スプリントで得た「レース勘」を決勝で発揮した小椋藍選手 MotoGP第15戦カタルーニャGPで元チャンピオンを抜き6位 難しい時期を経て久々の好結果
MotoGP第15戦カタルーニャGPが2025年9月5日から7日にかけて、スペインのバルセロナ-カタルーニャ・サーキットで行なわれました。MotoGPクラスに参戦する日本人ライダーにしてルーキーの小椋藍選手(トラックハウス・MotoGP・チーム)は、スプリントレースは9位、決勝レースは6位でした。
「かなりうれしい」6位フィニッシュ
MotoGP第15戦カタルーニャGPの木曜日、小椋藍選手(トラックハウス・MotoGP・チーム)はこの週末の目指すところを聞かれ「8位で終えられたらうれしいですね」と答えていました。そして「面白いラウンドになると思います」とも。実際のところ、小椋選手が語っていた通り、いえ、それ以上の結果で週末を締めくくることになるのです。

走り出しの金曜日、小椋選手は午後のプラクティスを10番手で終えました。プラクティスを10番手以内で終えることができれば、土曜日の予選はQ2からとなります。Q2に進出した時点で12番手以上のスタート位置が確定するため、プラクティスで10番手以内に入ることは非常に重要なのです。
MotoGPルーキーの小椋選手は予選を課題としてきましたが、Q2では8番手を獲得し、タイGPの5番手に次ぐ、好グリッドからスタートすることになったのです。
ただ、土曜日のスプリントレースはスタートで後退し、1周目は12番手にポジションダウンします。その後、巻き返したものの9位でゴールしました。悪くない結果ですが、スタートポジションから順位を上げるのが小椋選手の常のレースだけに、珍しい結果となりました。
小椋選手は自分のスタートを「へたくそでしたね」と評します。
「スタートがまずまずだったんです。僕は1コーナーでインにいたつもりでしたけど、あまり1コーナーもタイトになりすぎたくなかったので……。インにいたつもりだったけど、さらにインから(他のライダーが)来てしまいました」
「今日は“レース勘”のようなものを得たと思います。バイクに関しては、リクエストはあまりないです。あとは、レース序盤、他のライダーが周りにいる時にどう頑張るかと、どう頭を使ってポジションをキープしたり上げていくか、になります。そのあとは、タイヤマネジメントだけです」
そう語っていた小椋選手は、スプリントレースで得たものを決勝レースで発揮します。スタートをうまく決めて1周目、ポジションをキープして8番手で戻ってくると、しばらくは順位を維持し、終盤の残り2周で2022年、2023年チャンピオンのフランチェスコ・バニャイア選手(ドゥカティ・レノボ・チーム)、ルカ・マリーニ選手(ホンダHRCカストロール)をかわして6位でゴールを果たしました。
小椋選手はタイGP決勝レースで5位フィニッシュを果たしていますが、今回の6位はタイGPに次ぐ結果となりました。
「スタート自体は昨日(土曜日)よりも少し良くて、その分1コーナーも簡単になりました。最初は未知の部分が多すぎて頑張れなかったんですけど、後半に抜けたので良かったです」
小椋選手はこの6位という結果に「かなりうれしいです」と語っています。しばらく難しい時期が続いた後の久々の好結果に、小椋選手も素直に「うれしさ」を認めていました。
「でも、まだ1回こうやっていいレースがあっただけだから、何とも言えないですけどね」と付け加えてはいましたが、前進を見せたレースとなりました。
第16戦サンマリノGPは連戦で、9月12日から14日にかけて、イタリアのミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行なわれます。
Writer: 伊藤英里
モータースポーツジャーナリスト、ライター。主に二輪関連記事やレース記事を雑誌やウエブ媒体に寄稿している。小柄・ビギナーライダーに寄り添った二輪インプレッション記事を手掛けるほか、MotoGP、電動バイクレースMotoE取材に足を運ぶ。




