9月「防災の日」は相次ぐ災害への防災意識を高めるため じつは普段使っている「自転車」も備えのひとつに!?

燃料いらずで走ることができる自転車は、災害時の移動手段や荷物の運搬にも役立てることができます。災害への備えのひとつに「エマージェンシーバイク」などの商品も登場しています。

「日常の足」は災害時にも役に立つ

 大正12年9月1日に発生した関東大震災、昭和34年9月に襲来した伊勢湾台風などをきっかけとして、昭和35年の閣議によって9月1日は「防災の日」と定められました。現在では、この日を含む1週間が「防災週間」となっています。

 2026年は熊本での地震や千葉県での集中豪雨などのほか、日本各地で大きな自然災害が発生し、その苦しい環境はさまざまなメディアで報じられ、同時に防災について見直す声も上がっており、災害への備えを真剣に考える人も多いのではないでしょうか。

 いつ自分の身に降りかかってもおかしくない災害の備えとして、日常生活で身近な存在であり便利な移動手段である自転車も有効かもしれません。

 災害時にはガソリンや電気の供給がストップしてしまうこともあり、燃料を必要としない自転車は移動手段として使えそうです。とくに首都圏においては緊急車両の通行や支援物資等の運搬のため、主要道路が通行禁止になることも考えられます。

 そのような状況では一般車両は通行できませんが、自転車であれば緊急交通路以外では通行可能とされています。

 また断水した際、東京都内では居住地から概ね半径2km圏内に1カ所、災害時給水ステーション(給水拠点)が設置されています。2km程度なら難なく歩けそうですが、実際に1人1日あたり3Lの水を持って歩くのは相当苦しいでしょう。

 そこで自転車に載せて運ぶことができれば、負担は大幅に軽減されます。同様に小さい子供がいる場合にも、子乗せ自転車があれば移動がスムーズになるかもしれません。

 また、自転車そのものを災害時を想定した仕様にバージョンアップするという考え方もあります。

自転車も災害時の“備え”に
自転車も災害時の“備え”に

 たとえば、パンクしにくい構造の「耐パンクタイヤ」は、散乱物だらけで荒れた路面でも突起物を踏んでパンクしてしまうリスクを低減できます。

 極小径タイヤの折り畳み自転車でチューブレスの「ソリッドタイヤ」を履くタイプであれば、それこそ非常用として生活スペースのどこかに格納しておけば災害時に役立ちそうです。

 空気の充填を必要としないタイヤを使った自転車の中には、まさに「エマージェンシーバイク」という商品も販売されています。これは自転車とレーラーを組み合わせて使用することを前提としており、重たい荷物や大きな荷物でも容易に運ぶことができます。

 電動アシスト自転車(e-BIKE)を選ぶ際にもいくつかのポイントがあります。通常は専用の充電器でバッテリーを充電しますが、最近では走りながら自動充電できるタイプも開発されています。日常使いでも便利ですが、停電した際にも使用できるので災害時にも重宝しそうです。

 また、1回の充電で最大1000kmの航続距離を謳い、空気入れ不要でパンクしない「エアレスタイヤ」を採用したe-BIKEも販売されています。

 さらに、車体のバッテリーからUSB給電が可能なe-BIKEでは災害時の通信手段としても欠かせない、スマートフォンの充電にも使用可能です。

 2021年に関東地方で起きた最大震度5強の地震の際には、帰宅難民を救う手段としてシェアサイクルが活用された事例もありました。

 地震により首都圏の鉄道が大規模にストップしたため、夜遅い時間帯で帰宅できない多くの帰宅難民がシェアサイクルを利用して移動したため、シェアサイクル事業者は地震の影響だと思われる時間帯の利用料金について、一部を減免するなどの支援措置を行ったそうです。

 実際のところ、災害時にはがれきや散乱物、道路そのものが陥没、余震が続いて移動することが危険な場合もります。

 そういった際には自転車の使用は困難かもしれませんが、選択肢のひとつとして「災害時に自転車を活用する」ことを想定しておくことも、災害への備えのひとつになるのではないでしょうか。

【画像】いつもの“足”を非常用に!? 災害時にも役立つ「エマージェンシー」な自転車を画像で見る(13枚)

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