト」とは?

 高知県と愛媛県の県境に広がる標高1000~1500mの高原地帯「四国カルスト」は、青空の下に見渡す限りの草原と、点在する白い石灰岩が特徴です。そんな絶景の中を走るサイクリングルートを紹介します。

四国カルストのヒルクライムに挑戦。五段高原に向けて、絶景の中を進む最後の急登が始まります
四国カルストのヒルクライムに挑戦。五段高原に向けて、絶景の中を進む最後の急登が始まります

 このカルスト台地とは、主に石灰岩でできた地層が雨水や地下水によって浸食され、独特の地形を形成した台地のことです。

「四国カルスト」は、尾根に沿って東西約25kmにわたって広がっており、「秋吉台」「平尾台」と並び、日本三大カルストのひとつにも数えられています。

 白く輝く石灰岩の奇岩群(カレンフェルト)や、すり鉢状の窪地(ドリーネ)が連なる独特の地形は、まさに「日本のスイス」と称されるにふさわしい景勝地です。

 青空の下に広がる緑の大草原には春から夏にかけて多くの牛が放牧され、のどかで牧歌的な風景を見渡すことができます。また、季節によって高山植物や紅葉など、移りゆく自然の表情も見どころです。

 四国カルストの最高地点である、標高1485mの「天狗の森」の麓に広がる天狗高原へは、複数のアプローチルートがあります。

 中でも特にオススメしたいのが、地芳峠を経由して天狗高原を目指すルートです。地芳峠へは、愛媛県久万高原町からの北ルート、高知県梼原町からの南ルートの2方向から登ることができます。

 梼原町は、隈研吾氏による建築物が並ぶ美しい町並みが魅力で、観光もあわせて楽しめます。一方、久万高原町は西日本最高峰、石鎚山への玄関口で、ほかの山岳ライドと組み合わせたい場合は、愛媛県側からのアプローチもオススメです。

四国カルストのヒルクライムに挑戦!

 地芳峠は国道440号の峠です。現在の国道はトンネルで峠の下を通過しますが、四国カルストを目指す場合は旧道に入ります。

 南北どちらのルートも、最初は道幅が広く走りやすい区間から始まりますが、旧道に入ると景色は一変し、樹林帯に包まれた峠道になります。晴れた日には木漏れ日の美しいクライミングを楽しめます。

 地芳峠で南北両ルートが合流すると、「愛媛県道・高知県道383号 四国カルスト公園縦断線」へと入ります。この道路が四国カルストを東西に貫く、いわば「天空の道」です。ここから勾配はグッと厳しくなります。

 息を切らしながら進むと、やがて姫鶴平(めづるだいら)にたどり着きます。それまでの深い樹林帯が嘘のように、突如として視界が大きく開け、目の前に現れるのは圧倒的な絶景です。

 青空の下に広がる広大な牧草地、無数の白い石灰岩、そして回転する巨大な風力発電の風車が織りなす風景の中へ自転車で飛び込んでいく瞬間は、言葉にできないほどの感動があります。

絶景の中を走る喜び

 姫鶴平から天狗高原までの約4kmは、四国カルストのハイライトです。目の前に広がる景色は、まさに「天空の道」の名にふさわしいもの。しかしこの区間は勾配がきつく、さらに風の影響も強いため、体力的にも試される場面が続きます。

2022年にリニューアルされた、天狗高原の「カルストテラス」。絶景を望むテラスで味わうソフトクリームがオススメです
2022年にリニューアルされた、天狗高原の「カルストテラス」。絶景を望むテラスで味わうソフトクリームがオススメです

 辛くなったときは、姫鶴平の売店やカフェで休憩を取るか、五段高原で立ち止まり、登ってきた道を振り返ってみると良いでしょう。そこには絵画のような眺めが広がっています。

 五段高原を越えると勾配はゆるやかになり、坂を少し下った先が天狗高原のフィニッシュ地点となります。

 天狗高原には、宿泊施設と天文台やプラネタリウムを備えた「星ふるヴィレッジTENGU」があります。2021年7月に全館がリニューアルされ、魅力的で綺麗なレストランや展望テラスが整備されています。

 レストランでは麺類、カレー、丼などバリエーション豊富なメニューを楽しめるので、ライド後の疲れた身体に嬉しいひとときを過ごせます。

 また、2022年にリニューアルした「カルストテラス」も見逃せません。四国カルストの成り立ちについて学ぶことができるだけでなく、絶景のテラスでソフトクリームを味わうこともできます。

 登ってきた道のりや、出会った景色に思いを馳せながら、お腹も心も満たせるのです。

※ ※ ※

 四国カルストは、圧倒的なスケールの景色と走り応えのあるルートが両立した、日本屈指のサイクリングスポットです。

 標高1500mに迫る長いヒルクライムは決して楽ではありませんが、その分、自分の脚でこの天空の道を登り切ったときの達成感と爽快感は、他では味わえないものがあります。

「一生に一度は走ってみたい」そう思わせてくれる、まさに特別な場所なのです。

【画像】まさに絶景!! 「天空の道」とも称される『四国カルスト』を見る(13枚)

画像ギャラリー

Writer: 才田直人

1985年生まれ。学生時代に通学用に購入したロードバイクをきっかけにトレーニングを開始。サイクルロードレースの全日本選手権参戦やフランスでの選手生活、国内での社会人兼選手生活を経て2023年に引退。日本だけでなく東南アジアなど自転車旅をこよなく愛し、現在はワーケーション自転車旅を続けている。専門的な知識と経験でTV出演やヒルクライムイベントのアテンド、講師なども務める。

編集部からのおすすめ

CB750Fにまたがって「バリバリ伝説」の世界をVR体験できる! バイク王がバイカーズパラダイス南箱根の7周年イベントに出展【PR】

CB750Fにまたがって「バリバリ伝説」の世界をVR体験できる! バイク王がバイカーズパラダイス南箱根の7周年イベントに出展【PR】

最新記事