中免で楽しむBMW!! ジャストフィットする「G310R」は初めての1台としても最適

あのBMWが、普通二輪免許で乗れるモデルをラインナップしていることは革新的と言えます。価格設定も50万円台(車両本体価格)で車体の大きさもフレンドリー。憧れの欧州車からバイクライフをスタートさせることが現実的になっています。

足まわりの充実ぶりに納得がいく

 実車を見てまず嬉しいのが、排気量が400cc以下ながら華奢ではない大柄な車体。そして、そのなかで目を惹くBMWのエンブレムです。

BMW Motorrad「G310R」に試乗する筆者(青木タカオ)

 燃料タンク横のシュラウドのところに大きいのがドーン!とあるほか、ライダーが走行中に絶えず目にするハンドルマウント部にもあり、オーナーはきっと所有感に満たされることでしょう。少しミーハーでしょうか? しかし重要な気がしてなりません。

 見たとおり軽快なネイキッドスタイル、これがまたBMWらしく先進的。登場からすでに2年ほど経ちますが、スタイリッシュさに陰りは見せず、エッジの効いた外装にシュラウドが組み合わされて、今どきです。

 メーターパネルも、時計やデュアルトリップはもちろん、バーグラフ式のデジタルタコメーター、ギアポジション、燃料計と機能が充実しています。ただし“上質さ”というBMWではかなりハードルが上がってしまうところでは、兄貴分たちにかないません。それは価格帯とクラスを考えれば、承知せざる得ないでしょう。

メーターパネルは大きく視認性の高い多機能ディスプレイを装備

 足まわりは前後17インチのアルミキャストホイールに新車時からラジアルタイヤを履き、ゴールドのアウターチューブを持つ倒立式フロントフォークをセット。さらに、ラジアルマウント4ピストンキャリパーまで装備と、かなり本格的だから納得がいくのではないでしょうか。

 丸パイプをトラス状に組んだスチール製チューブフレームには、最高出力34馬力を発揮するDOHC4バルブ単気筒エンジンを搭載。これが独創的で、吸気を前方から、排気を後方からとしたエンジンレイアウトとなっているのです。

 シリンダーが後傾し、ダウンドラフトストレート吸気を巧みにレイアウト。容量11リットルの燃料タンク、前半部分はエアボックスとなっていて、設計は最先端技術が用いられています。

操作性に優れ、乗り手の技量を問わない

 跨ると、400ccクラスの車格であることがわかります。身長175cmの筆者(青木タカオ)が両足を出すと、カカトまで届かずツマ先立ちになりますが、車両重量はn燃料満タン時でも159kgと軽く、取り回しはイージーです。小柄な人も不安なく乗れるのではないでしょうか。

小柄な車格ながら軽快さと力強さを感じさせるスタイリング

 それでいてライディングポジションは窮屈ではなく、ゆったり気味でジャストフィット。アップライトなハンドルで長い時間走っても疲れが少なそうですし、街乗りもイージーな操作フィールでした。

 低中速域でエンジンにパンチがあって、扱いやすさが際立ちます。回転数を引っ張り上げずとも、ギアをどんどん上げていくことができ、ストリートなら流れをリードできるでしょう。排気量は313ccと日本では中途半端ですが、250ccクラスより上乗せされているぶん余裕があって、ワインディングもスポーティに駆け抜けていくことができます。

 高回転の伸びもしっかりあり、1万回転を超えると効くリミッターまでしっかりパワーを絞り出し、スポーツマインドをくすぐる高揚感も味わえます。そのとき「G310R」はサスペンションの動きがしなやかで、挙動もマイルド。スイングアームも長めで、急に車体が暴れるなんてこともなく、コントローラブルなところもフレンドリーさを際立たせているポイントです。

ストリートでは軽快に、ときにはスポーティな走りも許容してくれる

 スリムな車体をいかして、ストリートでは軽快にキビキビ走り、普段乗りで人よりワンランク上を。そんな愛車を求めている人にいいのではないでしょうか。タンデムや荷物積載で重宝する大きなグラブバーもリアまわりに備え、BMWならではの機能性の高さも感じられます。

 これから先も、多くの人にBMWが選ばれるキッカケとなるエントリーモデルとして、ラインナップに欠かせない存在となっていくでしょう。

 BMW Motorrad「G310R」の価格(消費税8%込み)は61万1700円から。BMW MotorradはすべてのモデルにETC2.0が標準装備されています。

【了】

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Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。

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