小椋藍選手「実際に良くしていくのが本当に大変」 MotoGP初開催のバラトンパークで苦闘も決勝では21番手から11位に浮上
MotoGP第14戦ハンガリーGPが2025年8月22日から24日にかけて、ハンガリーのバラトンパーク・サーキットで行なわれました。MotoGPクラスに参戦する日本人ライダーにしてルーキーの小椋藍選手(トラックハウス・MotoGP・チーム)は、スプリントレースが15位、決勝レースは11位でした。
初開催のサーキットでも見せた「強み」
前戦オーストリアGPに連戦で行なわれたMotoGP第14戦ハンガリーGPは、1992年以来、33年ぶりの開催となりました。開催地は1992年当時とは異なり、以前はハンガロリンクでしたが、今年はバラトンパーク・サーキットでの初開催となります。ハンガリーの首都、ブダペストから130kmほど西のバラトン湖に隣接する形でサーキットがあります。

ドゥカティのライダーはサマーブレイク中に市販車でプライベートテストを実施しましたが、多くのライダーにとっては初走行のサーキットです。もちろん、小椋藍選手(トラックハウス・MotoGP・チーム)も例外ではありません。小椋選手は、MotoGPに先駆けて開催されたスーパーバイク世界選手権(SBK)のレース映像などを見て、レースウイークに備えたそうです。
金曜の走行を終えて、小椋選手は「けっこう難しかったです」と語っていました。
「(走るとき)ぎくしゃくしてしまうくらいにシケインが小さい。それに、きれいにトレースして、スピードを殺さずに走るのが難しかったですね」
「シケインもそうなのですが、コーナーに対して“あそこで曲がりたい”というターゲットでのコーナーアプローチができていないんです。場当たり的にコーナーをどうにかして抜けていく感じ。毎周違ってしまうので、まったくコンスタントに走れないですね」
小椋選手は「曲がるポイントを見つけて、どうバイクを曲げるのか、そのポイントを作りたい。そのターゲットでコーナーをアプローチして、その通りにコーナーを抜けていけるようにしたいです」と土曜日に向けて語っていました。
土曜日の予選では21番手で、最後尾となりました。小椋選手は午後のスプリントレースを21番手からスタートし、15位でゴールしています。
日曜日の決勝レースでは、21番手からのスタートでポジションを上げ、11位でチェッカーを受けました。厳しい週末であっても、決勝レースで順位を上げてのゴールは、変わらない小椋選手の強みです。ペースは悪くなかったのですが、スタート位置が後方だったことが響いた、と言えるでしょう。
「今回、ブレーキングで得たものはありました。今日のレースでは立ち上がりでうまく加速ができなかったのですが、しっかり加速できないとチャンスを作ることすらできない。そういったところを学びましたね」
「どこが悪いのかは誰にでも簡単にわかります。それをどう良くしていかなければいけないのかも、わかるんです。ただ……、それをコース上で実際に良くしていくのが本当に大変ですね」
小椋選手は、MotoGPにおける「改善」の難しさをそう語っていました。とはいえ、先に述べたように小椋選手のレースペースは悪いわけではありません。すべての経験は、小椋選手の糧になって次のステージに導くはずです。
MotoGP第15戦カタルーニャGPは、9月5日から7日にかけて、スペインのバルセロナ-カタルーニャ・サーキットで開催されます。
Writer: 伊藤英里
モータースポーツジャーナリスト、ライター。主に二輪関連記事やレース記事を雑誌やウエブ媒体に寄稿している。小柄・ビギナーライダーに寄り添った二輪インプレッション記事を手掛けるほか、MotoGP、電動バイクレースMotoE取材に足を運ぶ。




