小椋藍「良い方向に予想が外れる」も……2025年最終戦は転倒リタイア MotoGP第22戦バレンシアGP
MotoGP第22戦バレンシアGPが、2025年11月14日から16日にかけて、スペインのリカルド・トルモ・サーキットで行なわれました。MotoGPクラスに参戦する日本人ライダーにしてルーキーの小椋藍選手(トラックハウス・MotoGP・チーム)は、スプリントレースは9位、決勝レースは転倒リタイアでした。
「フィーリングとしては良かった」最終戦で転倒リタイア
2025年シーズンのMotoGPは、第22戦バレンシアGPで最終戦を迎えました。昨年は洪水被害によってバレンシアGPは行われず、380kmほど北にあるバルセロナのバルセロナ-カタルーニャ・サーキットでの最終戦開催となりました。このため、バレンシアでのMotoGP、また最終戦は2年ぶりの開催となります。

例年、11月に行われるバレンシアGPは気温が低めなのですが、今年のバレンシアは天候に恵まれ、気温も上がり、木曜日から日曜日にかけて、日中はほぼ20℃を超えていました。
そんなバレンシアGPですが、ルーキーの小椋藍選手(トラックハウス・MotoGP・チーム)は「どちらかと言うと嫌い」と、木曜日の囲み取材で語っていました。
「あまりいいレースをしたことがないですし、強みを感じられないコースなんです。今年は良くも悪くも自分の予想が外れることが多いので、ここも良い方に外れてくれるといいんですけどね」
実際のところ、小椋選手の予想は「良い方向に外れ」ました。金曜日午後のプラクティスで、5番手に入ったのです。小椋選手は今季4度目のQ2ダイレクト進出を果たしたのでした。
金曜日のプラクティスは、土曜日に行われる予選のQ1とQ2を分けるセッションです。トップ10に入ることができれば、そのままQ2進出が決まります。
今回の小椋選手の場合は5番手だったので、当然Q2進出となりました。Q2はQ1から上位2人を加えた12人のライダーによって争われる予選です。
つまり、Q2に進んだ時点で、12番手以上のスタートポジションが決まります。予選の前の予選とも言える、大事なセッションなのです。このセッションを5番手で終えたということは、いい流れで来ているように見えました。
ただ、Q2ではタイムが伸び悩みます。小椋選手のタイムは1分29秒371で、Q2では12番手でした。
「タイム、悪かったですね」と、土曜日を終えて小椋選手はQ2を振り返ります。
「1分29秒0、または28秒9あたりは出したかったんです。(午前中のフリープラクティス2では)予選のシミュレーションをして、終盤にユーズドタイヤでアタックをしたんですね。だから、悪くないのかなと思っていたんですが……。(新品タイヤで走った)Q2で、伸び悩みましたね」
午後のスプリントレースでは、12番手からのスタートが良くなく、9位でゴールしました。
「明日はスタートで(スタートのポジションと)同じか、できればポジションを上げたいですね」
決勝レースは、そう語っていた通りスタートは改善しました。しかし、影響したのはほかの要因です。
1周目、4コーナーでヨハン・ザルコ選手(カストロール・ホンダLCR)がフランチェスコ・バニャイア選手(ドゥカティ・レノボ・チーム)に接触し、バニャイア選手は転倒しました。小椋選手は接触はなかったものの、2人のアクシデントを避ける形で後退を余儀なくされました。
といってもペース自体は良く、17番手に後退したところから追い上げていた最中、7周目、1コーナーで転倒を喫し、小椋選手はリタイアとなりました。
「かなり順位を落としてしまいましたが、フィーリングとしては良かったんです。ポジションを上げていこうと頑張っていて、前のライダーを次のコーナーで抜くことを考えて準備したところで転んでしまいました」
小椋選手はMotoGPのルーキーシーズンを、ランキング16位で締めくくりました。
11月18日にはバレンシアで2026年に向けた公式テストが行なわれ、MotoGPはしばらくの間、オフシーズンに入ります。そして2026年2月、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで、シーズン前のテストがスタートします。
Writer: 伊藤英里
モータースポーツジャーナリスト、ライター。主に二輪関連記事やレース記事を雑誌やウエブ媒体に寄稿している。小柄・ビギナーライダーに寄り添った二輪インプレッション記事を手掛けるほか、MotoGP、電動バイクレースMotoE取材に足を運ぶ。




