カスタムの一歩として人気のパーツ ハンドルバーの種類とそれぞれが生まれた歴史的背景

バイクを操作するうえで欠かせない装備であるハンドルバーは、扱いやすさやスタイルの変更のためカスタムされることの多い箇所に挙げられます。ここではその形状の一例を簡単に解説していきます。

様々な形状が見受けられるハンドルバー

 バイクを手に入れた際に、最初にカスタムしたい箇所の筆頭に挙げられるのがハンドルバーではないでしょうか。大掛かりなエンジンチューンや外装のカスタムと違い、比較的気軽に行えるこの箇所の交換は、カスタムの最初の一歩としてオススメ出来るものです。

そびえ立つような形状の「スカイハイバー」を装着したチョッパー

 その中でも“チョッパー”を筆頭としたアメリカン・カスタムの世界では様々なバリエーションのハンドルバーの形状が見受けられます。ここではその歴史を簡単ながら順を追って紹介していきます。

 まずハンドルバーのカスタムの歴史として挙げられるのが、1912年に設立されたハーレー・ダビッドソン社のパーツ&アクセサリー部門をはじめとする「純正オプション」という起点があります。1920年代の“JD”やシングルエンジンモデル“ピーシューター”などのレーシングバイクには、乗り手に応じたハンドルが用意され、市販レーシングバイク“WLDR”にはハンドルの形状をメーカーにリクエストする為のオーダーシートが存在していました。

 実際、WLDRを過去に手に入れたことがある八王子のショップ“TASTE”の河内山智氏によるとプルバックやライズなどの項目を書き込む用紙が件のハーレー製レーシングバイクには付属されていたとのことです。
 
 その後、1940年代から社外のアクセサリーパーツメーカーが出現し、ハンドルバーのカスタムは多くのバリエーションを見ることが出来るようになります。

 特に1950年代には乗り手それぞれがパーソナルなガレージで作り上げる“チョッパー”というカルチャーが自然発生的に始まり、ユーザーがハンドメイドでパーツを製作するようになったと伝えられています。

椅子の脚を取り外してバイクに装着することで広まったと言われているエイプハンガーを装着したチョッパー

 その中で代表的なものとして知られるのが、当時のFormica(フォーマイカ)製の椅子の脚を取り外してバイクに装着することで広まったエイプハンガーや、パイプを曲げる機械を持たないユーザーが溶接で繋ぎ合わせることでZバー(日本ではロボットハンドルと呼ばれる)を生み出した、という説話の数々です。

カスタムバイクで見られるハンドルバーの形状(19枚)

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