そもそもカフェインレスって何⁉︎ どうやって作られているの? カフェインレスのアイスコーヒーなら安心して水分補給に!! デイドリップ通信Vol.31

バイク乗りのコーヒー店主、黒田悟志さんによる連載コラム。身体への負担なく水分補給にオススメな“カフェインレス”についてのお話です。

「カフェインレス」≠「ノンカフェイン」

 こんにちは、Day Drip Coffeeのクロダです。都内で小さなコーヒー屋をやっている、バイク好きの店主です。このコラムは「バイクとコーヒー」をテーマに、二つの世界を行き来して感じる様々なトピックをお届けしています。

近年、目にする機会が増えている「カフェインレス」のコーヒー。いったいどのようにして作られているのでしょうか
近年、目にする機会が増えている「カフェインレス」のコーヒー。いったいどのようにして作られているのでしょうか

 今回のテーマは『カフェインレスコーヒー』についてです。前回のコラムでは「アイスコーヒーを飲んでも、カフェインの利尿作用で水分補給にならないのでは?」という疑問について取り上げました。

 カフェインのことは僕の店でも時々話題になるのですが、いつもその話をすると必ず出てくるのが「カフェインレス」の存在。「カフェインレスコーヒーってなんなの?」や、「カフェインレスってどうやって作られているの?」という質問もよく頂くので、今回はややスピンオフとしてそのあたりのお話を。

 最初に表現の話をすると、「カフェインレス」とは元々含まれていたカフェインを抜いた状態のモノを指します。コーヒーはカフェインを含むものなので、この言い方になります。

「デカフェ」という言い方も同じ意味で、海外ではこの表現が一般的です。「ノンカフェイン」は最初からカフェインが入ってないモノのことです。なのでコーヒーをノンカフェインとは言わず、例えば麦茶などがノンカフェインです。

カフェインレスのコーヒーはどうやって作られる!?

 カフェインレスコーヒーは、普通のコーヒー豆からカフェイン成分を除去したものです。「カフェインの無いコーヒーの木」という品種がある訳ではなく、収穫したコーヒー生豆に特殊な処理をしてカフェインを抜いています。カフェインを抜く処理方法も研究が進んでいて、現在は大まかに三つの方法があります。

普通のコーヒー生豆とカフェインレス豆の比較。もともとカフェインレスの生豆は存在していないため、収穫したコーヒー生豆に特殊な処理をしてカフェインを抜いています
普通のコーヒー生豆とカフェインレス豆の比較。もともとカフェインレスの生豆は存在していないため、収穫したコーヒー生豆に特殊な処理をしてカフェインを抜いています

 それは開発順に、1.有機溶媒の抽出、2.水を使う抽出、3.二酸化炭素の抽出です。有機溶媒の抽出は、簡単に言うと化学薬品に漬けてカフェインを抜くやり方です。その際にコーヒーの味わい成分も抜けてしまうので、スカスカな味になってしまいます。また安全性のリスクもあるようで、この方法は日本では禁止されています。

 水を使う抽出は、カフェインが水溶性であることを利用したやり方で、水しか使わず安全な方法です。コーヒー生豆を水に漬けると、コーヒーの味わい成分とカフェインが滲み出た水溶液が出来ます。そこからカフェインを分離すると、味わい成分だけが残ったコーヒー水溶液が出来上がります。

 実はここからがいよいよ本番で、なんとその水溶液に新たに用意した生豆を浸すのです。すると味わい成分はすでに飽和状態なので滲み出ることはありませんが、カフェインは取り除かれているため、それだけが豆から滲み出るという訳です。ただし一度ではカフェインが取り除けないため、規定値以下になるまで繰り返すことでカフェインレスの豆に仕上げます。

 さらに改良した方法では、カフェインを除いた水溶液に新たな生豆を浸す際、特殊なタンクを用いて圧力と熱を加えることで、スムーズにカフェインを除去します。何度も浸すことはないので、味わいのダメージも最小限で済みます。ちなみに当店のカフェインレスはこの方式の豆です。

 さらに進化した新たな方法、それが三つ目の二酸化炭素による抽出です。二酸化炭素を一定の温度と圧力下に置くと「超臨界」という状態になります。そこに生豆を触れさせると二酸化炭素にカフェインだけが分離抽出され、カフェインレスの生豆が出来上がります。使用後の二酸化炭素はカフェインを精製して再利用します。元々自然界にある二酸化炭素を利用しているので環境に優しく、豆に残留してもただの炭酸ガスなので安心安全。ただしコストがかかるため非常に高額になるのが欠点です。

 その分味わいはとても豊かな印象です。以前サンプルを試飲したことがあるのですが、ちゃんとしたコーヒーの味と香りで、言われなければカフェインレスだとは気付かないレベルに、大変驚かされました。正式な呼び名も超臨界二酸化炭素抽出方式と言って、漢字いっぱいの凄そうな名前です。

 こんなふうにして作られるカフェインレスコーヒーですが、バイク乗り的にはカフェインによる覚醒作用などは無いものの、その他のコーヒー成分が持つリラックス効果は充分に備わっており、またある種のプラシーボ効果によるリフレッシュ感も相まって、休憩のお供にはやはり最適だと思います。

 何より身体への負担なく水分補給が出来るコーヒーなのがポイント!! 一部のコーヒーチェーン店では定番としてラインナップされており、またチルド飲料やペットボトルコーヒーなどでも見かけます。体調や時間帯などに合わせて、ぜひ有効活用してみてはいかがでしょうか。

【画像】どうやって作られている!? コーヒーの「カフェインレス豆」を画像で見る(8枚)

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Writer: 黒田悟志

世田谷の自家焙煎カフェDay Drip Coffee店主。自転車ロードバイクに20年ほど乗ってきたが、2年前オートバイに目覚めて自動二輪免許取得。両足2気筒から4スト単気筒へ。昨年はSSTRにも初参加しバイクライフを堪能中。

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