ほとんどの利用者が知らない!? 自転車用ヘルメットの「安全規格・基準」 着用は「努力義務」だが……
自転車用ヘルメットには安全性を保障する様々な基準がありますが、気軽に買い物ができるインターネット通販では見極めが必要です。
購入の際は安全基準を確認
au損害保険株式会社が全国の自転車利用者を対象に実施した「自転車利用時のヘルメットに関する調査」(2025年1月実施:15~69歳の男女1万4737名を対象)によると、所有しているヘルメットが「安全基準を満たしている」という回答が40.7%となっている一方で、安全基準を「満たしていない」「わからない」「安全基準について知らない」と回答した人が半数以上という結果でした。
2023年4月に自転車走行時のヘルメット着用が努力義務化されて以来、少しずつではありますが、ヘルメットを使用する人が増えています。
2026年4月から自転車にも「青切符」が導入され、交通違反への罰則がさらに強化されることから交通安全への意識が高まり、これからヘルメットを購入しようという人もいるのではないでしょうか。
日本において、自転車用ヘルメットには法令による規格・基準はありませんが、民間機関・団体による安全規格や安全基準が存在します。
また、海外における法令や民間の安全規格や安全基準への適合をうたう製品も輸入・販売されています。
ところが、基準を満たしていない製品に「自転車用」と表示していたり、あたかも安全基準を満たしているかのように見せているケースがあとをたちません。
とくにインターネット通販ではそういったケースが散見され、国民生活センターでは安全が確認されたマーク表示があるものを使用するよう注意喚起を発表しています。

ひと口にヘルメットと言っても、自転車用のほかに産業用や防災用などその種類も様々です。これらは強度や仕様が自転車用とは異なります。
自転車用ヘルメットの安全性を示す主なマークと規格の代表的なものは次の通りです。
・SGマーク(一般財団法人製品安全協会:日本)
・JCF公認/推奨マーク(日本自転車競技連盟:日本)
・JISマーク(日本)
・CEマーク(EN1078)(欧州標準化委員会:EU加盟国等)
・CPSCマーク(1203)(アメリカ合衆国消費者製品安全委員会:アメリカ)
・GSマーク(ドイツ)
これらのマークが要求する安全性を満たすためには、いずれも視界確保試験、衝撃吸収試験、あごひも等による保持システムの規格適合試験・強度試験・安定性試験、耐久性試験など、極めて厳格なテストにクリアする必要があります。
ここで注意したいのが、マークがあっても番号が異なる場合です。たとえば、CEマークがあるものの、実際には基準を満たしているEN1078ではなく、EN812となっているケースがあります。この番号は「軽作業帽」を示すものであり、耐衝撃性が低く、障害物に頭をぶつけるなど、静的な物体から着用者を保護するための性能に限定されているものです。
国民生活センターが行った調査によると、規格等への適合のマークが表示されていなかったヘルメットの多くは、国内の任意の安全基準であるSG基準の衝撃吸収性を満たしていなかったということです。
また、あごひもの強さやヘルメットの脱落しにくさについても、基準を満たしていなかったそうです。ほかにも、ネット通販で購入したへルメットで広告には海外の製品安全の認証マークであるCEマークとCPSCマークがあるとの表示があったものの、届いたものには無かったケースも報告されているようです。
自転車事故で死亡した人の約63.5%が、頭部に致命傷を負っています。また、ヘルメットを着用している場合と比較して、着用していない場合の致死率は、約2.3倍高くなっています。
ヘルメットは事故から自分を守る大切な装備です。購入する際は、基準を満たしたものを見極めることが重要です。





