ホンダ横型エンジン「北米仕様」のモトスポーツ「SL70」 欠品していたABS製サイドカバーをワンオフ製作中!!

同時に里帰りさせたもう1台の「SL70」にはサイドカバーがしっかり装着されていました。オーナーさんから許しを得て、ワンオフサイドカバー作りの見本とさせていただきました
モデルによって異なりますが、「SL70」のフレームにサイドカバーを固定する方法は、ボルト固定式式なく、ゴムグロメットに差し込むタイプでした。固定ピンとなる突起も別途製作することになります
すでにペイント仕上げまで完成しているフレームにワンオフサイドカバーを取り付けてみました。これでペイント仕上げすることで、ワンオフだとは誰にも気が付かれないことでしょう
石膏型の切削加工は彫刻刀やヤスリで行うのではなく、ディスクグラインダーに石膏用ディスクを取り付けて行いました。切削時に石膏の粉が舞うので、屋外にて作業しました
スキン形状に合わせておおよそ削った程度で作業完了。徹底的な形状合わせをしなくても、樹脂板曲げ加工用の石膏型としては十分らしいです。ある程度の厚さがあると、作業性が良いそうです
石膏型は完全乾燥させています。屋内の自然乾燥なら10日~2週間は放置したいそうです。冬場は乾燥しやすいですが、梅雨時期はなかなか芯まで乾燥しません
9ミリ厚のコンパネを用意しました。サイドカバーのアウトラインよりも5ミリほど大きくマーキングを入れ、そのラインに合わせてジグソーを利用して板を切り抜きます。ここからの展開が楽しいですよ!!
サイドカバー形状に合わせてコンパネを切り抜き、ワク側を利用して造形します
石膏型と切り抜かれたコンパネの間に、成型する樹脂板の厚さ+αの隙間が無くてはいけません。この隙間が大き過ぎたり、少な過ぎると、後の作業がスムーズに行えなくなります
いよいよABS樹脂板の曲げ段取りに入ります。切り抜いたコンパネを樹脂板の上に載せて、このコンパネを定規代わりにPカッターで樹脂板をカットします。繰り返し刃を入れてカットしました
コンパネ板とほぼ同寸のABS樹脂板のカットを終えたら、石膏型に合わせて切り抜いたコンパネが上になることを確認します。ABS樹脂板を粘着テープでコンパネ側へ固定します
温風乾燥機の内部温度が140℃強になるようにセッティングして、コンパネ板と一体にしたABS樹脂板を温めます。内部温度計を見ながら作業すれば、より確実な温度管理が可能になります
この温風乾燥機は、フレームとなるアングル枠にステンレス板を固定し、外側全体を石膏ボード(タイガーボード)で閉じ込んだ自作キャビネットに、温風ユニットを組み合わせた完全なる自作の乾燥機です
アクリル板を特殊な形状に曲げる仕事のために自作した乾燥機だそうです。奥行きが深く、内部温度が140℃を超えてから数分経過後に確認すると、ABS樹脂板がすでにヨレヨレと軟化し始めていました
熱でヨレヨレに軟化したこのタイミングで、石膏型にコンパネ板と一体化しているABS樹脂板を一気に押し付けます。石膏型外周よりも若干大きくカットした意味が、ここで理解できました
ヨレヨレになったABS樹脂板は、コンパネ枠で押し付けられながら伸び、石膏型のデザインに追従していきます。ざっくり成型できたところで、樹脂板が冷えるのを待って石膏型から抜き取ります
サイドカバーのデザイン見切りに合わせて、マーカーペンでマーキングを入れます。一見、失敗したヨレヨレの樹脂板のように見えてしまいますが、ここからの成型で印象がガラリと変わるそうです
マーキングに合わせてエアーソーで樹脂板をトリミングします。エアーソーを利用する際には、カットする箇所や形状に合わせてノコ刃を交換するのが良いそうです。刃が合うと切れ味が良くなります。ABS樹脂板の厚さは3mmです
エアーソーでカットしただけですが、この段階でサイドカバーの雰囲気が増します。これから先は、細部の寸法合わせとフィニッシュに向けた細かな作業を行っていきます。いい感じの仕上がりです
樹脂板を削るような加工作業で、所有していると大変便利な道具がベルトサンダーです。寸法合わせの際に、ベルトサンダーならカットし過ぎてしまうことが少なく、作業性が良好です
見切りラインに合わせながらおおよそカットし終えると、それはまさにサイドカバーのように見える部品へと変身しました。デザインアクセントの段差は、型押し作業ではさすがに付けられないので、ベルトサンダー造形しました
マスターサイドカバーの見切りから段差までの寸法を測定し、そのデータに合わせてマスキングテープを貼り付けます。そのラインに合わせて、ベルトサンダー先端で段差加工を行っていきます
ベルトサンダーで削るラインを決定したら、専用スクレパーを用意してかんなを掛けるように、段差部分を少しずつ削っていきます。樹脂の板厚が3mmあるので、十分な余裕があり切削可能です
ABS樹脂板の素材から、ものさしのような帯板を切り出し、粘着テープ付きサンドペーパーを帯板に貼って、即席で板ヤスリを作りました。これで段差部分を均等に削っていきます
ヤスリのエッジ部分を立ててV溝になるように削り込み、それからV溝の両側を平らに削ることで純正サイドカバーのような段差に仕上げます。最終的な形状合わせは、ペイント前に行うことにしました
スポンジブロックにサンドペーパーをセット(最初の段階では320番を利用)して、見切りライン周辺の外周面を研いでいきます。研ぎ進めることによって素材板の曲り具合が明確に現れます
曲げが浅い部分には、サンドペーパーが当たって削れますが、しっかり曲がっている部分にはサンドペーパーによる擦り傷が残りません。ここで、再度曲げ直しを行いました
石膏型に製作途中のサイドカバーをセットして、曲げ直したい周辺の表や内側をハンディヒーターで温めます。サイドカバーの内側は、型から部品を持ち上げて、隙間に温風を流し込みます
温まると柔らかくなり始めるので、木片にネル素材のウエスを巻き付けて、ガムテープで固定します。曲げ修正したい部分にネルブロックを押し付けて形状を合わせていきます
何重にも重ねた手袋の一番外側をネル製の手袋にします。直接指先を使い曲げ修正したい部分を擦って形状修正にチャレンジ。最終的には、指先による感覚が一番正しいのだとマキシさんは話します
外周部の凸凹を修正したらポリッシングバフに400番の研磨紙を取り付け、全体的に磨いてペイントの足付け作業を行います。ここまで作業が進むと、完全にサイドカバーのイメージに見えます
表面磨きのサンディングによって、ABS樹脂素材板特有の光沢が無くなり、つや消しに仕上がっていきます。ここまでの作業を目撃して感じたのは、どんな作業でも段取りが大切ということです。石膏型作りが、やはり重要ですね
輸出仕様の「スーパーカブ」(輸出名:パスポート)を里帰りさせる際に、偶然にバックヤードで見つけたモトスポーツ「SL70(K0)」。フルレストアに挑戦中です

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