標高差1300mを駆け上がれ!? おもてなし溢れる『信州高山ヒルクライムチャレンジ2025』体験レポート

長野県高山村を舞台に、2025年で12回目を迎えた「信州高山ヒルクライムチャレンジ」に参加しました。標高差1300mを駆け上がるハードなレースでありながら、地域ぐるみの温かいおもてなしや豪華なゲストライダー陣でも知られる、大人気イベントです。

大会前日から始まる「お祭り」

 長野県高山村を舞台に、2025年で12回目を迎えた「信州高山ヒルクライムチャレンジ」は、標高差1300mを駆け上がるハードなレースでありながら、地域ぐるみの温かいおもてなしや豪華なゲストライダー陣でも知られる、大人気イベントです。

 私(筆者:才田直人)は今回、ゲストライダーの1人として参戦し、その魅力を全身で味わってきました。その模様をお届けします。

レース本番を前に、村内パレードを楽しむ参加者のみなさん
レース本番を前に、村内パレードを楽しむ参加者のみなさん

 レース前日は、高山村保健福祉総合センター「チャオル」でイベントが開かれました。14時開始、16時終了と、翌日のレースを考えた早めの時間設定です。

 参加者で賑わう会場の目玉は、地元高山村ならではのグルメです。シャインマスカットやリンゴなどの果物、地元ワインやクラフトビールに、おやき、ピザ、サンドイッチまで並び、まるで食のフェスティバルです。

 本番前に食べ過ぎは禁物……と思いつつ、ここは我慢できません。丹精込めて作っていただいた料理を味わうことこそ、この大会を楽しみ尽くす秘訣です。

 恒例のゲストトークショーも開催されました。豪華なゲストは、日本のマウンテンバイク界を牽引してきた鈴木雷太さん、元トップクライマーでテレビ出演でもお馴染みの筧五郎さん、さらに長野県出身でオリンピアンの宮澤崇史さんです。偉大な先輩方と共に私も登壇させていただいて、コース攻略法や魅力について1時間以上にわたり語り合いました。

 イベント後は宿泊先へ。オススメは山田温泉をはじめとする温泉旅館です。湯の花漂う温泉に浸かり、体を癒やして翌日に備えます。

 大会当日は快晴。スタートは10時と遅めで、準備に余裕を持てるのが嬉しいところ。防寒着や下山後の着替えは8時40分までに開会式会場で預ければ、フィニッシュ地点で受け取れます。レース後のご褒美に、大好きなスイーツなんかを忍ばせておくのもオススメです。

 開会式は開放感のある芝生広場で行われ、村内を1周するパレード走行へと移ります。沿道には多くの村民が集まり、応援フラッグを振って歓迎してくれました。過酷な戦いを前に自然と笑顔になる選手たちが印象的でした。

国内屈指の、厳しいヒルクライムコース

 コースは「ゆうゆう橋」を出発する、全長20.5km、標高差約1300mで、平均勾配は6.5%ですが、短いダウンヒルを挟むため実質的には7%超の急勾配となります。標高1900mに至る、日本でも有数の厳しいプロフィールです。

晴天での開催となった信州高山ヒルクライム
晴天での開催となった信州高山ヒルクライム

 今年は豪華な招待選手も参戦しました。日本最高峰のレース「乗鞍ヒルクライム」で激闘を演じ1位・2位となった田中裕士選手と成田眸選手、さらに昨年の世界選手権女子ロード完走者・木下友梨菜選手がゲスト参加し、国内トップレベルの走りを間近で見られる大会となりました。

 号砲が鳴ると田中選手と成田選手がハイペースで飛び出し、集団はすぐに崩壊。勝負は成田選手が制し、57分58秒という驚異的タイムでフィニッシュ。私が昨年記録したコースレコード59分35秒を大幅に更新する快走でした。

 深い森に囲まれたコースですが、給水所ではスタッフが熱い声援を送ってくれるため力が湧いてきます。終盤4kmでは視界が開け、このコースのシンボルである笠岳や、国道最高地点の渋峠方面まで見渡せる大パノラマが広がります。最後の九十九折を越えた先に現れるフィニッシュゲートで味わう達成感は、格別です。

 女子では木下選手が1時間11分44秒のレコードタイムをマーク。世界レベルの走りを目にできたことは、多くの参加者にとって大きな刺激になったようでした。

レース後に振る舞われた蕎麦には、酸味がアクセントの「レモンそば」も
レース後に振る舞われた蕎麦には、酸味がアクセントの「レモンそば」も

 フィニッシュ地点では、冷たいコーラや温かいお茶が振る舞われ、完走者たちが達成感に満ちた笑顔を見せます。

 下山後の閉会式では、名物の蕎麦や大鍋で仕込まれた豚汁、葡萄などが並び、信州の味覚を堪能できました。さらに注目は豪華賞品のiPadやシャインマスカットなどが並ぶ大抽選会です。参加選手に加え、沿道で声援を送った村民も抽選対象になるのがユニークなポイントです。村の子どもたちがディズニー招待チケットを当てた時には、会場全体が温かな拍手に包まれました。

 他にも、参加賞として温泉無料券や甘酒、タオルも配布され、エントリー費は8000円(アーリーエントリーなら7000円)と、この充実ぶりからは驚くほどの破格です。

三角形の山容が目をひく笠岳の直下に設けられた、標高1900mのフィニッシュ地点
三角形の山容が目をひく笠岳の直下に設けられた、標高1900mのフィニッシュ地点

また来年、高山村でお会いしましょう!

「走り応えのあるコース」と「地域ぐるみの温かさ」、「豪華ゲスト」、「美味しいグルメ」が揃った信州高山ヒルクライムチャレンジは、今年も大盛況のうちに幕を閉じました。

 来年もまた、より多くのサイクリストにこの舞台を、自らの脚で体感していただきたいものです。

【画像】地元グルメも楽しめる!? 国内屈指の大人気レース「信州高山ヒルクライムチャレンジ」の模様を画像で見る(14枚)

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Writer: 才田直人

1985年生まれ。学生時代に通学用に購入したロードバイクをきっかけにトレーニングを開始。サイクルロードレースの全日本選手権参戦やフランスでの選手生活、国内での社会人兼選手生活を経て2023年に引退。日本だけでなく東南アジアなど自転車旅をこよなく愛し、現在はワーケーション自転車旅を続けている。専門的な知識と経験でTV出演やヒルクライムイベントのアテンド、講師なども務める。

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