【警視庁】5月10日~16日 都内全域で交通取締り集中強化 信号無視・横断歩行者等妨害 バイクも歩行者も
東京都内で2026年に発生した交通死亡事故が増加傾向です。目立つのはバイクと歩行者の被害。大型連休を含む10日間で4人がライダーでした。警視庁はこの事態を重視し、期間限定で都内全域で交通違反取締りの強化など緊急対策を実施します。
バイク事故 悪くなくても 死んではダメ
大型連休中を含む2026年4月28日~5月7日までの10日間に、東京都内だけで交通死亡事故が7件発生しました。これを受けて、警視庁が重大事故に直結する悪質性・迷惑性の高い違反を中心に取締りを強化します。
期間中は、信号無視、一時不停止、横断歩行者等妨害などの取締りを強化します。また、運転者だけでなく歩行者に対しても、横断禁止場所の横断などの法令違反に対して指導警告を積極的に行います。
この10日間に起きた事故を振り返ります。
4月28日 バイク×大型トラック「大型トラックのひき逃げ」(大田区)
4月28日 歩行者×大型トラック(八王子市)
4月29日 バイク×普通乗用車「バイク直進の右直事故」(練馬区)
5月2日 バイク×普通乗用車「バイク直進の右直事故」(品川区)
5月3日 バイク×バイク「マス・ツーリング中の事故」(青梅市)
5月7日 歩行者×普通乗用車(中央区)
5月7日 自転車×商用ワンボックス(江戸川区)
7件の事故でバイク乗車中4人、歩行中2人、自転車乗車中1人が亡くなっています。
バイク関連事故では、「ひき逃げ」や「右直事故」が目立ちます。今回の交通取締り集中強化は、道路利用者すべてを対象にしています。
ただ、警察庁の事故分析(2021年~2025年)によると、バイク乗車中の車両相互の事故は、バイク直進中で全体の26.5%、バイク右折中を含めると右直事故は31%と高い割合を占めています。
右直事故の責任の大半は、右折車の進路妨害が大きいと一般的に考えられていますが、過失割合に関わらず、ライダーが右直事故を回避できれば、事故のリスクはかなり減らすことがきます。
右直事故とは別に、交差点の出会い頭事故も28.4%を占めています。つまり、交差点での通行に慎重になるだけで、死亡事故リスクを半分に低下させることができる、とも言えるわけです。
負傷者数減っているのに、死亡事故は増えている
交通事故発生状況から、事故当事者の運転が荒くなっている傾向も見られます。

都内の死亡事故は、前年同日比でも増加しています。5月7日現在で89人(前年比4人増加)の状態別内訳です。
・四輪乗車中=7人
・自動二輪=14人
・原付=0人
・自転車=6人
・歩行者=25人
しかし、死亡事故を含む人身事故総数では前年同日比で減っています。人身事故が増えたから死亡事故も増えたのではなく、人身事故が減っているのに、死亡事故が増えているのです。
・人身事故総数=9389人(マイナス381人)
・負傷者数=1万873人(マイナス375人)
また、都内の事故は夜間(18時~翌6時)よりも、人が動く昼間(6時~18時)の方が、死亡事故が多く発生しています。視認性が悪い夜間ではないことにも注意が必要です。
・2026年5月7日現在=52人(昼間31人、夜間21人)
・2025年=134人(昼間76人、夜間58人)
警視庁は、バイクユーザーに向けた次のような注意喚起をしています。
「バイク乗車時は、あごひもの確実な結着とプロテクターの装備をお願いいたします」
Writer: 中島みなみ
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。






