50cc原付が実質「生産終了」 その影響で原付免許を取得する人が減った!? 運転免許センターに聞く
50cc原付が2025年11月以降、実質上の生産終了になることから、「原付免許を取る人は減っているのでは?」という声が広がっています。実際はどうなのでしょうか。都内の運転免許センターに問い合わせてみました。
原付免許は増加傾向!? 背景に「モペット」の存在
2025年11月以降、50cc原付バイクの生産が終了するというニュースが話題となっています。これにともない、「50ccがなくなるなら、わざわざ原付免許を取る人も減るのではないか」と考える人も少なくないようです。実際はどうなのでしょうか。

そもそも原付免許は16歳から取得可能で、正式名称を「第一種原動機付自転車免許」といいます。その名の通り、運転できるのは排気量50cc以下の原付に限られています。
都内の運転免許センター担当者は、これについて以下のように話しました。
「原付免許の申込者は減るどころか、むしろ増えており、予約も埋まりやすくなっている状況です。免許センターに来た学生に話を聞いたところ、『全く予約が取れずやっとの思いで予約取れた』というほどでした」
生産終了によって原付免許の取得希望者数が落ち込むどころか、逆に免許取得希望者が増えているというのです。しかし増加の理由については「詳細は分からない」とのこと。
考えられる要因はいくつかあります。まず「モペット」に分類される電動モビリティの存在です。昨今、都内を中心に急速に普及しており、一見すると電動アシスト自転車のようにも見えますが、警察庁では「ペダル付き電動バイク」と呼んでいます。
モペットを運転するには原付免許以上が必要であることから、普及にともなって取得者の数が増えている可能性が考えられます。
さらに、「新基準原付」という新たな車両区分の登場も無関係ではないでしょう。
50cc原付が生産終了だからと言って原付免許の需要が減少するわけではなく、新しいモビリティの普及や制度の変化もあり、また「手軽に取れる最初の免許」としての位置づけもあるでしょう。
今後も若年層を中心に、「まずは原付免許から」という流れは続くのではないでしょうか。