そのヘルメットで大丈夫? 工事現場用と「自転車用」が違うワケ なんだかスカスカだけど?
バイクや自転車の運転時、防災時、工事現場での仕事など、ヘルメットを装着するシーンやその種類にはいくつかありますが、それぞれに応じた専用設計となっており、兼用は推奨されないようです。
ヘルメットにも種類アリ。兼用はオススメできない
改正道路交通法の施行により、2023年4月に自転車走行時のヘルメット着用が全年齢で努力義務化されました。すでに3年が経とうとしていますが、2025年に実施された警察庁の調査では、ヘルメットの着用率は全体の21.2%という結果となっており、ヘルメットの着用は未だ「習慣化」にはいたっていないようです。
一方で、2026年4月から自転車の交通違反に「青切符制度」(交通反則通告制度)が導入されることから、同時に交通安全への機運も高まり、ヘルメットの購入を検討するユーザーも多いかもしれません。
その際に大切なのが、「自転車用」のヘルメットを選ぶことです。日本では法令による決まりはありませんが、安全基準を満たしたものにだけ表示されるマークや規格があります。代表的なものとしては「SG」マーク、「JCF公認/推奨」マーク、「CE」マークなどです。
これらのマークは、自転車走行時のあらゆる危険や耐久性などを想定して行われるテストに合格した製品にのみ認められるものです。

では自転車用とそれ以外、工事現場や防災用途のヘルメットとはどのような違いがあるのでしょうか? ちなみに、バイク用ヘルメットは自転車に乗る際に着用しても問題ない性能を持つとされています。
自転車用のヘルメットは、衝突や転倒といった事故から頭部に受ける衝撃を緩和します。衝突事故などで投げ出されたときはどこを打つかわからないため、頭部全体を覆う形状になっています。
一方、工事用ヘルメットは落下物や飛来物から守るのが主な目的なので、保護範囲は頭頂部が中心となり、自転車用よりもコンパクトです。
衝撃吸収性にも違いがあります。自転車用の場合、相手がクルマといった最悪のケースもあり、厚みのある衝撃吸収ライナーを備え、頭蓋骨まで守る作りになっています。
工事用では強度がありますが、衝突エネルギーに対する保護は十分ではなく、兼用するのは危険です。
また、工事用は着脱のしやすさも考慮していますが、自転車用のヘルメットがすぐに脱げるようでは困ります。あご紐の強度が高く、投げ出されても脱げないことが前提です。またフィット感もあり熱がこもりやすいうえに全身運動となるため、通気孔が大きく設けられています。
防災用ヘルメットの場合は工事用に近いものが多く、上からの落下物や飛来物に対する保護が前提です。またガラスの破片など、鋭利なものが貫通することを防ぐため、通気孔が無いタイプが多いようです。
頭部への衝撃の種類が異なるため、自転車用ヘルメットでは落下物に対する十分な保護性能は期待できません。地震など防災用途には適していないのです。
それぞれの性能を踏まえると、これらのヘルメットは「兼用できない」と考えるべきでしょう。
自転車に乗る時に使用するヘルメットは必ず「自転車用」を選ぶべきですが、残念ながら「自転車用」と表示しておきながら、実際には衝撃吸収ライナーが入っていないなど、自転車用とは程遠い商品も散見されます。とくにインターネットで購入する際には注意が必要です。





