おしゃれで便利なだけじゃない! ベスパの「走り」の魅力とは【PR】
イタリア生まれ、ベスパのニューモデル「GTSクラシック150」と「GTSスーパースポーツ300」を、モーターサイクルジャーナリストの伊丹孝裕さんが試乗し、魅力を語ります。
ベスパのニューモデル「GTSクラシック150」「GTSスーパースポーツ300」とは
イタリア生まれ、愛らしいスタイル、スクリーンや画面の中で魅せた印象的な役割……。そうしたイメージが世代や国を越えて浸透し、ファッションのアイコンになっているベスパ。それらはもちろん間違いではないのですが、このブランドには本来語られるべき、もうひとつの顔があります。それは他でもない、走りの楽しさです。

ベスパはおしゃれで便利な街乗りスクーターにとどまらず、遠乗りしたくなるスポーツバイクであること。その事実を体感するため、リリースが始まったばかりのニューモデル「GTSクラシック150」(以下、クラシック150)と「GTSスーパースポーツ300」(以下、スーパースポーツ300)の2台に乗って、ショートツーリングに出掛けてみた、というのが今回の話です。

「クラシック150」と「スーパースポーツ300」は、同ブランドの「スプリント」や「プリマベーラ」よりもひと回り余裕のあるラージボディを骨格に持ちます。メッキパーツの仕上げやシート表皮の差異を除けば大部分のコンポーネントを共有し、ただし車名につく数字の通り、排気量に違いがあります。
「クラシック150」のエンジンは、150ccの排気量から15.6HP/8250rpmの最高出力を発揮します。「スーパースポーツ300」のエンジンは「300cc hpe(High Performance Engineの意)」と呼ばれるユニットで、23.8HP/8250rpmをマーク。最大トルクの発生回転数は、「クラシック150」よりもかなり引き下げられています。それぞれのキャラクターをごく簡単に表現すると、「クラシック150」が軽やかな回転を楽しむタイプ、「スーパースポーツ300」が力強さと余力に委ねるタイプといえるでしょう。
そんなわけで、シート下の収納スペースに水やタオル、カメラを収め、フロントのグローブボックスにはリモコンキーと財布を放り込んで準備完了。猛暑続きの今夏とはいえ、早朝は爽やかな風が吹き抜ける横浜を出発します。荷物がたくさんある場合は、アクセサリーのトップボックス(クラシック150に装着)やリアラック(スーパースポーツ300に装着)に積載できるため、本格的なツーリングでも安心です。
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横浜からアクアラインに乗り入れ房総半島へ
ストップ&ゴーを繰り返すシーンで味わい深いのは、「クラシック150」です。信号待ちで停止している時は「トトトトッ」という小気味よい鼓動が手やお尻に伝わり、単気筒らしさ、エンジンらしさに身を浸すことができるからです。もしそれが延々と続くと、鼓動というよりも振動に感じられて煩わしいところですが、スロットルを開けて発進し、タイヤが数回転する頃にはバイブレーションがきれいに収束。まだ人通りが少なく、静けさが漂う早朝の街中でも排気音を気にすることなく、加速していくことができます。

横浜を後にし、首都高湾岸線からアクアラインに乗り入れ、館山自動車道を経由して房総方面へ。アベレージスピードがグッと上昇し、強い海風を感じる中では「スーパースポーツ300」がそのパフォーマンスを発揮。スロットル開度に対して間髪入れずにスピードが上昇し、登り勾配でも追い越し車線でも余裕のあるスムーズな加速でグイグイと進んでいきます。

また、その時の快適性と直進安定性は「クラシック150」も「スーパースポーツ300」も素晴らしく、オプションで装着可能なウインドスクリーンの効果も手伝って、風に包み込まれながらカチッとした乗り心地で突き進んでいきます。とりわけ、「クラシック150」に装備されたミディアムスクリーンの効果は高く、上半身を収めた時の静粛性は完全にスポーツツアラーのそれです。粛々淡々とどこまでも距離を重ねていけるのではないでしょうか。
スポーツライディングにも応えてくれるベスパの「軽やかさ」と「剛性」
さて、房総半島を南下しつつ向かったのは、丘陵を眼下に見下ろす鹿野山の展望台です。そこに至るまでの道は、つづら折れのワインディングが続くのですが、街中や高速道路でのジェントルさからは一転。「スズメバチ(=Vespa)」の名にたがわぬ軽やかさと俊敏さを見せ、舞うようなフットワークでコーナーからコーナーへと吸い込まれていきます。

ここで印象的なのは、頑強なスチールモノコックボディの乗り味です。コーナー進入でブレーキレバーを強く握り込み、そこから車体を一気にリーンさせて、高い旋回スピードと深いバンク角を維持。そんなハードさを要求しても、2台のベスパは音をあげるどころか、喜々として高荷重を許容します。ちょっとやそっとではビクともしない剛性でスポーツライディングに応えてくれるのです。
多くのスクーターは、スチールパイプを主骨格とし、そこに樹脂の外装をかぶせることでボディを形作るのが一般的です。一方のベスパは、ボディ全体がスチールのプレス材から成り、骨格そのものが外装としての機能を両立。ステップボードやフェンダーに触れた時に発する「カンカン」という金属音のイメージそのままに、まったく遊びのないダイレクトなレスポンスで、車体の鼻先はキビキビと向きを変えます。
ベスパの代名詞であるモノコックボディや片持ち支持のホイールは、ブランドの母体であるピアッジオ社が、先の大戦が終結するまで航空産業に携わっていたことに由来します。そこでの知見を民生へ巧みに落とし込み、今なお、それらを発展させながら踏襲しているのがベスパなのです。
ベスパの本当の価値とは
「クラシックミニ」や「空冷ビートル」の血筋が分断されて久しい今、時代をまたいで存在し、しかも多くのファンを持つモーターブランドは、数えるほどしかありません。かたくなではあるものの、日常の足にもツアラーにもスポーツバイクにもなる寛容さがあったからこそ、国も時代も人も選ばず愛されてきたのでしょう。ベスパならではの懐の広さ。それをあらためて実感できた1日になりました。

「かたくな」とはいえ、先進性や安全性をないがしろにしているわけではありません。せっかく房総に足を延ばしたので海岸沿いの道にも乗り入れてみましたが、浮いた砂で十分なグリップが得られない路面では、ASRと呼ばれるトラクションコントロールが作動して車体の安定性に貢献してくれました。この他にも、スマートフォンと連動するコネクティビティやUSBポートを装備するなど、ユーティリティ面の充実も図られています。
ベスパは単なるスクーターではありません。手足のように軽やかに扱え、どこへでも行ける万能スポーツバイクであることに本当の価値があるのです。

Writer: 伊丹孝裕
二輪専門誌「クラブマン」編集長を務めた後にフリーランスとなり、二輪誌を中心に編集・ライター、マシンやパーツのインプレッションを伝えるライダーとして活躍。鈴鹿8耐、マン島TT、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムといった国内外のレースにも参戦するなど、精力的に活動を続けている。





























































