ヤマハ「TECH21(テック21)」夏の鈴鹿8耐は何かが起こる!

昭和の時代を築いたあのチームが復活しました。5連覇を目指すヤマハファクトリーレーシングチームは、TECH21のカラーリングが施されたマシンで2019年鈴鹿8時間耐久レースに参戦します。

人々を熱狂させた鈴鹿8耐、その中心には!

 今年も暑い夏が迫ってきました。1985年鈴鹿8時間耐久レースにヤマハ ファクトリーチームから日本のバイク人気を決定づけるチームがエントリーします。

 そのチームの名は、「YAMAHA TECH21 チーム」。ちなみに、ヤマハファクトリーチームが使用しているゼッケンは、TECH21の「21」から採用しました。

FZR750(1985)

 ライダーは、3年連続世界グランプリ500ccチャンピオンを獲得し現役を退いていたK・ロバーツを招集、全日本500ccクラスV3を狙う平忠彦がタッグを組みヤマハ初優勝を目指していました。

 予選は、K・ロバーツが順当にポールポジションを獲得しますが、ル・マン式スタートを行う鈴鹿8耐、TECH21チームは始動に手間取りスタート後は最後尾へ。エンジン始動後、最後尾から次々と先行するライバル車を追い越し3時間後TECH21チームはトップへ躍り出ます。

 そして運命の時刻がやってきます。トップを快走し、残り1時間余り、誰もが優勝を意識したその時、平がライディングするFZR750から白煙が上がりマシンは停止。この出来事から平とTECH21チームの劇的で長い物語は始まります。

1987年ヤマハは歓喜の渦、しかし平には微笑まない

 1986年は、3台のワークス体制で初優勝を目指したヤマハでしたが、結果2位でレースは終了。1987年8耐前のレースで負傷した平。TECH21チームは、K・マギーとM・ウィマーを8耐に起用します。マシンは前年から使用するYZF750を大幅に見直し、可変排気バルブや片持ちプロアームを採用しました。

TECH21チーム8耐初制覇を達成したYZF750

 TECH21チームは、レース中盤まで2番手を走行、トップを快走するヨシムラスズキチームを追う展開となりますが、ここからレースならではのドラマが始まります。

 TECH21チームは、残り30分トップヨシムラと同一周回約20秒後方を走行。ヨシムラよりも若干ペースは速いもののゴールまでに捉えることは不可能と思われた瞬間、残り10分ヨシムラ転倒、その隙にTECH21チームはトップに立ちそのままチェッカーを受けヤマハを8耐初優勝に導きます。

遂に勝利を手に入れた平忠彦とTECH21チーム

 1990年TECH21チームで参戦を開始して6年目、遂に平にチャンスが訪れます。前年まで平が参戦した8時間耐久は、優勝目前で全てリタイヤとなっています。

平忠彦悲願の8耐制覇を達成したマシンFZR750R(OW01)

 1990年からマシンは、限定発売された市販車FZR750R(OW01)をベースにしたファクトリーマシンで8耐に参戦。世界グランプリで活躍中の現役チャンピオンE・ローソンをヤマハは招集します。

 平/ローソン組は、TECH21チーム悲願の8耐制覇のために走り出します。この頃から8耐は、多くのグランプリライダーが参加するスプリントレースの様相を呈していました。レース序盤から先行するホンダ、ステディエディ要するヤマハは、虎視眈々とトップを追います。そしてW・ガードナーが転倒、トップに躍り出たTECH21チームは、新記録となる205周を記録し8耐制覇。TECH21チームと平忠彦のタッグは6年目にして悲願の勝利を手にしました。

鈴鹿8時間耐久5連覇を目指すヤマハファクトリーチーム

 そして2019年TECH21カラーを纏ったヤマハファクトリーチームは、鈴鹿8時間耐久レース5連覇を目指します。

【了】

歴代TECH21カラーのマシンを見る

画像ギャラリー

最新記事