【Honda】被災の当事者から支援の担い手へ 熊本に義援金 物品拠出も
熊本県宇城市と氷川町で震度7を記録した「令和8年熊本地震」の影響は、操業50周年を迎えるバイクの生産拠点「ホンダ熊本製作所」(熊本県菊池郡大津町)にも出ています。操業停止からの脱出を図りながら、義援金5000万円や自社製品の拠出を決めました。
復旧作業優先して稼働停止を延長
ホンダは2026年7月29日、「令和8年熊本地震」の影響で稼働を停止している熊本製作所(熊本県)について、稼働停止期間を31日まで延長すると発表しました。工場のある同県大津町では震度6弱の揺れを観測しています。
「28日時点で人的被害は発生していない。電気などのインフラに大きな問題はないものの、地震発生時に作動したスプリンクラーの影響で、工場内の一部で漏水・浸水が確認された」ことを公表し、工場の停止を決めました。
これを受けて、28日の2勤・3勤は停止し、従業員を帰宅させています。また、29日については1勤までの停止を決定し、午後の2勤の稼働可否は当日中に判断するとしていました。
しかしその後も、本震発生から24時間で200回を超える余震が観測されたほか、平成28年の熊本地震のように、1回目を上回る規模の地震が起きる可能性も指摘されていたため、「従業員と取引先の安全確保を優先し、工場内で被害が出ている領域の復旧作業に時間を充てる」ことを決断。31日までの延長を決めました。
サプライヤーの被害状況の把握も続いており、その後の予定は公表されていません(30日現在)。
義援金5000万円、自社製品も提供
そんな中、ホンダは被災地支援にも乗り出しました。29日、義援金として熊本県に5000万円を寄付すると発表したほか、発電機などの自社製品や食料品、日用品を被災地に提供します。
「熊本県からヒアリングして、支援先自治体が必要とする内容を決めるため、自社製品の中身や支援先までのお届け方法などの決定はこれからです」(ホンダ広報担当)

また、同社のドライブデータを活用した道路通行実績情報を熊本県の震災エリアで通行可能な道路の参考情報として、株式会社ゼンリンデータコムが運営するサイト「いつもNAVI」で公開することを、併せて公表しました。
ホンダの持つ通行実績データをゼンリンデータコムの「通行実績情報マップ」に提供することで、より精度の高い被災地情報が得られることになります。その状況は、オンライン上で確認することができます。
熊本製作所は日本有数のバイク生産拠点で、『バイクの聖地』としても親しまれながら、2026年で50周年を迎えました。
2026年10月11日には大規模な記念イベントとして「Honda モーターサイクル ホームカミング 熊本 2026」を予定する中で、支援の担い手として、被災から立ち上がろうとしています。
Writer: 中島みなみ
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。














